関電幹部が受領したドル札を含む札束、金貨
関電幹部が受領したドル札を含む札束、金貨

閲覧制限を申し立てた理由

もっとも、第三者委員会の調査によれば、金沢国税局が森山氏の関連企業に税務調査に入ったことを受けて、2018年2月にようやく返還が行われている。しかし、税務調査がなければ、そのまま私物化されていたのではないかという疑念は拭えない。

裁判資料に添付された写真
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岩根氏は法廷で、税務調査を知ったのは返還後であると主張したが、裁判所から「通常、税務調査は事前に連絡が来るものだ」と追及されると「詳しい記憶はない」と回答を濁した。

さらに岩根氏は、受領品について「会社で預かると会計上の問題になるので、個人で預かることにした」と述べながらも、保管場所は「会社の金庫」とする矛盾した証言を繰り返した。

裁判所から「その保管方法を世間に説明できるのか」と問われると、岩根氏は「この状態で保管するしかない」と答え、再度「世間に説明できるという認識でいいか」と詰められると「一応ベストな方法で保管」という意味不明な回答に終始した。

とても日本を代表する電力会社のトップのものとは信じがたい回答に、傍聴席からは失笑が漏れたという。

弁護団に参加している弁護士はこう話す。

「八木氏ら関西電力の幹部側は、訴訟関連の資料を外部に見せるなという閲覧制限を裁判所に申し立てていました。しかし裁判所は『理由がない』と却下した。株主代表訴訟であり、電力会社という公共性からも、裁判資料はオープンにするのが前提です。よほど見られてはまずいと考えたのでしょう」

『裁判官はなぜ葬られたのか』の著者で元裁判官の岡口基一氏は、仙台高裁時代、原発事故の避難者が東京電力の責任を問うた訴訟も経験している。関西電力の閲覧制限の申立てについて、こう批判する。

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「関西電力は、営業秘密に当たるとして閲覧制限の申立てをしたものですが、裁判所の決定書でも、関西電力の主張している営業の秘密は秘密に該当するものでないとして、却下しています。営業秘密とは、例えばコカ・コーラのレシピや開発の秘密というものが該当するのです。関西電力の主張は常識外れです」

小判や現金の写真は、役員、幹部ら75人が受け取った約3億6000万円相当の「財宝」から垣間見えた氷山の一角だ。

6月26日、関西電力は株主総会を控えている。

関西電力の社員のひとりはこう語る。

「株主訴訟で現金、金貨、金塊といった財宝の写真まで出ていることには、驚くばかりです。国民には電気料金は上がる一方で、業者からとんでもない財宝を受け取りポケットに入れていた分もあるとなれば、あまりの背信行為です。株主総会は荒れるのではないでしょうか。返すつもりなどという言い訳が、国民に通じるわけがない」

株主総会は、どうなるか?

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