関電幹部が受領したドル札を含む札束、金貨
関電幹部が受領したドル札を含む札束、金貨

金貨も米ドルも換金

受領額が1億1057万円相当にのぼり、鈴木聡元常務に次ぐ多額の金品を受け取っていたのが豊松秀己氏である。関西電力における森山氏との交渉役であり、副社長や原子力事業本部長を務めていた。

第三者委員会の調査では、現金4100万円、商品券2300万円、米ドル7万ドル、多数の金貨や金杯、そして20着分のスーツ仕立券の受領が確認されている。裁判資料にある写真の大半は、豊松氏が受け取っていたものだ。

裁判資料に添付された写真
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豊松氏は陳述書で、森山氏が自宅を訪れて手土産を置いていき、後で中身を確認すると50万円の商品券や1000万円の現金が底に忍ばせてあったという状況を説明している。40回以上も受領を繰り返しており、一部の商品券や米ドル、金貨を換金して616万円を得ていた。

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これを森山氏への返還時の記念品購入資金に充てたと主張しているが、現金化した時点で個人の所得として税務申告が必要になる。

また、受領したスーツ仕立券の数についても、調査報告の20着に対し、本人の陳述書では16着とするなど食い違いが見られる。

2020年3月、大阪での関西電力第三者委員会の会見 ©現代ビジネス
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豊松氏をはじめ幹部たちは、返還しなかった理由を「返そうとすると森山氏から叱責され、原子力事業に支障が出る」「森山氏がむしろ旗を立てて妨害すると言っていた」と異口同音に述べている。だが裁判では森山氏に叱責された録音など客観的なものはどこにもない。

しかし、原発関連の仕事で利益を得ていた森山氏が、自ら事業を妨害するとは考えにくい。岩根氏は「退職時に返還するという強い気持ちだった」と述べたが、それを証明するものはない。

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