機関車工学:中巻(その201)フレーム:鋼板製フレーム
【 鋼板製「フレーム」 】
第 1104及び 1105図は本邦における英国形 4-4-0 機関車に属する鋼板製「フレーム」の一例にして、その主要なる部分は左右に厚さ1インチの2枚の鋼板を有し、「クロス・ステー」をもってこれを横に連結しあり。
その前部「シリンダー」の取付けらるる個所は強固なる箱形の鋳鋼製または鋼板製「ステー」を有し、その後部には「フート・プレート」と称する強固なる鋳鉄または鋳鋼製の「ステー」を有し、これに「ドローバー」を取付けあり。また中間及び前後両端は鋼板の「ステー」を用ゆ。その両端の「ステー」は「バッファー・ビーム」と称し「バッファー」を取付くる横梁とす。この梁は木材を使用することあり。木梁は「バッファー」より伝達する衝撃を調和するに有効なりと称せらる。
前記のごとく「フレーム」の主要部分は鋼板の組合せたるものなれば、その組立強固ならざれば運転中の撃動により自然に弛緩するを免れざるものなり。故に「リベット」または「ボルト」孔は「リーマ」をもって精密に穿孔し、「ボルト」は旋盤にて削り上げ固く孔中に打込むを要すべし。
「リベット」はかなり機械力をもってかしめるを要すと言えども、器械を応用しあたわざる個所は「ボルト」と同じく旋盤にて削り上げ固く孔中に打込み、熱を加ふることなくしてその頭部を打据へるを良とす。いわゆる生かしめとなすと要す。この場合における「リベット」は特別に柔軟なる鉄を選択するを例とす。
「フレーム」はこれに取付くべき付属品の位置形状により、またはその強さを支持する上に、もしくはその重量を軽減するの必要上、多少不規則なる形状をなすを免れず。例へば「シリンダー」を取付くべき部分は大なる面積を要すと言えども、その重量を軽減せんがためその内部を切抜きたるがごとく、また「アクスル・ボックス」を容るべき部分は大なる凹形をなすをもってその上部を突起せしめ、且つ「ホーン・ステー」をもって下部を連結しもってその強さを補足するかごとし。
またその形状は機関車の種類によって各異なるはもちろんなりと言えども、英国及び欧州各国における機関車の「フレーム」は皆この種に属し大体において大差なく、両側における主要「フレーム」の厚さは 8分の7 インチないし1インチ 8分の1 なり。
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