「内乱罪で逮捕されて死刑になるところまでは想定している」
その上で、最後に聞いたのは革命に対する覚悟だ。もしも党が世界革命を目指す革命党だというなら、どうやっても流血は避けられない。ならば、矢嶋氏も自分が死ぬ、あるいは人を殺さなければならない局面がやってくるかもしれない。それに対しては、どういう覚悟で臨んでいるのか。
これに対して、マイクを手にした矢嶋氏は、こう語った。
「内乱罪で逮捕されて死刑になるところまでは想定している……帝国主義と死闘を演じる覚悟はある」
その言葉にうそはないだろう。矢嶋・石田・水樹の3氏は、話を聞けば聞くほど、まじめで誠実な印象を受けた。ただ、現段階でこの党が「革命党」として成立しているかとなると、首をかしげざるをえない。革命路線の核心は「研究中」、軍事戦略は「これから決める」、世界大戦の起点は「歴史が証明してから」。当面の活動は国会前デモだ。
なにより気になったのは、女性差別の問題を語る中で彼らの語った男女間の「同意」の問題だ。性行為の同意・非同意の問題は近年もっともよく取り上げられる問題だ。これについて、彼らは過去に同意していたとしても、遡及して覆すことができるという主張をしている。
これはかなりラジカルな主張だ。さすがに気になって、世界のフェミニズムではそうした理論が形成されているのかと調べてみたが、そんなものはなかった。つまり、現時点でもっともラジカルな主張といえるだろう。
「同意の遡及的撤回」を認めると、あらゆる過去の性的関係が事後的に「暴力」として再定義される可能性が開く。誰と誰の間のどの行為が、いつ、誰の判断で覆されるのか。革命党の方針としては、なかなかにスリリングな出発点だ。
「帝国主義と死闘」を誓う党が、どこに向かうのか。思想の深化が試されるところだ。
文/昼間たかし 内外タイムス