川村被告の高校の卒アル写真
「リーダーのような立場」
「2〜3人、つるんでいる女性がいましたけど、彼女が騒いだり暴言を吐いている時はその子たちの顔がいつも引きつっていた。そのなかではリーダーみたいな感じで、上か下を気にしている様子でした。物言いもけっこう上からで、かわいそうだった」
この証言は、事件の川村被告の人物像とも重なる。これまで報じたとおり、川村被告は事件当夜、暴行の場に共犯者5人を集める“仕切り役”のような立場で、知人の八木原被告以外はみな年下の少年だった。リーダーのような立場への自負が、川村被告に優越感を抱かせ、犯行を助長したとも考えられる。
“目立ちたがり”だったという証言がある一方、公判で川村被告の弁護側は「高校でいじめにあっていた」と主張した。証言によれば被告は知人から靴を隠されたり、机やノートに「死ね」などと書かれたことで、父親に自殺をほのめかしたこともあったという。
川村被告の父親は情状尋問で、「(娘には)殴られたら殴り返せと教えた」と述べている。娘がいじめ被害を訴えていたことを信じたうえで、流されないように気持ちを強くもってほしい——父親の言葉にはそういった意図があったとされる。
しかし、前編で高校3年間を被告とともに過ごしたAさんとBさんが証言しているように、高校時代の“いじめ被害”は校内において周知の事実ではなかったようだ。Bさんは「全てが被害妄想だとは言い切れませんが……」と言葉を選びながらこう語る。
「たとえば階段から突き落とされたりとか、暴力行為があったとしたら、絶対に校内で噂が回ってるし。彼女はそういうのにも巻き込まれてないし、少なくとも校内では暴力行為を見たことがないです。自己中心的なスタンスで、感情を抑えきれていないようなことが多かったので、周りから避けられていると解釈してしまったのかもしれません」