既存メディアによる高市批判が逆効果になりがちな理由
2025年10月、高市早苗氏が総理大臣となった。
個人的には高市氏のことを余り評価していない。
高市氏は、反日カルトである統一教会(世界平和統一家庭連合)と癒着しているし、筆者は「反日勢力を嫌っているはずの所謂ネット右翼の大半が高市氏に肯定的な現状」に対して疑問を抱いてすらいる。
高市政権が防衛費をGDP比2%へ上げようとしていることに関しても、「日本が他国から軍事侵略を受けたときの備えはもちろん重要だけど、一歩まちがえれば、その増額分は日本の国益ではなくアメリカの国益になるだけなんじゃないの?」と感じている。
また、メディアは事実を可能な限り客観的に伝えるという役割のほか、権力を監視するという役割もある。
独裁国家のニュース機関が政府を礼賛する報道ばかりをしていることを考えれば分かりやすいが、ジャーナリズムとは(権力を有している者たちが)報じられたくないことを報じることであり、それ以外のものは広報に過ぎないのだ。
だから、報道機関が高市政権を批判するのは、大まかな方向性としては全然まちがっていないと筆者は考える。
しかし、高市政権の支持率は依然として高水準を維持している。結果に着目すれば、既存メディアによる高市批判は効果をあげていないとも判断しうる。
それどころか、SNSでの声を見ていくと、「高市首相はオールドメディア(既存メディア)に批判されて可哀想」といった反応さえ散見される。
つまり、現状としては、既存メディアによる高市批判は多くの場合、逆効果になっているのだ。
この理由についてだが、個人的には「既存メディアによる高市批判の仕方に問題があるのかな」と思っている。
例えば、高市氏が自民党総裁に就任した直後、取材を待機している報道陣の一人が「(高市政権の)支持率下げてやる」や「(高市政権の)支持率下げるような写真しか出さねえぞ」などと発言した音声が収録され、その音声がSNSなどで拡散される事件があった。
そのような発言をする報道陣に対して「この人たちの言葉に耳を傾けよう」と感じる有権者は果たして存在するのだろうか。
他にも、高市政権が発足した直後、こんな出来事があった。
大手メディアの一つである日本テレビが高市政権の支持率に関する折れ線グラフを報じていたのだが、なんと「支持しない」を示す線が歪んでいたのだ。
その後、グラフのおかしさを指摘する声が殺到し、読売新聞や日テレニュースはグラフを訂正した。
小学生レベルの話になってしまうのだが、一般論として、支持率のグラフには或る特徴がある。
それは、「支持する」がゆるやかに上がれば、「支持しない」がゆるやかに下がるし、「支持する」が横ばいであれば「支持しない」が横ばいになるという特徴である。
「無回答」が絡むケースもあるので、どんなグラフでも絶対に成り立つ特徴という訳ではないが、「無回答」が急に増えるという現象は頻繁に起こるものではないので、大抵のグラフではこの特徴が成り立つ。
この初歩的な事柄を知ってさえいれば、「支持する」が急激に上がっているにも拘らず「支持しない」の低下がゆるやかとなっている今回のグラフを見た際に、すぐ「このグラフなんかおかしくね?」と気づけるはずなのだ。
日本テレビは以下のコメントを残している。
10月22日午後10時から翌23日午前2時半頃までCSニュース専門チャンネル『日テレNEWS24』で放送およびニュースサイト『日テレNEWS NNN』や公式YouTubeで公開した『NNN・読売新聞 緊急世論調査』で、高市内閣の支持率を示す折れ線グラフに誤りがありました。
これはデータをグラフ化する際の作業上のミスと、その後の確認が不十分であったことが原因です。
視聴者の皆様、ならびに関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
だが、いくら確認が不十分だったといっても、日本テレビは大手の報道機関であり、オンエアや公開の前に確認を全くしなかったというのは考えづらい。
1回や2回ほどグラフを確認したのであれば、確認作業を行った関係者らの中で一人ぐらいは「このグラフなんかおかしくね?」という違和感を抱くものなのではないだろうか。
もしも日本テレビが印象操作のために、このようなグラフを視聴者に出していたのだとすれば、報道機関として終わっていると思う。
政権発足後、高市氏は存立危機事態答弁を行った。この答弁は従来の曖昧戦略から一歩ふみこんだものであった。
筆者は高市氏のこの発言には打ち合わせや根回しの不徹底という点で問題があったと考えている。
ただ、答弁の内容自体は当たり前のことを述べているだけであり、「勇ましい発言」という訳でも「威勢のいい発言」という訳でもない。
そうであるにもかかわらず、既存メディアの多くは、この高市氏の答弁を「威勢のいい発言」と見なしている。
例えば、2026年1月1日に東京新聞は以下のコラムを発表した。
ところが、記事の冒頭にある「『中国なにするものぞ』『進め一億火の玉だ』『日本国民よ特攻隊になれ』。ネット上には、威勢のいい言葉があふれています」は事実に基づかない文章であることが後に発覚した。東京新聞は謝罪し、コラムを削除した。
コラム自体は、「国民的な熱狂に歯止めをかけよう」という趣旨であり、高市氏への批判オンリーの内容ではないにせよ、高市政権に批判的な内容であることは確かである。
高市政権を批判するのであれば、高市氏が統一教会と癒着してきた証拠や、高市政権の目指す財政戦略のリスクなど、具体的なエビデンスを整理し、それを示せばよいだけである。
「支持率さげてやる」などと傲慢な態度を取ったり、実際のデータと異なるグラフを提示したり、コラムや記事で事実に基づかない文章を書いたりしても、高市政権の問題点を国民に伝えることは出来ないだろう。
因みに、2026年1月22日には、MBS毎日放送「よんチャンTV」の番組制作スタッフたちが自民党、日本維新の会、参政党をフリップで「強くてこわい日本」と分類する事件が発生した。
この事件は高市政権というよりかは高市氏が率いる自民党への偏向報道と見られるが、「強くて」の対義語は「弱くて」となるはずなのに、何故か「自民党、日本維新の会、参政党」でないほうの政党は「優しくて」となっており、このフリップは世間で波紋を呼んでいた。
ジャーナリズムの役割は、事実をなるべく客観的に報じたうえで権力を監視することにある。
既存メディアが高市政権という権力を批判的に報じるのは当然のことだが、批判の仕方を見直さない限り、高市政権の問題点は大多数の国民に伝わらないままなのではないだろうか。
サムネイル画像のソース:https://www.youtube.com/watch?v=ae9eVHvLR0Q


グラフの間違いや「怖い」を「こわい」と書くのは、小学生レベルだな~ これではオールドメディアではなく、落第メディアだな~