不自然な形状、非公式の品番…W杯日本代表ユニホームの偽造品に要注意 完売続出が要因か

今年の日本代表のアウェイユニホーム(濵佳音撮影)

サッカーの2026年ワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会は決勝トーナメントに入ってからも連日、熱戦が続いている。W杯関連グッズもネット上などで数多く販売されているなか、注視されているのが「サムライブルー」をイメージしたユニホームの偽造品だ。一体、どのように偽物かどうかを判別すればよいのか、探ってみた。

フリマアプリ「SNKRDUNK(スニダン)」を運営するSODA(東京)の調査によると、日本代表のアウェーユニホームは3月の発売当初から人気が沸騰し、完売が相次いでいる。柔らかい色味を持つ白色をベースに、ピッチに立つ11人の異なる個性を11色のストライプで表現したデザインがサッカーファンの目を引いているようだ。その取引数は、W杯の開幕5日前(日本時間6月7日)と開幕日(日本時間で同12日)を比べて3倍に増えたという。

アディダスジャパン(東京)によると、前回の2022年W杯カタール大会と比べても、今回のアウェーユニホームは約29倍、ホームユニホームは約1.7倍もの売れ行きを記録しているという。

日本代表チームの活躍に伴い、爆発的な人気商品となっていった一方で、一部では、いただけない事象も起きている。6月29日現在で「8点の偽造品が確認されている」という。

ミリ単位の違いが施され...

市場に出回っているとされる偽造品は、正規の商品とは見分けがつかない。実際には、ミリ単位の違いが施されているため、一目で偽造品だと判断できないものがほとんどのようだ。

胸のエンブレムの違い

前出のSODA社によると、たとえば、アウェーユニホームの胸のエンブレムのモチーフの足先が、正規品では湾曲した自然な造形になっているのに対し、同社が発見した偽造品は直線的で不自然な形状になっていた。

正規品はシリコン素材、偽造品はプリント仕様になっている

国旗の部分は、正規品だとシリコン素材が使われているのに対し、偽造品ではそれがプリント仕様になっている。

偽造品には非公式の品番が記載されている

タグについても、偽造品には非公式の品番が記載されている。

同社の担当者によると、フリマアプリやECサイトといった2次流通では出品者が「並行輸入品」「海外限定」「ノベルティ」「アウトレット品」といった説明を添えて偽造品を販売するケースが多くみられるという。なかでも「海外限定」「現地仕入れ」などの表記は希少性を強調しやすい。それだけに、より注意を払うことが必要だと呼びかけている。

アディダスジャパンの担当者は産経新聞の取材に対し、偽造品が一部、流通している実態について「認識している」と説明したうえで、「偽造品の品質やブランド価値毀損の懸念に加え、偽造品は消費者の安全を脅かす可能性があるため、当社としても重要な課題ととらえている」と回答した。

消費者に対しては、購入する際に①公式オンラインストアや正規取扱店を利用すること②市場の流通価格と比較して不自然に安価な価格が設定されている商品や出所が不明確な商品については注意すること、の2点を推奨している。

財務省が令和7年3月に発表した「令和7年の税関における知的財産侵害物品の差止状況」によると、その年に全国の税関で輸入が差し止められた件数は3万1760件にものぼった。品目別では衣類が1万660件で最も多かった。偽造品の流通はサッカー界にとどまらない。根絶に向けた取り組みが求められる。

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