沖縄県名護市辺野古沖の転覆事故で、同志社国際高校の平和学習が「政治的活動」に該当し、教育基本法違反だとする文部科学省の見解をめぐって一部の反発が激しい。
日曜朝のTBS系「サンデーモーニング」では、事故そのものをほとんど報じてこなかったにもかかわらず、とたんに「自由な教育を後退させる」「ドイツでは小学生にデモのやり方を教えるほど民主主義が進んでいる」などと全面的に批判、共産党などの野党や玉城デニー沖縄県知事も「事故を政治利用している」「現場が委縮する」などと激高気味だった。
文科省は、学校側が長年にわたって「多様な見方」を提示していなかったことを問題視しているのに、まるで「平和学習」そのものを否定したかのように話をすり替えているのだ。よほど、「一方的な見方」を教育現場で続けてほしいのだろう。
調査結果には「どのような船に乗るのか、生徒や保護者への事前説明もなかった」との指摘もある。そもそも同志社国際は関西の名門「同志社」と、多様性を重視した「国際」の校名を信じて入学した家庭がほとんどだろう。
あえて言えば、高い入学金や授業料を出して買った商品がまったくの「別物」であり、言葉は悪いが詐欺にあったようなものだ。学校側は、入試前に独自の「思想性」を包み隠さずアピールしておくべきだったのではないか。
「現場が委縮する」などと反発する人たちが理想とする教育も想像がつくが、一方的な見方を強制するような学校に入学希望者が本当にいると考えているのだろうか。大切なわが子を預ける保護者の気持ちともかけ離れ過ぎている。
あいちトリエンナーレと税金
同志社国際高をめぐっては、京都府が交付する私学助成金についても減額の方針が明らかになった。私学とはいえ、毎年2億~3億円の税金が使われていたことを考えると、これまでの教育が行き過ぎだった感は否めない。