『週刊新潮』はプロ、『週刊文春』はアマチュアというのがぼくの持論(無論、プロにはプロの、アマにはアマの良さがあるのだが)。今週号のトップを比べて改めてそのことを痛感した。
『文春』(7.2)は「独裁に党内から異論噴出! 高市早苗 暴かれた本性」。「ネガキャン批判」失速で、単なる八つ当たり。しかし、せめて敬称はつけるべきだろう。
『新潮』(7月2日号)「中傷動画問題『週刊文春』も『高市首相』も信用できない理由」。
『新潮』の記事の中で絶対に見逃せないのが、『文春』のコメントだ。
<改めて『週刊文春』に松井氏の証言を掲載した真意を聞くと、
「報道機関の取材は、取材対象者の過去の経歴や属性によって対象を取捨選択するのではなく、可能な限り当事者に接触し、多角的な視点から検証を試みるべきものであると考えます」>
取材のスタートとして、まずやるべきは取材対象者(ネタ元含む、この場合は怪しげな起業家松井某)の「経歴や属性」を徹底的に調べ、そのネタの信憑(しんぴょう)性をチェックすることだろう。
驚くべきコメントだ。
『週刊文春』の記事に丸乗りして24日、また、社説で首相を批判した朝日新聞はどう落とし前をつけるのか。ちなみに共同通信は松井氏のインタビュー記事について修正、写真を削除。
『新潮』の左柱、「小泉防衛相『豪邸』で異変? 妻滝川クリステルの一声で警察が『盗聴器』大捜索」。
夫人が「盗聴器が仕掛けられているかもしれない。調べてほしい」と、自宅前のポリボックスの警察官に頼んだという話。「大捜索」というのは『新潮』の意地悪。
「Nスペ『潤日の肖像』は慌てて消去 NHKが逮捕の『中国出身ブローカー』を大々的に紹介していた」。
5月24日放送のNHKスペシャル「潤日の肖像」(潤日は母国を飛び出し日本に移住した富裕な中国人)。
ぼくも見たが、番組で彼らの生活を支援する事業を営むと、大々的に紹介された人物が放送後、入管難民法違反の疑いで逮捕。「取材力には問題があった」と指摘されて当然だ。
『ニューズウィーク日本版』(6.30)「米イラン合意 トランプの密約」もぜひ。
(月刊『Hanada』編集長)