自民党、日本維新の会、国民民主党、参政党の4党提出の日本国旗損壊罪法案が、国会で審議入りした。
法案は「人に著しく不快または嫌悪の情を催させる方法で公然と損壊、除去、汚損した者は2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金に処する」と規定した。
日の丸は国家と国民統合の象徴である。それを保護し、日本の威信と尊厳を守りたいというのは国民の常識に沿っている。今国会で成立させるべきだ。
平成20年には靖国神社で中国人の男が参拝客の日の丸を奪い、踏みつける事件があった。昭和62年には沖縄国体の会場に掲揚された日の丸を男が引きずり降ろし、火をつけた事件があった。
刑法には「外国国章損壊罪」がある。外国を侮辱する目的で外国の国旗を損壊すれば処罰対象となる。ところが、自国の国旗を守る法律はなかった。外国国旗の保護は、その損壊が当該国の尊厳を傷つけ、国民感情を悪化させて外交に悪影響を及ぼすからだ。
そうであるなら、日の丸を大切に思う日本国民の気持ちや日本の尊厳を守るべきだ。
中道改革連合や共産党など左派野党は「思想と良心の自由」や「表現の自由」を保障する憲法に違反するというが、誤った批判だ。
憲法は「自由及(およ)び権利」は濫用(らんよう)してはならず、公共の福祉のために利用する責任があると定めている。国旗の損壊は社会の秩序を乱し、公共の福祉に明確に反する。
法案には問題点もある。国民民主の要求で、損壊する場面を撮影し、その映像をSNSなどで事後配信する行為を禁じる条文を削除してしまった。参政が問題視していた、バツ印をつけた日の丸を街頭で振る行為も法案は処罰対象としていない。
法案が「公然と」損壊した場合を犯罪の構成要件にしているためという。「公然と」を要件とせず、より広く尊厳を守れる外国国章損壊罪とバランスを失している。これでいいのか。
法案の付則は法施行後3年をめどに見直しを検討するとしている。だが、不十分な点はもっと早く修正したらどうか。
スポーツチームなどを応援する寄せ書きなどで日の丸に書き込むのが、これまで通り認められるのは当然だ。