反AIとSkebの関係を調査しました
こんにちは、榊正宗です。この記事では、反AIアカウントの思想を批判するのではなく、なぜ無関係な人まで同じ相手をブロックするネットワークが形成されるのか、その構造を丁寧に追いました。
第1章 反AIアカウント調査の全体像と問題設定
ワシが今回の調査で明らかにしたいことは、反AIアカウントの思想の善悪ではありません。X(旧Twitter)上で生成AIに否定的な姿勢を持つアカウントが、どのような行動パターンを示し、どのようなネットワークを形成しているのか、その構造を事実に基づいて見える化することです。クリエイターとAIの対立そのものを煽るのではなく、オンライン上で対立が拡大していく仕組みを理解することが、最終的な目的になります。
調査対象としては、反AIスタンスを明示または示唆していて、なおかつワシを事前ブロックしているアカウントを八つ、無作為に抽出しました。対象となったアカウントの中には「人力クリエイター応援/No Gen AI」「生成AI規制派」のように立場をはっきり書いているものもあれば、プロフィール情報がほとんど無いものも含まれます。投稿内容、投稿頻度、フォロー・フォロワー関係、リポストや引用のパターン、そしてSkebやFanboxなどの創作系サービスとの結びつきといった公開情報を手掛かりに、できる範囲で行動を観察しました。ブロックはプライベートな機能なので直接は確認できませんが、どのような投稿や行動がブロックにつながった可能性があるかについては、間接的に推測することはできます。
ワシ自身は、生成AIの活用やクリエイター支援に関する発信を続けてきましたが、その過程で反AIアカウントからのブロックが急増したことを実感しています。特に、生成AIについて肯定的または中立的な内容を投稿した日を境に、短期間で大量のブロックが発生しました。この現象は、ワシ個人への反感というよりも、特定の投稿をきっかけにしたネットワーク的・反射的なムーブメントとして起きているのではないかと感じています。ブロックの理由をブロック側が説明していない以上、何かを断定することはできませんが、複数のアカウントが同じ論点・同じ形式の投稿を一斉に拡散していたタイミングと重なっていたこと自体は事実として確認できます。
ここで関係してくる概念として、いわゆるアストロターフィングがあります。本来これは、組織や団体が用意したメッセージを、あたかも自然発生的な草の根の声であるかのように見せる手法を指します。SNS上では、個人の素直な怒りや不安から出てきた投稿と、どこかで共有されたテンプレートやリストに沿って動いている投稿が混ざってしまうため、外から見ると区別がつきにくくなります。今回の調査でも、アストロターフィングを断定することは目的ではありませんが、「似た語彙」「似た論点」「似た情報源」が同じタイミングで並ぶ現象は、構造として切り分けて見ておく必要があると考えました。
調査を進めて最初に見えてきたのは、反AIアカウントが一枚岩ではないという点です。経済的な不安、著作権保護への問題意識、労働観や職業倫理、あるいはほぼ反射的に拡散だけを行っているように見えるアカウントまで、背景はばらばらでした。それにもかかわらず、生成AI関連の投稿の拡散パターンには共通性が強く、似た語彙や似た論点、似た引用元がタイムライン上に周期的に現れていました。反AIという思想で強く結びついているというより、「反AI的な投稿を拡散する」という行動自体によってネットワーク化されている印象が強まっています。思想よりも行動のほうが同質化している、と考えたほうが観察結果とは整合的です。
さらに今回の調査では、Skebの有無が人間性の判断材料として想像以上に重要だとわかりました。クリエイターがSkebを持っている場合、そのアカウントは高い確率で「実在する人間の絵師」であり、活動履歴や収益源の透明性が確認できます。一方で、創作アカウントを名乗りながらSkebもFanboxも存在しないケースは、行動の自動化や匿名ネットワークとの結びつきの可能性を疑う必要が出てきます。Skebがあるから良い・ないから悪いという話ではなく、「Skebの有無によってアカウントの活動実体が大きく見えてくる」という意味で、今回もっとも効果があった分析軸でした。
また、本調査の範囲では、八つのアカウントのいくつかについて、ワシは「botの可能性が高い」と見ています。これは特定のアカウントを貶める意図ではなく、公開情報から読み取れる傾向に基づいた見解です。投稿表現がほぼ固定化している、返信や会話がほとんど成立していない、反応対象が特定のキーワードに極端に偏っている、情報や自己紹介の更新がほとんど見られない、といった特徴を持つアカウントが複数確認できました。これらの特徴は、反AIという思想そのものとは関係がなく、「人が手で運用している」というより、行動の自動化または半自動化が疑われるパターンです。
第一章の結論として改めて強調したいのは、今回の調査は「反AIアカウントを批判すること」が目的ではなく、「反AIクラスタがどのように形成され、どのような行動構造を持っているのかを観察すること」に軸足を置いているという点です。対立を解消したいのであれば、相手の思想そのものに反論をぶつける前に、対立がどのような流れと仕組みで生まれ、増幅されているのかを理解したほうが、最終的には役に立つとワシは考えています。
今回、公開情報に限定し個人情報には注意していますが、具体的なアカウント名が出るため有料記事とさせて頂きます。この調査結果を悪用するのはお控え下さい。あくまで無作為抽出したサンプルのレビューです。
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