「山口の天皇」との会食で“本命”に浮上?「ほとんど寝てない」高市首相を尻目に着々と進む「高市離れ」と「ポスト高市」の蠢動
■蠢動する「ポスト高市」を狙う面々 さらに「ポスト高市」を狙うとみられる動きも目立つ。例えば、6月8日夜に麻生太郎自民党副総裁と茂木敏充外相が会食した。懇談を終えて店を出た2人は、互いに満面に笑みを浮かべていた。 岸田文雄政権で幹事長を務めた茂木氏と、元首相として党内で強い影響力を発揮してきた麻生氏との関係は悪くない。昨年の総裁選で茂木氏は議員票の行方を握っているといわれた麻生氏の元を訪れ、待機していた記者たちに上機嫌の様子を見せている。
麻生氏にとって、茂木氏は高市首相に続く“コマ”といえるだろう。2025年の総裁選では最下位だったが、政治経験が豊富な茂木氏は、健康に不安のある高市首相のピンチヒッターを務めることも不可能ではない。 小泉進次郎防衛相や小林鷹之政調会長が麻生氏の“コマ”にならないのは、それぞれ菅義偉元首相と石井準一自民党参院幹事長が背後につき、キングメーカーを狙っているからだ。 ただ、麻生氏が最も脅威と感じているのは、仇敵・古賀誠氏の“秘蔵っ子”ともいえる林芳正総務相だろう。林氏は24年の総裁選(第1回投票)で38票の議員票を得たが、25年にはほぼ倍の72票まで伸ばした。高市首相が獲得した64票より8票多かった。
そして林氏は6月18日夜、麻生氏と関係がよくないとされる武田良太元総務相と懇談。これに自民党山口県連の柳居俊学元会長が同席したことが注目された。 山口県議9期の柳居氏は、県議会議長や全国都道府県議会議長会会長を務めた大物政治家で、山口県内では「柳居天皇」と言われるほど権勢を誇る。もし林氏が総理総裁になれば、山口県から9人目の首相が誕生することになる。実際に昨年の総裁選で、柳居氏は林首相の誕生を「悲願だ」と大っぴらに宣言した。
林氏も来年の総裁選を意識し、会食の機会を増やしている。3月26日には総裁選で林氏を支援したグループで集まり、4月13日には旧宏池会の議員らと会食した。 これらの会食と武田氏との会食では意味が違う。武田氏が今春に立ち上げた「総合安全保障研究会」には26人が入会しており、「票を持っている」といえるからだ。 一方で、武田氏も林氏と会食する意味はあったようだ。『週刊文春』7月2日号は「武田氏が林氏と柳居氏に福岡県議会議長を務める蔵内勇夫氏との関係を取り持ってほしいと依頼したのでは」と報じている。