ところが、そのマイクロUSBコネクタ(Type-Bと呼ばれるもの)で引っ掛かった。
家庭用のコンセントや、基板に設置された "挿し込まれる" 側を専門的には「レセプタクル」と呼ぶ。「ジャック」とは丸穴の端子で、勘合する側を「プラグ」と呼ぶのが一般的。蛇足ながら、「ポート」とは外部機器接続用に設けられた筐体の "穴" のことである。
数百円~数千円程度で買えるケーブルの損傷であれば買い換える方が簡単で安く確実なことは言うまでもない。
細かく面倒で失敗しやすい作業であり、販売価格以上の価値があるとは思えない。短期間で断線を繰り返してしまうなら、まずはその扱いを丁寧にする癖を付けることが第一であり、心配ならば『強化型』を謳う製品を選択する方が正しい。現状、USB-C端子での強化型は長短含めたくさん溢れている。
両端の端子パーツを用意して高品質(=高価)な線材を使って "ハイグレード品を自 作" するならまだ分かるが、費用対効果の点で一般的とも言えず、その知識がある方は既に実行されているだろう。「どうしてもやってみたい」とおっしゃるなら、USB Aオス端子やmicro Bオス端子は容易に入手可能なのでオヤイデさんの記事などを参考にどうぞ。
【2024/06追記】
USB-Cケーブルが一般化し、私も必要に迫られて数本入手しチェックしつつ必要に応じて使い分けている。
両端がCで容量100Wクラスのケーブル [商品リンク] で大抵は足りる。
また、60Wだが片側がAへの変換コネクタ付属でケーブルに配置された磁石により収納が楽なタイプ [商品リンク] も使いやすく感じた。
更にその上の規格が必要な場合、ケーブルが太く固くなり取り回し性は劣るが240W USB 4.0 40Gbps [商品リンク] というのもある。
もちろんこれらのクラスになると単価も安くはないので、コネクタが損傷すると修理したくなるのも無理はない。ウデに自信があるなら自己責任で。
機器内コネクタが損傷した場合、製品保証があって修理依頼の手段があるならば無償期間経過後であっても、手を着ける前にメーカー及び販売店へ問い合わせることが最も確実で有効な手段。
ケータイなど依頼品を含む小型機器の場合は個別に修理せず、あらかじめ用意しておいた組立済み基板をアッセンブリー(もしくは筐体ごと一式新品に)交換して対応している。これらは主にコスト的な判断。
今回の場合、購入後保証の責務を負う側の判断として「ユーザの扱いにより発生した不具合なので有償で新品交換(つまり、買い換えろ)」となってしまうことがほぼ確実と思われるので請け負うことにした。
当然、事後の動作保証も考慮しなければならないので不確定要素は排除。足を延長するとかパーツ再生など無茶なことも御法度。
スキルも持たない者が自己使用のため興味本位で行うのも自由ではあるが、失敗すると修復不能になり全てがゴミと化す可能性が高い。
左がZX62R-B-5P、右がZX62-B-5PAで下部中央に接続用に幅0.4mmの足が0.65mm間隔で5本並んでいる。
比較用に置いた中央のICは穴開き基板に挿してハンダ付けを手で行う一般的な8ピンDIPパッケージ、足の間隔は2.54mm(=1/10インチ)。
なお、「ハンダ」とは溶かして接合させる金属材料のことであり、加熱する工具の名称を『ハンダごて』と呼び、その作業そのもの『ハンダ付け』である。話し言葉としては通じるとはいえ、これら用語を混同されている乱暴な方も見られるのが残念。
また、配線している部分は "板" であるから「基板」が正しい。"~盤" という熟語は「物事を成立させるための基礎となるもの」という意味、これは義務教育で習得されたはず。物体の名称ですらなく間違えてはいけない。
以下に標準的と思われる工程を述べるが、誰にでも簡単にできる作業とは思えないのでご自分で判断を。真似されても当方は関知せず、クレーム及び要望などは一切受け付けない。
【基板修理】
依頼主の手により外装が割られた状態で到着。基板上の作業だけで済むから請け負った。
より小さく造られた製品は分解方法が厄介だったり、元から修理を考慮せず「使い捨て」な構造になってしまいがち。実作業の前に壊して戻せなくなるようなことは回避しなければ意味がない。
破損した部分の画像、基板パターンに損傷はなくハンダ箇所が外れた状況に見える。
コネクタの足が5本中3本しか残っておらず、そのまま使い回すことは不可能と判断。作業後に目視が困難になる微細な箇所へのハンダ付けはリスクが高過ぎるのでパーツを入手することが必須。
基本的に『補修』とは部品を交換せずに、現状で使えるようにして直すことと考えている。今回は当てはまらない。
広範囲に検索する前にいつもの秋月で探してみると、単体及び試作用基板ユニットがある。
ZX62R-B-5Pの形状はメーカー仕様書に「リバースタイプ」とあり、破損したのは「標準タイプ」。互いに表裏が引っくり返った形状で、ケーブル側のプラグを差し込む向きが180°異なる。
USBの規格についてもチェックし、大丈夫だろうと思った。3ピンはそのままで未接続の2ピンを4ピンと入れ替えればOK、ここまではいい。
1ピンと5ピンも入れ替えてしまうのはつまり電源ラインの+と-を逆接続してしまうことであり、もちろんNG。実は今回これを見落としていた失敗である。
一度取り付けてから電源に繋ぎ、異常に気付いた。逆接続保護回路が入っていたため影響がなかったのが幸運であり、未知の回路を過信してはいけないのも事実。
同形状のコネクタ "ZX62-B-5PA" を扱ってるところを検索。
業務(卸し)向けとして耳にしたことがある専門ショップが数件ヒットした。
アキバにおいても店頭在庫があるショップもあると思われるが、総当たり的に探す時間はタダではない。
1個から注文を受け付けてくれて、横浜に倉庫があり支払い方法も手間が掛からない「コンビニ後払い」が選べるchip1stopに注文した。
【2016年5月追記】
リバースタイプで信号線を廃し電源ライン専用とした2本足タイプ [商品リンク] が秋月で取り扱いを確認。
【2017年3月追記】
今回使用したヒロセ製ZX62-B-5PA [商品リンク] も秋月で入手可。
同コネクタはAmazonでも取り扱いがあった。しかし低価格からして勧められない。嵌合の精度や接触具合など当たり前の品質レベルとして、つまり信頼性で上述した国産品には及ばないだろう。壊れたらまた着け直す…のも手間と思わないならいいかも知れないが、何度も加熱されると基板パターンを損壊してしまい修復不可能(=ゴミ化)に陥る危険性もある。
【コテについて】
このような小面積の作業ではニクロム線ヒーター式のコテで30~40W、セラミックヒーター式では20Wクラスまでのものを用意すること。60Wなど大き過ぎてNG、手慣れた人でも基板や部品もを破損しやすくまた高熱でフラックスの蒸発が早いのでイモハンダを起こしやすい。
道具は良いものを使って欲しい。ケチるな、と声を大にして訴えたい。
「たかがハンダ付け」とナメて安価なセット品などを使ったところでマトモな成果は得られないと断言する。
最低でも国産ブランドでないと、要求する仕上がりにはほど遠い『失敗』に終わるのが関の山。
「初心者だから」なんてのはただの言い訳に過ぎなく、腕に自身がないからこそ上質な道具に助けてもらうくらいの気持ちで望むべきだし、腕に覚えがあるなら得体の知れない安価品なんて論外だろう。
特に大陸産の安価品を買われる方が後を絶たないが、残念極まりない。予算がないからといって安価なだけの外車に手を出すに等しい愚行である。
「なぜ安いのか」を考えていただきたい。日本の電気安全規格を最初から無視した造りで、モノによっては危険でさえある。ACアダプタやバッテリが発火炎上した話は耳にしているだろう。
たかが100V、されど100V。
最も重要なコテ先ひとつ見ても作りが全く異なり材質も怪しい、だから寿命だけでなく使い勝手が劣る。更にいえば "消耗品" なのに交換部品として入手できない(互換を謳っていても品質は信用できない)。
その他セットされている各アイテムも作業する上で(の好みにより)都度選択しなければ効率も落ちる。つまり、セット品はムダで、『安物買いの銭失い』でしかない。
太洋電機産業(goot)および白光(HAKKO)のラインナップから推奨品を挙げておく。
取り敢えず、なら古くからある安価なニクロムヒーター30Wで事足りる。
・最安と思われるgoot KS-30R [商品リンク]
・同 キャップ付き CA-30R [商品リンク]
・HAKKO 501ST [商品リンク]
エントリーグレードのセラミックヒーター。
・goot CXR-31 [商品リンク]
・HAKKO FX650-81 [商品リンク]
スイッチONで急速加熱するタイプ。
・goot TQ-95 [商品リンク]
・HAKKO PRESTO 984-01 [商品リンク]
温度調節タイプ。
・goot PX-280 [商品リンク]
・HAKKO FX600-02 [商品リンク]
なぜかコテ先はデフォルトで円錐(ペンシル)形タイプが多いが、対象箇所が細かいからといって細く尖らせた形状は却って使いにくい。接触面積が足りず熱量が安定しない(=失敗の原因)だけでなく、基板を突いて壊す危険性もある。各機種専用の斜めカットタイプに交換を指定したい。
コテ台も不可欠。用意せず床や机上でヤッツケ作業されるよりも、安全な作業のために。
最低でもgoot ST11 [商品リンク] かHAKKO FH300-81 [商品リンク] 辺りで、重量があって安定するものを選ぶこと。
私の場合、ハンダごてはANTEX製のG型 [商品リンク] を長年愛用している。28gと超軽量なペンサイズで長時間でも疲れにくく、温度の立ち上がりが早めでハンドル部分まで熱くならないセラミックヒーターで安心。
ただしコテ先は別売りなので、標準コテ先820 [商品リンク] も必要(合計すると安くはない)。18Wでこのコテ先なら無鉛ハンダに対しても熱量は充分。
以前、表面実装基板用にと細い106を着けてみたが熱量不足を感じた。極細コテ先が必要な場合はひとつ上位のCS型コテに1106を組み合わせた方が適すると思われる。
Amazonリンクも追加したが他社製品と比較しても高価な出費になるので、アキバにいくつかある取り扱い実店舗にて確認をおススメしたい。
また、今回は出番なしだがより熱量が必要な太いケーブルやターミナル用に備えてニクロムヒーター40Wのgoot KS-40Rコテ [商品リンク] も用意してある。例によってコテ先は円錐形状だったので、太い斜めカットのコテ先R-48C [商品リンク] に交換して40Wの熱量をフルに使うことが主用途。それとは別にホットナイフ形状のHE-20T [商品リンク] もプラスチックなど熱加工用に備えてある。
一度ヒーターが劣化断線したが、各パーツ単位で入手できるので交換して元通り [商品リンク] (20~100Wまであり)。この点も国産ブランドならでは。道具を使い捨てにしない企業ポリシーには頭が下がる。
【ハンダ】
無鉛ハンダの溶融温度が高くなるのは仕方ないにしても、先行して出始めていたものは溶けても粘りがあって流れにくく、(フラックスを多用しての)細かい配線でなくても使いにくかった。それでも以前のエントリでも述べた通り、主に日本スペリア製の無鉛ハンダSN100C(030) (在庫切れ)はまだ使いやすく感じていた。
その後にオヤイデの店頭にてSN100C(040)を見つけ(こちらも既に在庫切れらしい)、試したところアピール通り以前主流だったスズ60%クラスの有鉛ハンダと変わらない作業性の良さを感じた。冷えてからの表面も白っぽくガサガサにならずツヤもある。
もちろん不慣れな方の個人作業用としては既存のスズ60%鉛40%有鉛ハンダでも全く構わない。gootのφ0.6mmのSD-81 [商品リンク] を始め、たくさんある。
現状、無鉛ハンダで入手しやすいのはgoot 高密度実装用 銀レス鉛フリーはんだ φ0.6mmのSD-71 [商品リンク] だろうか。量が多くなると比較的安価になりいくつかバリエーションもあるので適切なものを選べる。
「音響専用」を謳うオヤイデのSS-47もある。
メインは1.0mm径 で、1m長の切り売り [商品リンク] もある。リアル店舗には「お試し用?」として0.6mmの20g品があったので確保。更に細い0.3mmも同様に店頭在庫らしい。
ここで注意をひとつ。
有鉛ハンダと無鉛ハンダを同じコテ先で扱わない方がいい。混ざるとハンダの質が変化してしまい、最悪な場合では融けない塊ができてしまう。基板上でそうならないとはいえず、切削工具で削り落とすしかない。
【フラックス】
このような微細パーツをハンダ付けする場合はフラックスがとても有効で、不可欠と断言してもいい。「ヤニ入りハンダ」(の "ヤニ" とはフラックスのことである)であってもハンダをキレイに流すには内部に含まれたフラックスだけでは足りず、よほど好条件が揃わない限りイモハンダと化す。手元にはgootの無洗浄BS-75B [商品リンク] を常備、事後に洗浄する手間が省ける。
似て非なる「ペースト」は酸性で主に板金用であり、後で徹底して洗浄しないと腐食を起こしてしまうので電気関係では絶対に使ってはならない。
そのフラックスの取り扱い、キャップ内に付属のハケは熱で溶けてしまうので注意。
勤めていたメーカーの修理現場では、注射針を溶着固定した小さな容器に入れて適宜垂らすように使っていた。
針穴径は0.3~0.5mm程度がよく、1.0mmでは流し過ぎてしまう。シリンジ(注射器)タイプは更にコントロールしにくい。
現在使用している容器はプラリペア溶剤用 [商品リンク] のもので、専用品のため付属の針には横穴があり、その位置でカットしてから使う。現状ではこれをおススメしたい。
またAZ製の小型オイラー [商品リンク] なら針加工せずに使える(しばらく在庫切れらしい)。代替品としてホーザン製オイラーZ-64 [商品リンク] も0.3mmなので同様に使えるが、こちらは安くはない。
無鉛ハンダを常用しているとコテ先の減りが早くて凹みを発生しやすく、焦げたフラックスをコテ台のクリーナー(濡れスポンジ)で拭っても残り気味で溶けにくくなる。しかし表面が耐蝕メッキされているコテ先をヤスリで削るのは厳禁。こんな場合はチップリフレッサーが有効。
goot BS-2 [商品リンク] またはハッコー FS-100 [商品リンク] 、(お買い得なウイック付き [商品リンク] とヒートクリップ付き [商品リンク] もあった)で整えると凹みまでは戻らないが元通りにハンダが溶けやすく回復し作業が継続。それでも消耗品なのでいずれ諦めて交換することになる。
また、使用し終わったら一度コテ先をきれいに拭い新しいハンダを少量盛ってから電源を切って保管しておくと、コテ先が長持ちする。次回使い始めるときにまた拭って新しくハンダを流すことで「最初が融けにくい」ことも回避できる。
基板へ密着させるため、ハンダが残っていたらできるだけ撤去する。コテ先でいじくり回してパターンを壊してしまっては元も子もないので、ウィックなどを惜しまず使ってなるべく短時間で済ませることが肝心。
どのメーカーでも構わないが(例としてgootの)3.0mmウイック [商品リンク] を使ってみて、太いと感じたら2.0mm [商品リンク] や2.5mm [商品リンク] 。ほんの僅かな幅の差だが使用感は人により違って感じられるので、いくつか試して好みのサイズを探すのも効率化に繋がる。
無洗浄とはいえフラックスが焦げたり未加熱で残しておくのはよくないので、アルコールかラッカーシンナーを含ませた綿棒などで洗浄しておく。この作業によりパターンの損傷なども確認できる。
【その他補助道具】
更にピンセットも必需品。安価なもので妥協せず、指先の延長であり感覚が大事な作業なのだからここは奮発して良質な道具を選択して欲しいところ。
私はタミヤ製70747 [商品リンク](新版74108 [商品リンク] )が好みで、先端を鋭利に研いでそばに置いている。
電気が関係する工作で気になる場合は非磁性体の方がベターではある。ホーザンのツル首タイプP-882 [商品リンク] の他に、チップ部品の取扱いではこの細いストレートタイプP-881 [商品リンク] が馴染みやすく使い勝手が良好。逆作用P-89 [商品リンク] も持ってると便利。
老眼の兆しを感じた時点で両眼視野で把握できるヘッドルーペとしてオプティバイザーをStewMacで購入してからは必需品になった。
Amazonでも取り扱いがある [商品リンク] 。視力に自信がある方であっても近距離での負担が軽減されるので、持っていて損はない。眼鏡タイプよりも跳ね上げ式の方が便利に使える。デフォルトのx2レンズだけでも有効範囲は充分。その後にコピー商品 [商品リンク] も出品されていた。
【ハンダ付け作業工程】
通常のハンダ付け手順としては
1. 接触(線を絡める等)させてから
2. パーツ及び基板にコテ先端を当てて加熱しつつ
3. フラックス入りハンダを押し当てて溶かし流す
4. ハンダが行き渡ったことを確認してコテを離す
ところが、表面実装タイプのパーツではこの方法が非常に困難。そこで
1. 基板にパーツを密着させて
2. 当該箇所へフラックスを垂らしてから
3. コテ先にハンダを少量溶かしてから当てる
4. 必要箇所に流れたことを確認してコテを離す
足のピッチが細くても1列に並んでいて位置さえピッタリ合致させられたら意外と簡単。足がたくさん並んだICなどの場合は足先の列に当ててゆっくりと一直線に滑らせるように行う。流れて接続した証であるハンダの光沢と、隣と接触(ブリッジ)していないかをチェックする。
さて、基板パターンを壊さないように気を遣いながら間違ったコネクタを外す。
パーツの隙間にピンセットの先端を差し込み、ハンダ箇所を加熱。
不用意に力を掛けないように注意深くピンセットを徐々に奥へ進ませ、別の方向からも同様に浮かせていく。
現場では「スポットヒーター」と呼んでいたリワークステーション、細いノズルから高温の熱風を吹き付けて炙る専用ツールであれば手早く外せてパーツと基板パターンの損傷も少なく済む。
例えば極小のチップパーツや10mm角くらいのICを外す場合、パーツをピンセットで掴んだまま加熱。ハンダが溶けたのを確認してそっと持ち上げるだけ。また交換に使用する場合はそこにフラックスを塗ってからパーツを載せて加熱するだけ。非常に効率が良くて便利。
専門職向けの高価な製品ばかりだったが、最近(2019年10月)は中国製のひと桁以上も安価な製品も見つけた。詳しい使用方法などは他の専門的なサイトやYouTubeを検索していただきたい。
【2022年12月追記】
そのリワークステーション858D [商品リンク] を入手。
付属する3サイズのうち、細いノズルを装着して400~450℃で風量は6.5くらいに設定、ICもコンデンサも楽に外せる。ただし安価なコネクタなどは耐熱性が劣り、これで炙るとプラスチック部分も溶けてしまうので要注意。
これが安かった理由は旧型だったからかも。コントローラーBOX本体が銀色の新型858D [商品リンク] は電源コードと本体-ハンドルガンとの接続が直からコネクタ接続に変更されている。
手元に無い場合、今回のようにハンダごてで行う場合は基板パターンの維持を最優先に考えること。ここで壊して修正不可能になってしまうと元も子もない。配線端子はハンダを除去し過ぎるよりも、熱を伝えやすくするためわずかに残しておいた方がやりやすい。
コネクタが載っていた箇所をキレイにし、届いたコネクタを取り付ける。
所定の場所にコネクタを逆作用ピンセットで挟み、密着させたまま基板上の位置を調整。
端子の足より先に、シェルの片側だけ少量のハンダで仮固定(ICの場合は端にある足の1つだけハンダ付けしてから全体の位置を微調整)。
ピンセットを外し「浮き」がないことを確認してから反対側にもハンダを流す。次いで仮固定した方にも流すことでしっかりと固定され、位置ズレしなくなる。ただし、山盛りに乗せ過ぎても意味はない。段差がなだらかに繋がる程度でいい。
足と基板パターンの両方がハンダが融ける温度まで加熱されていればスムーズに流れる。
ほとんど見えない奥にある足へはフラックスの力を借りて、ハンダが乗ったコテ先で軽く触れてちょんちょんと流す。
ハンダが足りないようだったら再度フラックスも垂らして追加、ブリッジができていたらコテ先のハンダをぬぐってから触れることで余分なハンダがコテ先に移動して解消出来る。
ヒロセ製だけあってハンダの乗りも良く、耐熱性の低いプラスチックを端子内部に使っている元のコネクタよりもしっかりしている。
ビニール被覆線を剥き芯線を2本撚って、先ほど外した4ピンの接続箇所を元通りに補修してから電源を接続。
今度はLEDも点灯して正常に動作した。
私の作業はここで完了、筐体の作業は依頼主自らが行うとのことで返送。
【余談】
当初は依頼された作業の報告として、公表するための解説を追加したエントリのつもりだった。
ところがこのエントリだけアクセス件数が非常に多く困惑している。"求めているもの" が何なのかよく分からない。
「そんなに壊れるのか?」
「それとも、ユーザの扱い方により壊すのか?」
「ハンダ付け作業そのものを知りたいのか?」
出処が知れないパーツの場合、信頼性に疑問があることは経験上感じている。
外からの力が掛からない端子でもそうなんだから、このような基板直付けコネクタでは尚更。
ハンダ付け後に外れたり接触不良を起こしたりといった経験はないだろうか。
その原因はごくコテを当ててる時間がほんの数秒足りなかったり、あるいは時間を掛け過ぎていたりわずかな違いでしかない。
表面実装基板は手作業ではなく機械により量産され、その後に目視検査がある。組み立て後のコネクタの使用耐久性も試験項目のはずだが、ユーザの扱い方を想定する範囲に限界があり実際にはアテにできない。
安価で提供するからと『使い捨て』的に雑な作りの製品も存在するのだろう。
新興メーカー(の下請工場など)では組み立て設計や実装技術など生産管理に不安要素もないわけではない。
小型化と引き換えに製品として耐久性が低くなってしまい、慎重な扱いを必要とされるのは非常に厄介に感じられる。
外装の筐体にネジ止めされたコネクタ類であれば手荒な扱いをしても壊れにくい。パネル取付用のmicro BとType-Cがあった。
基板に載せて固定するコネクタであってもUSB-Aなどサイズが大きければハンダ付けで固定される足も基板に貫通させるようになっていて、まだ丈夫ではある。
Type-C USB4規格で板足により基板固定が確実なコネクタも登場した。
『ハンダ付け』に関してはプロの見解もためになるので はんだ付け職人 氏のフォローをおススメしておく。
ラベル:electronics
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