我らが王に万雷の喝采を!
悪夢を見た翌日、何故かぬいぐるみになってしまった司が、己の体を奪った犯人を追う内に忘れていた罪を思い出すお話。
『"良き夢"は貴方のために存在する』
※最新箱イベ・リバイバルマイドリームの内容や追加のエリア会話、サイスト内容のネタバレをふんわり含みます。公式情報の取りこぼしがあったら申し訳ありません…
※司が精神的に弱ったり心に異常が出る描写あり。でもしっかり光属性です(重要)
※セカイ、ぬいぐるみ、司の過去、天馬家両親ほか多数捏造。公式に存在しない概念を作り出してます。
※劇場版ワンダーランズ×ショウタイム
※類司中心ダショ司寄り。類司は付き合ってないけどそれなりに深い関係かもしれない
※初期構想「セカイならペルソ○4のシャドウみたいなのいそうだよね見たいよね」だったのに最終的に劇場版ができました。取り敢えず司とぬいぐるみを絡ませたかったです。
※イベストに気が狂いランキング走りながら筆も走らせた末路。これ書き始めた翌日にエリア会話の供給でアレ判明したのもブースターになりました。撫で撫で類イイ…
※闇堕ちが大好きだけど司がオリハルコンメンタルすぎて勝手に自己解決してしまう。君強いね…
※また馬鹿みたいな文章量です。シリーズ化みたいなのは自分が信用できない(エタる的な意味)のでどうしても一つで完成させたかった…(とか言いつつ類視点での余談や一週間の余地は残ってたりするので筆が乗れば書くかもですが…)→類視点の幕間が完成しました【novel/16368732】
※20220515追記…文章を少しだけ校正し直しました。読みやすくなっているはず……その他、描写を微妙に追記していますが、流れは基本的に変わっていません。
Image Song
煮iルi果i実 / ヲiズiワiルiド
ハiチ / ドiーiナiツiホiーiル
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――あ、夢を見ているんだな
そんな明確すぎる感覚を覚えたのは、オレにとって生まれて初めての事だった。
今、オレは古びた遊園地に立っている。
遠く見える観覧車や、近くで回るコーヒーカップがその証左だ。
オレ以外には誰もいないようなのだが、それはまぁ夢だからだろう。
フェニックスワンダーランドも歴史があると言えばそうなのだが、此処はそれ以上に長く、そして少し寂びれているようにも思えた。そんな遊園地の中で、今のオレは黒いベンチに腰掛け、その風景をなんとなしに眺めていたんだ。
……『なんで夢だと確信できたんだ』って?
理由は簡単だ。最後の記憶が暗いオレの部屋だったことと、オレの視界に入るもの全ての色が"モノクロ"しかなかったから……となったら気づくのも容易だろう。
そうだ。遊園地は賑やかな雰囲気を纏いながら、一方で"色"というものが存在しなかった。空にも、草花にも、乗り物にだって色彩がなかったんだ。
ふと自分の手に視線を落とせば、そこにしっかりと色がついているのを見て取れた。どうやらオレだけはモノクロではないらしい。
そこは統一しないのだな……まぁ、スターとなる男だから当然か。そんな思考を遊ばせる。
誰もいない、少し寂しい…なのに、何故か懐かしいような世界にオレは居た。
これは俗にいう"明晰夢"という奴なのだろうか。
なら、オレはこの夢を好き勝手できるはずなのだが……
――それでも、不思議と何かを叶えてみようという想いは湧かなかった
自分にしては珍しい”虚脱感”に似た感覚を覚えながら、ただただベンチに身を預けるしかできなかったんだ。
「…………」
……いつまでそうしていたか。
ぼぉっと見ていた視界の横で、不意に何かが動く気配がした。
オレは特段何かを考えるでもなく、条件反射で横を見る。
「――は?」
そして、"それ"を認めた瞬間、夢だというのにオレは呆気に取られてしまった。
オレの隣に腰掛けた"誰か"
それはこのセカイと同じようにモノクロで、くたびれた舞台衣装を身に付けていた。
その服装はよく見れば、オレが普段ショーで着ているものと全く同じものだった。
遠くにある観覧車を静かに眺める"それ"は、オレにとって馴染みがありすぎる人物だ。
……だって、そうだろう。毎朝見る鏡で見ない日はないほどに、オレが長く眺めていたものだったのだから。
――――そこにいたのは"オレ"だった
ドッペルゲンガーという言葉が頭に踊る。
だが、ここはオレの夢の中だ。ならば別に死んだりはしないだろう。多分
もう一人の――何処か輝きが感じられない"オレ"は、ただただ景色を眺めていた。
一体何を感じているのか、横からではうまく伺えない。
……長いようで短いような、数分
“それ”はやがてゆっくりと瞼を閉じ、開く。
そうして視線を外せば―――唐突に此方へと向いた
『―――――』
そうして告げられた言葉と、瞳に宿った色は――――
「劇場版」というタグに?と思いながら読み終え今、盛大に納得しております