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二刃が1度死んでいた話/Novel by 蜘蛛の巣はカッターで切る

二刃が1度死んでいた話

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あれは俺が3歳の頃の記憶だ。俺の一個下の妹は、確かに一度死んでいるはずなんだ。
当時、俺が父さん達と楽しく遊んでいたら、ゴンって音がしてそちらを見た。

『二刃?!ぱ、パパ!!二刃が頭怪我してるよ!!』

あの時丁度まだ赤ちゃんだった四怨が寝たからと、母さんがベッドに連れて行っていて…居なかったんだ。
それで俺は父さんと辛三と二刃の4人で遊んでいたはずだったのに……、気付いたら二刃がテーブルから落ちて血を流していた。

『ぎゃぁぁぁぁ〜〜!』
『凶一郎、二刃は私が病院に連れていくから…お前は辛三をつれてままに伝えてくれるか?』
『!!うん!分かったよパパ!』

……その時少ししか確認できてなかったから分からないけど、確かに二刃は息をしてなかったんだ。
僕の記憶の中に凄いショックと共に記憶されている。
僕は、父さんに頼まれて泣いてパニックになってる辛三を抱っこしてあやしながら急いで母さんのところに行った。
母さんも辛三の悲鳴で慌てて駆けつけていたから、廊下に出た瞬間に会う事が出来た。

『凶一郎、百が二刃を抱っこしてたと思うのだけれど……何があったか教えてくれる?ままに』
『うん…、あのね……』

母さんは僕の頭を撫でると、よく頑張ったわねと褒めてくれた。
僕が長男だからと、見れてなかった事に責任感じてしまっていたから。
母さんはその後すぐに四怨を抱っこしに部屋に戻ってから僕達のところに戻ってきた。

『よし、じゃあ私達も行きましょう』
『凶一郎、辛三の抱っこ変わるわよ?』
『ううん、僕もお兄ちゃんだからこれぐらい出来るよ…まま』
『…そう。それなら任せるわね!お兄ちゃん』
『うん!任せてて!母さん!』

あの時母さんは俺を励ましてくれた。落ち込んでる僕の為に、わざと明るく言って頼ってと満たしてくれたんだ。
……母さん。

車の中で俺は、まだ小さい辛三と四怨の面倒を見ながら…、運転する母さんと共に二刃のことを考えていた。

『まま…』
『大丈夫よ、凶一郎、辛三…ってあら、泣き疲れて寝ちゃったのね辛三は』
『うん、僕になでなでされて落ち着いたみたい』
『ふふ、流石は凶一郎ね!立派なお兄ちゃんじゃない!』
『そう……かな?』

僕の自尊心を育ててくれたんだ。まだ不安で心臓がバクバクしてた僕の。
───────程なくして病院に着き、母さんが四怨を。俺が辛三を抱っこして中に入った。

『…百から手術中と連絡が来ているわね。そっちに行こっか、凶一郎』
『うん!…早く行こ…まま』
『もう…大丈夫よ、凶一郎』

やっぱり僕は二刃が危ないんだって思うと弱くて……すぐに泣き層になった。
母さんがわざわざ口調を優しく崩してくれたと言うのに_____。
……。手術は俺達が着いてからそうかからず直ぐに終わった。
術後ベッド(ストレッチャー)に乗った二刃は色がさらに白くなっていて、生きてるのか分からなくては泣いた。初めての妹をこんな形で失うのかと。こんなにも儚く失ってしまうのかと_______________。

『凶一郎、大丈夫よ。二刃は今眠っているだけよ』
『そうだぞ凶一郎。ちゃんと入院したら元気になって戻ってくるからな』

……父さんと母さんは、俺を慰めるのに必死だった。
俺は更に涙が溢れて立つことすら出来ず、父さんが俺と辛三を抱っこして……母さんはそのまま四怨を抱っこして二刃の入院する部屋に行ったんだ。

『…二刃の好きそうな、可愛いものを持ってきてあげようかしら』
『そうだな、零。二刃は可愛いのがあると喜ぶだろう』

その時俺は元気が出て言ったんだ。

『!!まま!パパ!僕が行く!僕も一緒に用意するよ!!』

────と。
母さん達は驚いた後、俺が元気なのを見てそれなら頼もうかしら___、と頼んだ。

『じゃあ私は辛三と四怨を見ておこう。零、凶一郎と二刃の用意を頼んだ』
『えぇ、任せてちょうだいあなた』
『さ、行きましょう凶一郎』
『うん!早く行こ!まま』
『うふふ、そうね笑今は寝てる二人の分も、何か持ってきましょうか』
『うん!辛三は…』
『それは…ここは病院だからダメね』
『そっか…じゃあぬいぐるみは?それの!』
『あ!いいわね!よし!早く詰めに戻りましょう、凶一郎』
『は〜い!まま!』


は嬉しかったんだ妹弟達の役にたてることが。
帰宅後母さんと一緒に3人の好きな物を確認しながら入れて、袋パンパンに詰めて持って行った。

『ふふふ、少し多かったかしら笑』
『ん〜、二刃達喜ぶと思うから大丈夫だよ!まま!』
『そう?それなら行きましょう』
『うん!』
『あ、そうだ…凶一郎。』
『?』
『頑張ったご褒美に何か飲み物とおやつ買ってあげるわ』
『!!いいの?!…でも』
『大丈夫よ、パパ達のも一緒に買いに行きましょう』
『うん!それなら僕も欲しい!』
『ふふふ、わかったわ!…じゃあシートベルトお願いね、凶一郎』
『は〜い!』

途中コンビニに寄り沢山のジュースとお菓子を買った後、俺と母さんだけは内緒でアイスも買って食べたんだったな。ふっ。
それで、病院に着いてからは一緒に沢山の荷物を運んだ。
母さんと俺の二人で。……父さんは俺達を見た時驚いていたな。荷物の多さに。
だが、すぐに笑っていた。二刃のベッドに辛三と四怨が一緒に寝てる間に三人でお片付けをし、ぬいぐるみを二刃達の腕の間に置いた後おやつタイムをしたんだ。

『パパ、ままと買ってきたよ。これ、パパにあげる』
『!!凶一郎〜!!パパにくれるのか?!嬉しさのあまり泣いてしまいそうだ』
『もう泣いてるよパパ』
『うふふ、それじゃあ手を洗って食べましょう皆』
『うん!』
『あぁ』

辛三達が起きるまで3人で楽しく飲んで食べてと。していたが…、あの時間は2人に満たされていて忘れてた楽しんでいた。
まぁそのすぐ後に辛三が起きて、いいなぁとこっちを見ていたからベッドから降ろして一緒に食べたのだがな。
……、結局二刃は死んでないんじゃ?と思ったが、死んでいた。
死んでいたんだが、父さんが父さんの身体の1部を使って無理に蘇生していた。
……それを完全に理解したのは、あのファミレスの事件でのことだ。
あれを見た時になにか筋が通るような…懐かしいような。そんな感覚がして、整理をした結果理解ができた。
───────いや、理解できてしまったんだ。
…。

『んー…なんだろう。この違和感』
『どうしたんだ?凶一郎』
『ううん、なんでもない。』
『…凶一郎。二刃はもう元気になって退院したんだから気にしなくていいんだぞ?』
『うん…。そうだね!ぱぱ』
『あぁ』

あの時の会話もそういう事だったんだろう。当時俺が、退院した二刃に凄く…。二刃じゃない感があってそれをずっと突き止めようとしていた。
だけどナニか分からなくて。でも母さんは何も言わなくて…。仕方なく、諦めることにしたんだ。
多分教えてくれないし、生きてるってだけで良かったから。
……、日が経つごとにソレは薄れていって、気付けば二刃は二刃でしか無かった。ほんの少しなんかあるような気がして。

……。

二刃は明確にある時から身長が伸びなくなった。
僕がずっと感じてた違和感。ソレが殆ど無くなった時から。
だからその後遺症で伸びなくなったんだって分かった。でもね、どれだけ小さくても二刃は僕の可愛い妹だよ!
だからね、二刃。これからも僕に君のお兄ちゃんをさせてね!二刃!

………

「…何してんだい?凶一郎」
「うん?俺か?そうだな…黄昏ごっこ、か?」
「はぁ、なにつまらないことをしてるんだい。あんたは」
「ほら、六美が呼んでるよ…早く行きな凶一郎」
「ん?そうか、それなら行くとしよう。六美からの愛は応えねばならんからな♡」
「愛じゃなくてお話だよ……」
「ははは、俺にとっては愛にかわらん♡…ん〜〜♡むちゅみ〜〜♡お話ってなんだ?♡」
「お兄ちゃんと結婚したいとかか?♡もう、仕方がないな♡六美は♡」
「…私そんなこと一言も言ってないよ、お兄ちゃん苦笑」

……。

「全くあの子は。……あの時の事ならあたしも覚えているよ、凶一郎」
「だけどね、あんたにそんな顔をさせたい訳じゃないんだ」
「そもそもあの時あたしが、高いところに登りたくて少し高めのテーブルに登ったのが悪いんだからね」
「だからあんたは気にしなくていいんだよ、凶一郎」

うちの者達は揃いも揃って不器用だねぇ…全く。困ったものだよ。

「それはお姉ちゃんもじゃない?」
「おや、七悪もいたのかい」
「うん、お兄ちゃんにじっk…飲んで欲しい薬があってね!」
「ふふふ、程々にするんだよ、七悪」
「うん!じゃあ飲ませてくるね!丁度六美姉ちゃんが困ってる気がするし!」
「あぁ、いっておいで」

二刃お姉ちゃんが何か言ってた気がするけど、多分僕は知らない方がいい気がするから辞めておこうかな!
…全く、うちの兄姉は不器用なんだから困っちゃうよ笑

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  • 이믕_emuing
    Mar 31st
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    Mar 31st
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