「ヤマダ・エディオン連盟」は家電量販店"合併ドミノ"を引き起こすのか!?
また、家庭の中で以前ほど家電が重視されなくなっていると指摘するのは、経営戦略コンサルタントの鈴木貴博氏だ。 「昭和の時代は冷蔵庫や洗濯機、エアコンなど、家電にお金をかけることで生活を豊かにしようという流れがありました。しかし令和の今、そうした家電はすでに十分行き渡っています。 また、名もなき海外メーカー製の家電でもちゃんと機能することが消費者に知られ、その結果、かつて家電王国と呼ばれた頃の日本の大手メーカーは、パナソニックを除いてほとんど姿を消してしまいました。家電業界は大きな変革期を迎えています」 家電量販店が商品を安く大量に売ることで成長するモデルは、実は1990年代のうちに限界を迎えていたと鈴木氏は語る。 「2000年代に入ってからの成長を下支えしていたのは携帯電話で、顧客との接点が多いほど大量の契約を取ることができました。だからこそ店舗数が重要だったわけですが、その携帯電話も現在は飽和状態。そこで各社が次に着目しているのが、PB商品です」 PBとは、製造から販売までを自社で手がけたブランドのことで、利益率が高いのが特徴。例えばヤマダデンキは「ヤマダプロダクツ」という廉価な家電シリーズを、エディオンはビジュアルを重視したブランド「e angle」を展開している。つまり家電量販店は、商品のオリジナリティで差異化する方向に向かいつつあるわけだ。 そんな中で浮上した今回の経営統合プラン。大塚家具を傘下に収めたヤマダHDと、ニトリの出資を受けるエディオンの組み合わせは、ライフスタイル全般に領域を広げてPB商品を展開する未来を予想させる。 そしてその先に見据える勝ち筋は、〝家電量販店のユニクロ化〟だ。 「企画、販売、サービスをすべて一貫して自社でやり、ブランドとして育てる。これはもともと大量安売りモデルからスタートし、今では標準的なアパレルとして世界的に認知されているユニクロの姿そのものと言えます」(鈴木氏) 【意外な伏兵? ドンキのPB家電】 これを実際に体現しつつあるのが、2位につけるノジマだ。同社は今春、日立製作所の白物家電事業を買収することを発表したばかり。日立が持つ技術と長年のノウハウを自社内に囲い込み、まさしくユニクロ化を目指す動きを見せている。