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清水弁護士助手の追走/Novel by 00/ついった内活動中

清水弁護士助手の追走

20,791 character(s)41 mins

【8/24更新】弁護士の上司が逃げて俳優として活躍してしまった世界に取り残された一人のパラリーガルの話 『非常口 ENCORE』に載せた小話のドラマがちょびっと出てきますが読んでなくてもなんとなく分かると思います 後日おまけのクソギャグも更新する予定です
【追記】最後のページにおまけを追加しました 『閑話⑤』で登場したイケメンホストが復活するクソギャグです

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肩を揺すられて、起こされて、その時になって初めて自分がデスクに俯せて寝落ちていた事実に気付く。顔を持ち上げるとすぐに、あまり根詰めちゃダメだよ、と現在の上司に労るような言葉と微笑みを向けられた。デスク端に並んだ栄養ドリングの空が霞んだ視界の中に映り込む。
「もう上がったら? 私ももう直終わるし」
「……いえ、大丈夫です。すみません……」
「誰に似たんだろうね、清水君のそういう無理して頑張っちゃうところ」
眼鏡を外した高木が自身の眼に目薬を落とす。その眼下にうっすらと隈が差しているのを見つけてしまう。喫茶店を一時休業してまで弁護士業務に専念してくれているのだ。彼女の負担も相当なもののはずで、けれどあの人物に対する不平不満を彼女の口からは一度も聞いたことがなかった。
すっかり暗くなった夜の外界と事務所内部を隔てる窓を高木が開き新鮮な夜風を室内に入れ込む。
「大きな案件が落ち着いたら、偶には息抜きする? 確か舞台好きだったよね」
「行きません」
上司からの厚意の言葉を、即座に打ち払う。
「二度と観に行きません」
高木が困ったような笑みを口元に浮かべる。そう、としか彼女は言わなかった。


テレビも、動画も、SNSも、何も見なくなった。
過去の自分が親しんでいた娯楽の一切を断った。
その世界があの人を連れ去っていったから。
あの人が私を置き去りにしたから。

Comments

  • 小夜双☆スカィWeb

    久々コメ失礼!トウトウ清水ちゃんの葛藤編が~…ウンそか、最初はそ成るよなどしても…高木先輩も苦労させて終うよなどしても…けど。ウン逆に見える形の世界へ行ったのなら追掛けつつ様子見てただろナ~高木サン。…あ、あの子をシミッチャンに預たか~…ケドマア、徐々に関係修復良かッ…(T_T

    August 24, 2024
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