建設中の「小牧オアシス」が1億3千万円の消費税を不正還付 名古屋国税局が指摘、2億4千万円を追徴課税
2026年6月27日 05時10分 (6月27日 05時10分更新)
愛知県小牧市の中央自動車道沿いで建設中のハイウェイオアシス「小牧オアシス」の開発会社が名古屋国税局の税務調査を受け、2024年度までの6年間で約1億3千万円の消費税の不正還付を指摘されていたことが関係者への取材で分かった。土地売却を巡って約6億円の所得隠しも認定され、重加算税を含む計約2億4千万円を追徴課税された。
土地売却で約6億円の所得隠しも認定
会社は小牧商工会議所などの出資で17年に設立された「オアシス小牧」(同市)。関係者によると、同社は国税局の指摘を受け修正申告したが、滞納しているとみられる。藪亀(やぶき)邦恭社長(70)は本紙の取材に「土地売却の件は売り上げの計上時期について期ずれを指摘され、見解の相違はあったが指導に従い修正申告した。所得隠しや不正還付は行っていない」と回答した。
消費税は、事業者が商品やサービスの売上時に受け取った税額から、原材料などの仕入れ時に払った税額を差し引いた分を国に納める。払った税額の方が多ければ差額の還付を受けられる仕組みがある。
同社は工事代金の支払いや資機材の調達で消費税を払っている一方、ハイウェイオアシスが未開業のため売り上げはなく、本来は還付を受けられないが、不動産業者へのコンサルタント料などの名目で少額の課税売上を計上。その際に受け取ったとする税額より、仕入れ時に払った税額の方が多いとして還付申告した。
国税局は、このコンサル業務を実態のない架空取引と判断。また、24年度に土地の一部を物流会社に売却して得た利益を申告せず、法人税など約5千万円を免れた所得隠しも指摘した。いずれも仮装や隠蔽(いんぺい)を伴う不正と認定し、重加算税を課したもようだ。
同社は開業の遅れで資金繰りが悪化し、不正還付額を事業資金に充てていたとみられる。
国税当局は消費税の不正還付を「国庫金の詐取」と位置付け、重点的に調査する方針を打ち出している。国税OBの税理士は「投資が大きく先行する開発業者は、適法な節税策も含め、税負担の軽減を常に考えている」と説明。オアシス小牧の不正について「会社設立から間もない時期から続けていたとすれば悪質だ」と指摘した。
「見込みが甘すぎ」資金繰りの悪化が背景に
地域活性化の大きな期待を背負った事業で、悪質な税逃れが判明した。オアシス小牧(愛知県小牧市)が建設を進めるハイウェイオアシス「小牧オアシス」は当初、2020年度の開業を目指したものの、契約トラブルなどで延期に次ぐ延期を重ね、現在も完成時期は見通せないまま。資金繰りの悪化が不正の背景に浮かび上がる。(安藤孝憲、三宅駿平)
小牧オアシスは中央自動車道小牧東インターチェンジ(IC)から名古屋方面へ約2・5キロの場所で計画。刈谷ハイウェイオアシス(愛知県刈谷市)の1・5倍の約26ヘクタールの敷地に自動料金収受システム(ETC)専用のスマートICや駐車場、飲食店や温浴施設などを整備し、一般道からも入れるようにする。...
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