『非常口 ENCORE』委託販売のお知らせ・書き下ろしサンプル
シメケンプリント様にて現代俳優パロ篤寛長編シリーズおまけ話収録本『非常口 ENCORE』の委託販売を開始しました!
https://shimeken.com/print/consignment/fi35wk4h
(作品一覧ページ)https://shimeken.com/market/00
この前支部に投稿した『閑話④』『落とし物はありませんか』に書き下ろしを収録してます 中編~後編に収録してたやつより一段とカオスなクソギャグあります
①寛がスプラッター映画に出演する話(切断・カニバなどグロ表現注意)②篤が寛と一緒にBL映画に無理矢理出演させられる話③寛とみわちゃんが学園ラブコメドラマで共演する話
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①寛がスプラッター映画に出演する話(切断・カニバなどグロ表現注意)
およそ三十分スケールのスプラッターショート映画の主演俳優としての依頼を受諾していた日車寛見は自称新進気鋭若手映画監督が喫茶店内で白昼堂々血腥い会話をハイテンションでぶちまけていた目前で脚本に目を通し徐々に表情を強張らせ眉間の皺を増幅させていた。
「この映画のコンセプトは至極シンプル! ひたすらにグロテスクに! 猟奇的に! ホラーやスプラッターに多少耐性がある人間も思わず身じろいでしまう程の圧倒的狂気! ストーリー性なんて真のスプラッターには不要なんです観客が求めるのは狂人への共感や同情なんかじゃなくてその狂人が如何に凄まじく醜悪に暴れ狂うかその一点だけなんですから! 昨今のホラー映画監督はそこが分かっていない! 一定の集客を得る為にお綺麗なストーリーやら伏線やらを準備して良作っぽく見せているだけであってスプラッターの真髄を全く分かっちゃいないですよぉ! 日車先生ならお分かりですよね!? 現代の日本が如何に生温い空気で満ち溢れているかを! 今こそ停滞しきった世界を打ち砕くべきです! そう! かの超名作『堕胎児を育てる男』で観客を恐怖のドン底に叩き落した日車先生と僕のこの脚本さえあればそれが可能なんです! 僕は『藤宮一族の罪』を初めて拝見した時から貴方の才能が如何に素晴らしいかを世界に向けて熱弁したかった! まだまだこんなものじゃないぞ、と! “狂気の体現者”日車寛見の真価はまだまだこんなものではないぞ、と! 声を大にして世間に訴えたいわけですよ僕は! そこで僕が貴方の為だけにこの脚本を執筆したわけです! どうでしょう! 読んだだけでも全身の肌がぞわぞわしちゃうでしょう!? 全く縁もゆかりもない無実の青年が猟奇的殺人犯に監禁され数々の拷問器具で痛みと恐怖を植え付けられ続ける! 絶望し涙を流し許しを請う青年の前で貴方は派手に高笑いしながらこう叫ぶんです! 『ギャハハハハ! いいぞその顔だぁ! 俺は圧倒的絶望の中見苦しく命乞いする人間の顔がこの世で最も大好物なんだぁ! さぁ存分に泣き狂い俺の欲望を満たしてみろぉ!』と! まさに血も涙もない冷酷無比な殺戮者! 僕が創り出したこの狂人を日車先生が演じることで作品が世に出ればそれはもう盛大な」
「ちょっと一旦止まってくれないか」
一人で大興奮しながら己の世界観に酔い痴れ熱弁しまくっていた若手映画監督の前で日車が右手を持ち上げる。脚本を最初から最後まで軽く目を通し終えた後に。
「話を要約すると、君はつまり……ストーリー性を一切考えず、猟奇的な連続殺人犯が無実の青年を監禁し徹底的に痛めつける内容の映画を、およそ三十分間のスケールで作製したいわけだな?」
「はい! まさにその通りですとも!」
「依頼の内容は理解した。で……少々手を加えさせてもらっても?」
「はいはいはい! いいですよぉー! 基本的に僕はあまり演者に脚本を弄らせないんですが日車先生であれば大歓迎です! 貴方風にアレンジしたい点があればぜひ仰って下さい! 激熱なディスカッションを繰り広げましょうよ!」
再び冒頭のページに戻った日車だが……口元に手を押し当て、渋面を浮かべ、首を深く斜めに傾げたまましばらく沈黙してしまう。そして。
「…………すまない。一から書き直しても構わないか?」
予約(?)してきました^_^! BLな作品に出演する篤寛なんて読みたいに決まっているじゃないですか!!!笑 またも通販ありがとうございます♪