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効率的で不器用な大人達!/Novel by からっぽ

効率的で不器用な大人達!

7,243 character(s)14 mins

呪専で呪術師やってる日車さんの食事事情がバレてわちゃわちゃする話です!
前半は虎杖くんと一緒にギャグテイスト強め、後半には綺羅羅ちゃんがいて篤寛ラブラブ甘めです♡

日車さんはみんなからいっぱい愛されて大事にされてね!!
ちなみに綺羅羅ちゃんは日車さんから色々恋愛面で相談受けてる設定です。

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「それはあまり腹持ちが良くないぞ」
「え、そなの?」
 呪術高専に設置された売店スペース。虎杖は背後から静かに声をかけてきた日車の言葉に目をぱちぱちと瞬かせた。売店といっても、人が常駐しているわけではない。商品と、購入した分の金額を入れる箱があるだけの無人販売所だ。
 手に持っていたプロテインバーをそっと棚に戻す虎杖に、日車はその二つ隣の商品を指差してやる。
「こちらの方が満腹感があるし味も良い」
「へーっそうなん? 日車詳しいね!」
 にかりと眩しく笑いかけてくる虎杖の顔を見ないようにしながら、日車は先ほど勧めた商品を二つ手に取る。硬貨を静かに箱へ投入し、商品の一つを虎杖に差し出した。
「やる」
「いやいやっ日車が買ったんだし悪いよ」
「いいんだ」
「……そう? んじゃ遠慮なく!」
 懐っこい笑みと共に受け取り、バリッとその場で開けて無邪気に頬張る虎杖。すぐ食べると思っていなかった日車は若干驚いたが表情には出さない。
「ん〜! んまいねこれ!」
「気に入ってくれて良かった」
 もくもくと頬を膨らませながら食べる姿が年相応の高校生で微笑ましい気持ちになる。
「こういうのってさ、小腹が空いた時とかたまーにしか買わないじゃん? 種類も多いし、どれが美味しいって分かんないよなぁ」
 あっという間に一本食べ切り、ぺろりと指を舐める虎杖。その言葉を聞いた日車の目が一瞬泳ぐ。
「そう、だな、俺も滅多に食べない」
 普段は流れるように言葉を紡ぐ日車の不自然な間で違和感を覚え、眉をくぃと上げる虎杖。二人の間に無言の時間が数秒流れる。
「ねぇ日車さぁ……今のセリフ、俺の目ちゃんと見ながらもう一回言える?」
 不自然さの理由を予想した虎杖は、日車から言質を取ろうと顔を覗き込むが即座に顔を逸らされてしまう。
「何を言っている。そもそも俺は君の目をまともに見れない人間だ」
「ちょっと、誤魔化さんでよ」
 むぅ、と唇を尖らせた虎杖の頭上に閃きのライトがピコンと灯る。
「じゃあさ、じゃあさ、日下部先生にも同じこと言える?」
 予想外に日下部の名前を出された日車の肩がびくっと揺れ、それを見た虎杖は確信を得た。
「やっぱり! 日車やってんね!?」
「な、なにがだ」
「詳しくなるぐらい買ってるってことじゃん! 絶対補助じゃなくてメインにしてるじゃんコレを!」
「いや虎杖、違うんだ。ちゃんと栄養表示を確認してバランスを考え、虎杖!? どこへ行く!」
 往生際悪く言い訳を始めた日車の前から忽然と消える虎杖。その背中は高専の廊下の遥か先にあった。
「日下部先生〜っ日車がまたやってるよ〜!」
「待て虎杖! 日下部には言うな!」
 高専中に響くのではと思える声で叫ぶ虎杖を慌てて追いかける日車。
「日下部先生どこ〜ってうぉお!? 日車速ぇ!」
 呪力を足から放出する高速移動を使ってまで瞬時に追い付いてきた日車に「天才と呪力の無駄遣い!」と虎杖は焦る。劇場で戦ったあの時を想起させる鬼気迫るものがあるが、ここで捕まるわけにはいかない。これは日車のためなのだから!
 本気で逃げる虎杖と追いかける日車。高専の廊下を舞台に繰り広げられる激しい追いかけっこは中々決着がつかない。虎杖の速度が予想以上で、体力差的にそろそろ終わらせないとまずいと判断した日車は、足に呪力を大きく溜めて一気に飛ぶ。
「(あと少し……!)」

スパァン!

「いっ!?」
「なっ!」
「さっきからバタバタ廊下走り回りやがって何やってんだこらぁ!」
 虎杖が日車に捕まるすんでのところで職員室から肩を怒らせながら出てきた日下部が、虎杖と日車の首根っこをがしりと引っ掴んだ。
「日下部先生! 良かった〜!」
「しまった……!」
「あ?」
 満面の笑みでほっとした様子の虎杖と絶望顔の日車。対照的な反応に眉を顰める日下部。
「あ〜勝負は引き分けだナ」
「しゃけ」
「ボンクラが邪魔しなきゃ虎杖の負けだったかもな」
「おい上級生! お前らも見てたんなら止めなさいよ!」
 騒ぎを他人事よろしく傍観していた面々に声を荒げながら、日下部は事情を聞くために二人を生徒指導室へ連行した。



 簡易なテーブルを挟み、片方に日下部、向かい側に虎杖と日車が並んで座る。虎杖は面接よろしく姿勢を正して正面の日下部をきりりと見ているが、横の日車は一切目を合わそうとしない。
「はぁ……で? 何があったの」
 ため息混じりに問えば、シュバッ!と勢いよく虎杖が手を挙げる。
「はい! かくかくしかじかで、俺は日車がちゃんとメシ食べずにプロテインバーで済ませてると思いますッ!」
「……はあ゛!?」
 気怠げに聞いていた態度から一変。話の主旨を理解した日下部は背凭れに預けていた身体を一気に前のめりにする。「カクシンをえてます!」と胸を張る虎杖から、横で気配を消そうと小さくなっている日車へじっとりと視線を移動させる。その図体で小さくなったところで意味ねーのよ。
「日車ぁ……どういうことだ? 俺に送ってきてた写真はなんだったんだおい」
 日下部の背後でメラメラと炎が燃え上がっていくのが見える。この状況を予測していたからこそ日車はあれだけ必死に虎杖を止めたかったのだが、もはや手遅れ。一刻も早くこの炎が鎮火するのを待つしかない。
 一方虎杖は無邪気に「写真って何?」と首を傾げて日下部に問う。
「……俺とメシ被らなかった時はこいつが食ったもんの写真送らせてんの」
 怒りをなんとか大人の理性で抑え、静かに答える日下部に、えっ、と声をあげる虎杖。日車は顔を真下に向け、スーツの裾を細い指先でピロピロといじっている。
「日下部先生、あ◯けんの女みたいなことやってんの?」
 某アプリのように登録された食事内容で点数をつけてくる日下部を想像する。おそらく、日車の実際のひどい食生活を登録すれば『絶望・怒り・呆れ』この3種の反応しかしないだろう。そう思うとちょっと面白くて虎杖の口角がひくりと震える。
「あす……なんだそりゃ。いやな、こいつ三週間ぐらい前に栄養不足と過労、寝不足っちゅー最悪の役満で倒れたろ?」
「あったあった! 任務帰りの車の中から降りて来なくて、伊地知さんが見てみたら日車が意識失ってたやつだよね!?」
 みんなびっくりしたし心配したから覚えてるよ、と悲しげに眉を下げる虎杖。
「〝日車さんが死んじゃいます〜!〟って伊地知のやつ泣きながら飛び込んできたんだぞ。自分より圧倒的にでかいお前背負いながら」
「火事場の馬鹿力だったね。すごかったよあの時の伊地知さんは」
「おい、聞いてんのか日車」
 現実逃避のために今度は床の木目を数えていた日車は居心地悪そうにぽつりと呟く。
「……迷惑をかけてすまなかった」
「申し訳ないと思っちゃいるが改善しようとは思ってねぇなお前……」
 はぁ、と何度目かわからないため息を吐く日下部は目頭をぐりぐりと揉む。
「こいつ一人にするとロクなもん食わねぇから写真送らせるようにしたのに……拾いもんの画像使ってまで誤魔化す方を選ぶとは……」
「む、失礼だな。他人の写真を勝手に使ったりはしていないぞ。今は便利なものがあるからな。これまで君と食べた時の写真をAIに読み込ませ、さらに日付や当日の天気と太陽の角度から光の当たり方などを計算し加工して適切な写真を作ったんだ」
「突然流暢に話し出したと思ったら何ドヤってんだ! そんでもってお前はなんでそう変な方向にまで才能があんの!?」
「やっぱり日車はすごいな〜」
 謎の弁明を示す日車と、そんな日車に純粋な尊敬の眼差しを向ける虎杖に日下部のキレ具合は白熱していく。
「つーか俺は正直に教えろって言ったしお前もわかったって言ってたろ!?」
「実行するとは言ってない。それに実際、あの写真で君は安心して仕事に集中できていただろう?」
 日車も屁理屈混じりに応戦する。元弁護士、舌戦で負けるつもりはない。
「そうですね!? でも今現在絶賛後悔してるよお前のダメな方の行動力とそれを把握してなかった自分にな!!!」
「ちょちょっ日下部先生ってば落ち着いて」
 椅子から立ち上がって怒る日下部を虎杖がどうどうと宥めているのを、不服そうに口を尖らせながら見ていた日車はある手段に出た。まだまだ仕事は溜まっている。烈火の如く怒る日下部を落ち着かせて、この面倒な状況を早急に脱するのだ。
「はぁ……くさかべ」
「な、んっ……!?」
 甘さを乗せた声で日下部の名を呼ぶ。虎杖もいるので下の名前で呼んだり夜の空気を纏わせることはできないが、それでも日車が日下部の動きを止まるには十分だった。
「くさかべ……すまない……俺は、君に心配をかけたくなかったんだ」
 瞬きを極力抑えることで目を潤ませて、控えめに上目遣いをしながら少しだけ唇を開く。星に教えてもらった技術を今こそ使う時だ。
「ぐ、ぅ……!」
 おぉ、すごいな。効果覿面だ。
 胸のあたりを押さえて苦しむ日下部を見て内心ほくそ笑んでいた日車だが、ここで思わぬ邪魔が入る。
「日下部先生負けないで! 怒りすぎも良くないけどここで日車の可愛さに負けたらダメだよ!」
「虎杖!?」
「あ、あぁ危ねぇっ……そうだな……!」
 ふらつきながらも体勢を立て直した日下部。
 まずい、日下部が正気になってしまう。虎杖は悪くないが、俺にとってはひどく良くない状況だ。ここは……全力(の魅力)で(日下部の情緒を)潰す……!
「くさかべ……あれに頼るのは一時的なつもりだったんだ……今度から本当に気をつけるから、こんなどうしようもない俺を許してはくれないだろうか……?」
 こてん、と首を傾げて眉尻を下げる。もちろん先ほどまでの涙目上目遣いも継続だ。
「うゎ日車かわいっ、って違う! あっぶね俺まで流されそう!」
「ゔぐぅううううっ!!」
「あぁダメだっ! 疲れてる日下部先生に今の日車は劇薬すぎる!」

コンコンコン

 三人(というか日下部と虎杖の二人)が騒ぐ部屋に割って入る静かなノック音。ガチャリ、とドアを開けたのは伊地知だった。
「あっ日車さん、すみませんお取り込み中ですか?」
「いや、構わない」
 スッと表情を戻して冷静に答える日車と、可愛いオブ日車を浴びて床の上で悶える日下部。そして日下部の横で膝をつき狼狽える虎杖。カオスな状況に直面しても笑顔で「では」と続ける伊地知もやはりイカれてる高専側の人間なのだと思い知らされる。
「日車さんが頼んでた一◯満足100本入りのダンボール届きましたけどどこに置いておきましょう?」
「あっ伊地知だめだ今その話は」
「てめぇ思いっきりプロテインバー生活続けるつもりだったんじゃねぇか!!」
 復活の日下部、感情のジェットコースターでおそらく彼の血圧は今大変なことになっているだろう。
「なぁにが一時的だ! やっぱり許さねーぞ日車ぁあああ!!」
「ナイスタイミング伊地知さん!」
「なんてタイミングだ伊地知……!」
「えっす、すみませんっ?」



同日、時刻は夕方──

「ヒロちゃん聞いたよー? あっちゃんにめちゃくちゃ怒られたんだって?」
 高専の廊下で日車の姿を見つけた綺羅羅は軽やかに駆け寄り声を掛けた。
「星か。もう君にまで話が伝わって……いや、あれだけ騒げば耳にも入るか」
 恥ずかしそうに目線を下げる日車。子供に手本を見せるべき大人が騒ぎすぎたと今更ながら羞恥が芽生える。
「さっきゆうちゃんに会って聞いたの。でも私自身もあっちゃん達の意見に賛成。ヒロちゃん頑張りすぎだもん」
 綺羅羅にとって日車は、貴重な恋バナもでき、かつ頼り甲斐のある大人だ。だけど、大事なところはとんでもなく不器用なお友達。だから自分自身を蔑ろにする日車を心配する日下部の気持ちが分かる。
「俺が頑張りすぎているとは思わないが……それは日下部にこそ言える事だ」
 日車の自己肯定感の低さに苦い顔をする綺羅羅。だが実際、日下部が大変なのも知っている。学生達には悟られないようにしているが、隠しきれない部分は周りの人間からどうしても漏れ聞こえてくる。
「んーまぁたしかに。あっちゃんもお仕事いっぱい抱えてるもんね、今は立場もあるし」
 頭の後ろで腕を組み、うーんと首を傾げる綺羅羅に日車は頷く。
「そうだ。だから俺が少しでも多くの任務や他の仕事を片付ければ、日下部も楽になる。そう考えると、わざわざ食事をする時間も勿体無く思えたし、それに……」
「それに?」
 次の言葉が中々出てこない日車に続きを促すように綺羅羅が下から顔を覗き込む。
「…………日下部と一緒じゃないと味気なくて」
 頬から耳にかけてほんのり赤く染めた日車が小さく零した本音。綺羅羅は目を花火のように輝かせ、日車の手を両手でぎゅっと強く握った。
「ヒロちゃんっ……! やば、めっちゃ熱くなってんじゃん! あっちゃんにそれ言ってあげたら絶対喜ぶよ!」
 ていうか正直にその気持ちを伝えればあっちゃんもそこまで怒らなかったと思う、と綺羅羅がさも当然顔で言うが、日車は赤い顔で唸るだけ。握られたままの手を綺羅羅にゆらゆらと左右に揺らされながら「む、無理だ」と苦しそうに目をキュッと瞑る日車。
「え〜っなんでー?」
「だって……三十路を半ばも越えた男が一人で食事もできなくなってしまったなんて、情けなくて言えるわけがない」
「そうかなぁ? あっちゃんはヒロちゃんのそういうところが嬉しいみたいだよ?」
「なぜ分かるんだ……」
「あっちゃん、すごい顔でこっち見てるもん」
「えっ!?」
 閉じていた目を見開き、バッと横を見る。
「く、日下部……」
 全く気付かなかったが、距離にして数歩しかない場所に日下部が立っていた。綺羅羅の言う通り、我慢しきれない笑みをなんとか表情筋で押さえつけているすごい顔だ。
 いつの間にそこにいたのか、先程の情けない本音を聞かれてしまったのか。ぐるぐると疑問と焦りが日車の頭の中で回る。
「あ……その、今の……聞いて」
「おぅ」
「どこから……?」
「星がお前に頑張りすぎーって言ってたあたり」
「ほぼ最初からじゃないか!」
 今度こそ湯気を出す勢いで赤くなった日車。反射的に逃げようとした日車だが未だに綺羅羅が手を握っているため動けない。
「星っ、頼む手を離してくれ」
「あは、だーめっ⭐︎」
 綺羅羅がウインクすると同時に日下部と日車の体に同じマークが光る。瞬間、日下部に向かって日車の体が勢いよく引き寄せられた。
「っ!?」
「おっとぉ、ナイスだ星」
「あっちゃんもナイスキャッチ〜」
 日下部の胸の中に飛び込む形になった日車。普段より体温の高くなった身体を逃がさないように日下部は逞しい両腕でがっちりと拘束する。
「は、なせ、日下部っ」
「いやだね。素直じゃねー寛見ちゃんの言う事は聞けません」
「ここは学校だぞ!?」
「いいじゃん別に。星しか見てねぇし」
 綺羅羅には色々相談しているし今更隠す必要もない。分かってはいるが、やはり日車としては学生の前ではしたない姿を見せるの憚られるのだ。「は、な、せ!」と暴れる日車だが日下部に物理的な力で勝てるはずもなく。それどころか「照れちゃって可愛いな〜」と耳元でねっとり囁かれる始末。
「あっ気にしなくていいよヒロちゃん! 私も金ちゃんに会いに行くから! それじゃまたね〜♪」
 ご機嫌で去って行く綺羅羅。その背を見送り、二人っきりになった廊下で未だ日車を抱き締めたままの日下部。その腕の中で火照る体を持て余しながら、どう声をかけようか必死に考えを巡らせている日車に日下部が静かに呟いた。
「少し……痩せたか?」
「え?」
 背中あたりにあった手がゆっくり確かめるように降りて日車の腰を撫でる。
「あ、あぁ、どう、だろうか……」
「ここも」
 すい、と目元を優しく無骨な指が撫でる。
「前ほどひどくねぇけど、隈できてる」
「眠りが浅いのは昔からだから……」
 目元から頬へ手を滑らせ、日車の薄くて白い頬をそっと片手で包む。温かく、安心する大きな手に無意識に頬を擦り寄せれば何故か苦しそうに唇を引き結ぶ日下部。
「日下部?」
「……悪かった」
 最近多忙が極まり、日車の変化に気付けなかった。日車がこんなになるまで気を回せていなかった自分自身が情けない。
「ごめん。お前さんに気ぃ遣わせた。写真の件は正直に言ってほしかったけど、寛見の考えも理解できる」
「……いや、俺こそすまなかった。君のためと思っていたが、君の心配を蔑ろにする行動をした」
 おずおずと日車の手も日下部の背中に回される。そういえば、こうしてハグするのも何日、いや何週ぶりだろう。ぎゅう、と厚みのある胸に額を押し付けると大好きな匂いでいっぱいになる。
「篤也……」
 あぁ久しぶりに、ちゃんと呼吸できた気がする。
「なぁ、俺たちって不器用な大人だよなぁ」
「ふふ、そうだな」
 くつくつと二人で笑い合う。抱き締め合ったまま喉の奥で笑うと体の中で音が響いて面白い。
「スケジュール調整も仕事も頑張るから。寛見と一緒にいられるように」
「君だけが頑張るのは非効率的だ。俺も協力する」
「ええもちろん。頼りにさせてもらいますよ」
「ん、任せてくれ」
 最後にぎゅうっ、と強くハグをして、名残惜しみながら互いの身体を離す。
「うっし、残った仕事片付けるか!」
「手伝おう」


 その後、無事日付が変わるより大幅に早く処理を終わらせた二人は、空いた期間を埋めるように互いを求め合った。
 翌日、日下部と日車の二人が揃って有給申請しているのを知った星綺羅羅は満面の笑みを浮かべていた。


おわり⭐︎

Comments

  • menaka
    19 hours ago
  • 菅流@芋づる式
    a day ago
  • nanao
    a day ago
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