TBS 1971年12月18日
あらすじ
麻薬組織の大ボスの不思議な病気を治したコンピューター。だが、それは1の子分のインチキだった。ボスはコンピューターの指示を神のお告げと信用して悪子分の思いのまま、妻を離縁、忠実な子分をクビ。復讐を誓った2人はキイハンターのコンピューターを盗んで対抗する。キイハンターはキーパンチャーに化けて、2人を操り、組織の悪に挑戦する。火花散るコンピューター合戦。
2026.6.26 J:COM BS録画
黒木 啓子 吹雪
島 ユミ 風間
小田切 村岡 壇
KEY
HUN
TER
黒木鉄也:丹波哲郎
津川啓子:野際陽子
吹雪一郎:川口浩
島竜彦:谷隼人
谷口ユミ:大川栄子
風間洋介:千葉真一
ナレーター<きょうもまた地球のあらゆるところで、陰謀、裏切り、暴動が渦巻く。その渦中に飛び込む彼ら。恋も夢も望みも捨てて非情の掟に命を懸ける。彼らの求めるものは自由、願うものは平和。彼らは、こう呼ばれた…>
国際警察特別室
仲谷昇
中丸忠雄 宮内洋
KEY
HUN
TER
制作:東映・TBS
うめき声を上げ、苦しんでいる松島。
いつメンの冨田仲次郎さん。
医師「分からんなあ、ええ? 分からん」
いつもちょっとしか出てこない大泉滉さん。
医師が脈を取ろうと腕を触ると、大声を出す松島。
医師「うん、よし、正常。再起不能と書いとけ」
路代「あ…あんた、苦しいの?」
ゲスト4回目の曽我町子さん。今回は和服。
体を押さえつけて松島に注射をした医師。松島は看護婦のスカートを覗いていた!? 白い網タイツにミニスカってなんだよ!
路代「ねえ、しっかりしてよ。今、あんたに先立たれたら、あたし、どうしていいか…」
天野「そうですとも。社長にもう一度元気になっていただいて暗黒街のボスとして、にらみを利かせてもらわないことには…」
上野山功一さんは、前回もメインゲストだったのに、今回は着流し。
医師「心臓も血圧も正常なんだが、どうも、この…けいれんがわしには分からんなあ。これは、まさに現代の奇病ですなあ。ええ? 今のうちになんとか、か…今のうちになんとか考えとかんと…」松島の体の上に乗り、路代の手を取る。
登山スタイルの花岡が松島の枕元に来た。「社長! お加減は、いかがです? 日本全国の山を巡り歩いて、やっと手に入れました万病の妙薬。まっ、こいつをお飲みになっておくんなさいまし」小瓶に入った何かを松島に飲ませる。「良薬は口に苦し。さあ、ひと息にキュッと、キュッと飲んでください」
松島「なんだ? こりゃ」
花岡「猿の生き肝です」吐き出そうとするのを路代と花岡が口を押さえた。
頭にターバンを巻いた怪しげな男が呪文を唱える。「体の震えが少~しずつ止まってくる。そ~ら、だんだん、だんだん、眠くなる~、眠くなる~。や~っ!」
いつメンの団巌さん。
井戸の水をかぶる路代。「やあ~っ! あの人の病気が治りますように」
分かりやすくドクロマークが書いてある黒い小瓶から何かコップに入れる天野。<何をしたって治らねえわけだ。毎日こうして少しずつ毒薬を飲まされてるんだからな>
今度は白髪の祈禱師が祈りをささげる。
谷本小代子さんは初期のころ、ちょいちょい出てたけど久々だな~。
路代「できることは全部やったわ。でも、病気はひどくなるばっかり」
天野「奥さん、諦めるのは、まだ早いです」
路代「えっ? じゃあ、まだほかに何かあるってのかい?」
天野「最後にして最新の方法を忘れておりました」
コンピューターが並ぶ部屋
コンピューターがしゃべり、黒い画面に白い文字が出てくる。
アナタノヒ゛ヨウキノ チリ
ヨウホウヲ コンヒ゜ユータ
ーカ゛ オコタエシマス
天野「社長、コンピューターが教えてくれたお薬です。これを飲めば必ず治ると」
松島「ああ、そう…ああ…」
急に目を覚ました松島は、けいれんもなくなり元気に起き上がった。路代、花岡がかけつける。
松島「喜べ、治ったぞ。お前のおかげだ」路代、花岡を避け、天野の手を取る。
天野「おめでとうございます、社長。しかし、ご病気を治したのは、わたくしではありません。ほかならぬコンピューターです」
コンピューターを見に行った松島は感心する。
天野「そうです。最新型のコンパクトタイプです。このコンピューターが秘薬を伝授してくれたのです」
そうか、これでもコンパクトタイプなのね。
松島「はあ~、コンピューターってのは偉いもんだな。わしにとっちゃ神様。ああ…」とかしわ手を打って頭を下げた。
コンピューターに触れようとした花岡に「触っちゃダメ」と注意する天野。「そのコンピューターにもこれを操り、支配する人間が必要です」
ヒロミ「よろしく、社長。プログラマーのヒロミですわ」
いつもお美しい三笠れい子さん。
松島「おお、なるほど、グラマー…」とヒロミに近づく。
路代「触っちゃダメ」
このやり取りをしたくて、天野に「触っちゃダメ」と言わせたんだな!?
コンピューターを動かすには、どうしてもこのプログラマーが必要だという天野。今後ともコンピューターをお使いになるお気持ちはございませんか?と松島に聞く。暗黒街では新興勢力がのさばり始め、そこで麻薬の輸入、販売をはじめ、暗黒街の人事、管理をすべてコンピューターに計算させ、組織の合理化を推し進めると熱く語る。
合理化より血の通った人間の義理人情の機微が、たかが機械ごときに…と反対する花岡。
ヒロミを見てデレデレしている松島は猿の生き肝でも治らなかった病を治したのがコンピューター=神様。コンピューターの命令は、わしの命令と思えと路代、花岡に言う。
松島「さあ、コンピューター、作動始め!」
ヒロミがキーボードをたたくと、リールが回転し、細長い紙に丸い穴が開いていく。
「3人家族」でも雄一の働く会社で雄一がこの細長い紙を読んでたような? 今でいうFAXのような? ていうか、今、FAXもなくなってきたか…
旭日旗の前で日の丸の鉢巻きを巻いてる松島。「コンピューターのおかげで麻薬の販売量は倍増、儲けも倍増。進め進めコンピューター。アハハハハッ」
天野とヒロミも笑っていた。
天野「作戦は、まんまと成功だ。毒薬を飲まして病気にし、今度は解毒剤を使ってピタリと治してみせた。社長はすっかりコンピューターを信用している」
ヒロミ「そろそろ頃合いだわ。このコンピュータを使って、女房の路代と腰巾着の花岡を追っ払う」
天野「あの2人がいなくなりゃ、こっちのもんだ。社長を殺し、全財産と麻薬組織をそっくり手に入れてやる」
サツシ゛ン コンヒ゜ユータ
ー カシマス
今回はタイトルまでコンピューター!
アナタヲ トテモ フコウニ
スル ヒトカ゛イマス イマ
スク゛ ワカレルヘ゛キテ゛
ス
松島「えっ? 誰だ? そいつは」
ソノヒトノナハ マツシマ
ミチヨ
松島「妻の路代が? そんなバカな。あいつは長年、わしに連れ添った心の優しい女だ。路代にかぎって…」
ミチヨハ ヤカ゛テ カマキ
リノヨウニ アナタヲ クイ
コロステ゛シヨウ
松島「んっ?」
ヒロミがキーボードを打っている。
アナタノソシキヲ ハメツサ
セル ヒトカ゛イマス イマ
スク゛ クヒ゛ニスヘ゛キ
テ゛ス
松島「誰だ? そいつは」
ソノヒトノナハ ハナオカ
サフ゛ロウ
松島「何? そんなバカな! あいつは長年俺に仕えた義理人情に厚い男だ。花岡にかぎって…」
ハナオカハ ヤカ゛テ オオ
カミノヨウニ アナタニ キ
ハ゛ヲムケルテ゛シヨウ
松島「くう~っ」
離婚届と辞令と書かれた封筒が路代と花岡の前に置かれた。花岡の封筒の中身は「社命により解職」と書かれていた。
松島「お前たちを追い出すのは、わしも忍びないんだがな、何せコンピューターがそう言うんだ。神様のお告げなんだ。悪く思うな」
追いすがる路代と花岡に義理も人情もかなぐり捨てたという松島。離婚届にハンコは押さないと離婚届を破る路代。花岡も辞令を破いた。
花岡は血も涙もないコンピューター人間になって復讐すると決意した。
黒木の部屋
コンピューターの勉強する啓子。
部屋に入ってきた吹雪。「ご苦労さん」
啓子「おかえりなさい」
吹雪「練習、進んでる?」
啓子「ハァ、もう、頭痛くなっちゃった。何しろキイハンターの啓子さんにこの年になってキーパンチャーになれっていうんだからね。いやになっちゃうわ」
吹雪「それも時代の流れ。暗黒街の麻薬組織がコンピューターを導入して、着々と精力を広げてるっていうウワサだからね」
啓子「キイハンターもバスに乗り遅れちゃ大変ってわけね。支度して学校へ行ってくるわ」
吹雪「行ってらっしゃい」
啓子が部屋を出ていき、吹雪が電話に出る。「はい、ユミちゃんか?」
A.B.M.コンピューター株式会社
A.B.M.COMPUTER CO.,LTD
ユミ「過去の犯罪に関するすべての事項をコンピューターに記憶させる作業を完了しました。これから島ちゃんと一緒にコンピューター、そっちに運びます。うん」公衆電話の受話器を置く。
島「行こう」
ユミ「オッケー」
ABMとはIBMのことかな~? 私の最初のパソコンもIBMだった。
コンピューターを積んだワゴン車の荷台に乗る島と助手席に乗るユミ。突然、運転手が車を止めた。運転手は花岡。悲鳴を上げたユミは花岡にハンカチをあてられて眠らされ、荷台から降りてきた島は花岡を殴って助手席から引きずり下ろしたが、島も路代に拳銃で後頭部を殴られ、路代と花岡にワゴン車を奪われた。
四月生募集
プログラマー
キーパンチャー 養成
情報処理科 電子計算機科
プログラマー専科
中央コンピューター学院
啓子「もしもし、えっ? 盗まれた?」
黒木の部屋
吹雪「うん。キイハンターのコンピューターと知って盗んだに違いないんだ」
☎啓子「で、2人は?」
吹雪「坊やとユミちゃん?」
しょんぼりして吹雪のそばに立っている島とユミ。
吹雪「大丈夫。ケガはなかったよ、うん。一刻も早く取り戻さないとコンピューターに記憶させた捜査上の秘密が全部筒抜けになってしまう」
啓子「なるほど。うん、そりゃ一大事だわ。えっ? うん…困っちゃたわね、それは。うん…」
路代と花岡が啓子のいる中央コンピューター学院のロビーに入ってきた。
吹雪「うん…うん、どうもそうらしいんだ」
啓子「そりゃあ、なんとか早く手を打たなくっちゃねえ」
花岡「コンピューターは、がっちり手に入れたんですがねえ。なにぶんにも素人でどう扱っていいもんか、それでお伺いしたんで、へえ」
男と女の2人連れと聞いた啓子は電話で話しながらも、受付で話す花岡と路代の会話に耳を澄ます。
花岡「ええ、このパンチャーじゃなくてグラマーのほうをね」
啓子「2人の人相は?」
島「うん、男のほうはね、中肉中背がっちりしてて、そう、人のよさそうな感じなんだ。年齢は40歳前後。うん。女のほうはね、髪が長くて、ええ…ミディふうのワンピースなんだ」
そう言えば島ちゃん、髪が短くなってる。今回、全体にみんな急にセーターとか冬っぽい服装になったような感じがする。もう12月なんだけど。
啓子「なんですって? うん…うん!」
花岡は、なんとかグラマーってのをお世話願えないかと受付で話している。
啓子「ああ~、そっくりだわ~」
路代の視線に気付いた啓子は大きな声で電話を続ける。「何しろさあ、あたしはプログラマーとしての腕には自信があるんだけどさあ、すれっからしでしょ~、ちゃんとしたとこじゃ雇ってくんないじゃん。うん、ねえ、坊や、いい仕事ないかな? ヤバいことだってやるよ」
島「ええっ? 啓子さん」
啓子「決まってんじゃん。早いとこお金が欲しいんだよ」
路代「グラマーよ」
花岡「んっ?」
啓子「それにさあ、こんな腕のいいプログラマー遊んでちゃもったいないじゃん。うん…じゃあ、頼んだよ」受話器を置いてニヤリ。
島「啓子さん、啓子さん! もしもし、もしもし!」
学院を出た啓子に花岡が声をかけてきた。
野際陽子さんと曽我町子さんは、ちょっと似たタイプの美人さんだね。
花岡は啓子をコンピューターがセッティングしてある部屋に招いた。「あんたにおいで願ったのは、ほかでもない。あんたのそのなんとかグラマーとしての…まあ、それほどのグラマーとも思えないけどな」
キモいセクハラするな。プログラマーという言葉がグラマーより珍しかった時代?
啓子「失礼ね。プログラマーとしての腕を借りたいっていうんでしょ」
花岡「そうそう。このコンピューターによって完全犯罪をやろうっていうんだ」
啓子「完全犯罪?」
路代「ヤバい仕事もやるって言ってたわね」
花岡「目標は、ある麻薬組織の金庫だ」
路代「ごっそり奪い取って鼻を明かしてやんなくっちゃ」
啓子「面白そうじゃない。なかなか」
花岡「コンピューターに完璧なプランを計算させ、俺たちは、その指示に従って行動する。それにうまいことには、このコンピューターは犯罪の権威だ。国際警察の手によってカポネから大久保まで、あらゆる犯罪のデータを記憶させてある」
啓子「やっぱり」
花岡「んっ?」
啓子「えっ? いえ、あの…ただのネズミじゃないと思ったのよ」
花岡は銃を啓子に向ける。「いいか。ここまで打ち明けて話した以上、この仕事が終わるまで、あんたは、この部屋から1歩も外へ出ることはできねえ」
路代「外部との電話も一切お断り」
花岡「襲撃には、もちろんあんたも連れていく。つまり、俺たちがとうしろうだと思ってコンピューターにいいかげんな答えを出させたりしたら、襲撃は、しくじり、あんたも一緒に蜂の巣にされるっていうわけだよ」
路代「襲撃が成功したら獲物は公平に3等分ね」
啓子「オッケー、分かりました。じゃあ、コンピューターに早速、完全犯罪のプランを計算してもらいましょう」
コンピューターの前に座り、電源を入れる啓子。花岡の姓名、性別、生年月日を聞く。
花岡三郎。男。昭和6年10月15日午前2時。前科13犯。
玉川良一さんは大正13年10月15日生まれの当時47歳。
啓子<こいつの口から何もかも聞き出してやる。麻薬組織を一網打尽にできるかもしれないわ>
目標とする金庫の所在:組織のアジトは社長の松島のうち。地下室に金庫。常に2人の用心棒。ダイヤル錠がコンピューターと直結していて、毎日ダイヤルの組み合わせが変わる。毎月みそか正午まで全国各支部から、その月の麻薬の上がりが社長のもとへ集められ、総額10億円は下らない。金(かね)の詰まったトランクは、その夜まで金庫で保管される。
全てのデータをコンピューターにたたき込み、完全犯罪のプランを練る。
路代は、きょうがみそかと気付く。花岡も金庫を襲撃するのは、きょうだという。
電子音が鳴り、計算が終わった。
マヤクソシキノ キンコシユ
ウケ゛キニツイテ コンヒ゜
ユーター カ゛ オコタエシマ
ス
アナタカ゛タノ チカラテ゛
テキノキンコヲ ヤフ゛ルコ
トハ フカノウテ゛ス
オワリ
思わず吹き出す啓子。人をバカにしやがってと機械を蹴る花岡。
突然、玄関のブザーが鳴り、天野が訪ねてきた。
ここって、誰の部屋?
社長のお気持ちです、と風呂敷包みと離婚届を持ってきた。壁から覗く啓子と花岡。応対に出た路代は考えさせてもらいますと風呂敷包みを持って奥へ。風呂敷に包まれていたのは1000万の札束。このまま受け取ろうか迷う路代に花岡がこんなはした金で妻の座を捨ててもいいのか聞く。
再びコンピューターに向かう。
アタラシイ テ゛ータニヨリ
アナタカ゛タノ キンコシユ
ウケ゛キハ セイコウノ カ
クリツカ゛タカクナリマシタ
1000マンエンノサツタハ゛
ノ ナカミヲクリヌキ シ゛
ケ゛ン ハ゛クタ゛ンヲ ウ
メコミナサイ
ハ゛クハツシ゛コクハ キヨ
ウノ シヨウコ゛
天野はタバコを吸いながら玄関で待っている。
花岡たちは札束に穴をあける作業。え~。
時刻 10:18
タイマーを正午にセットする。
コンピューターの声「そのうえで札束を突き返しなさい。札束は敵の金庫にしまわれ、きょう正午…」
大きなトランクに札束を詰めた松島、天野、ヒロミ。天野とヒロミがトランクを運ぶ中、爆発音がし、音のする方へ走っている間に啓子たちが奪う…という成功パターンの妄想。
時限爆弾をセットした札束を天野に突き返した路代。
一方、松島は…
アナタカ゛タオフタリハ イ
マスク゛ ケツコンスヘ゛キ
テ゛ス
コンピューターに言われて大はしゃぎ。松島はヒロミにキスする勢いでベタベタするが、帰って来た天野が松島の口に風呂敷包みを当てて防いだ。
松島「ふんっ、ダメだったか?」
天野「へい」
ヒロミ「社長さま、いつになったら結婚できるの? あたしたち。コンピューターは、ああ言ってるじゃない」とベタベタ。
松島「よし、あした結婚しよう。なっ」
ここで緊急地震速報が入ってびっくり。
困った松島は殺し屋を呼べと天野に命じた。
強面の三重街恒二さん。
松島は、あえて一匹狼の殺し屋に正午までに妻の路代をやってくれと依頼し、殺しの報酬1000万として、さっき、路代から突き返されたものをそのまま渡した。
黒木の部屋
吹雪が部屋に入ってきた。「ダメだ。盗まれたコンピューターの手がかりは、まったくつかめない」
ユミ「ボスは国際警察に呼ばれたわ。もしあのコンピューターが悪事に利用されたら、責任取って辞めなくちゃならないかもしれないんですって」
島「俺がいけなかったんだよ。うかつだったんだなあ」
吹雪「元気を出せ。望みなきにあらずだ。さっきの啓子ちゃんからの変な電話。きっと何か手がかりをつかんで敵陣に近づいたに違いない」
コンピューターに向かっている啓子に話しかける花岡。「あなたは、すばらしい人だ。俺はご覧のとおりのつまらなぬ人間だが、きょうの襲撃に成功したら、俺は思いきって、あんたに…」
啓子「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ。早く支度して」部屋を出ていく。
花岡が電源を入れて、文字を打ち込む。「津川啓子は花岡三郎の愛を受け入れるや、いなや?」
アナタカ゛タハヤカ゛テム
スハ゛レルヒカ゛キマス
花岡「ええっ、啓子さんと俺が? コンピューターってのは大したもんだ。ありがたい」
テトテカ゛テシ゛ヨウテ゛
ムスハ゛レルノテ゛ス
セピア色の啓子の顔写真が出てきて、犯人を投げ飛ばす動画も流れる。
ツカ゛ワ ケイコ キイハン
ターノ イチイン タンシン
センニユウヲ トクイトシ
アクニンタイホニ カカ゛ヤ
カシキ コウセキヲ モツ
啓子の正体に気付いた花岡だったが、襲撃には大切なメンバーで、殺すのは終わってからでも遅くはないと作戦を実行することにした。
啓子、花岡、路代が乗る車を追う殺し屋。
松島の庭に潜入。あと3分で爆発する。そこに殺し屋もやってきて、路代を捜す。弾倉を入れ、爆弾の入ったカバンを持って辺りを見回す。
殺し屋も約束の時間が迫り、焦る。カバンから報酬を取り出すと、路代が爆弾と気付き、声を出してしまい、殺し屋にバレた。啓子たちがカバンに爆弾が入っていると説明しても信じず、路代に銃を向ける。
大きな爆発が起こり、トランクを運んでいた天野、ヒロミも庭へ。啓子たちは爆発で顔がすすけながらもトランクを見つけて運び出し、着流しの男たちに見つかるが、車で逃げた。
トランクを部屋に運んだ啓子たち。トランクを開けようとした啓子に銃を向ける花岡。「津川啓子、実はキイハンター」
路代「えっ? この女がか?」
花岡「コンピューターがそう言ったんだ」
啓子「しまった」
花岡「ここまで来りゃあ用事はねえ。死んでもらうぜ」
コンピューターの間違いだという啓子だが、花岡は路代にトランクを開け、中身をかきだして、棺おけ代わりにして死体を詰め込んで捨てるという。
花岡「手と手が手錠で結ばれたんじゃかなわねえからな」
しかし、路代の様子がおかしい。トランクの中身は松島で心臓を1発やられ、冷たくなっていた。啓子は社長の松島を殺したのは誰なのかコンピューターの推理を聞いてからでも遅くないとタイピングし出した。
サツカ゛イハンニンハ アマ
ノ コウジト スイテイサ
レマス
花岡「やっぱり、やつだったのか」
サツカ゛イト゛ウキ サ゛イ
サン ナラヒ゛ニ ソシキノ
ノツトリ
天野<<死んでもらいます>>
松島<<何?>>
天野<<あんたの奥さんも今頃は殺し屋の餌食になっている>>
松島<<ええ?>>
天野<<そのうえ、あんたが消えてくれりゃあ何億という隠し財産も麻薬組織もみんなこの俺のものになる。あんたは腕と度胸で名前を売り、ボスの座を張ってきた。だが、これからの商売は、みんなコンピューターがやってくれる。俺は、ただ入ってくる銭の使い道さえ考えて暮らしてりゃそれでいいんだ>>
心臓1発どころじゃなく結構撃ってる。
天野の策略に引っかかったんだと松島を気の毒がる路代と花岡。1人で復讐に行こうとする花岡に路代もついて行こうとする。
啓子は天野をやっつける方法を探すため、タイピングしていた。
黒木の部屋
ユミ「国際警察に呼ばれたボスは、それっきり帰ってこないし」
島「よし、俺たちの名誉に懸けても、きょう中にコンピューターを取り返さないと」
吹雪が部屋に入ってきた。「さっき、麻薬組織のアジトと見られてる屋敷の庭から火柱が上がったという情報があった。もしかすると盗まれたコンピューターと関係があるかもしれない。張り込んでみるか?」
ユミ「あたしたちが行きます」
島「お願いします」
コンピューターの推理によると、きょうの爆発事件はギャングの陽動作戦だろうとヒロミが天野に言う。死体を捨てる手間が省けたと笑い、いちゃつこうとすると、手下が入ってきて、社長が生きて戻ったと知らせた。
この方が西本良治郎さんかねえ?
路代が松島を車いすに乗せて庭を歩いてきた。松島はサングラスにマスク。
主人に迎えられて屋敷に戻ってきたという路代に死体を生きてるように見せかけて芝居をする気だと鼻で笑う天野とヒロミ。車椅子から長くホースが出ていて、隠れていた花岡がコンピューターにつなぐ。
追い返すよう手下たちに命じた天野。
松島「わしは生きておる。生き返ったんだ」
庭の隅にでキーボードをたたく啓子。
電源は!?
花岡「驚いたねえ。社長の声そっくりだよ」
啓子「状況の変化をね、こうしてデータにして送り込んでやるとね、死体の胸に隠したスピーカーを通じて、まるで生きてる松島のように応答することができるってわけなのよ」
戸惑う手下たちに松島が天野を捕まえるよう命じた。天野は松島を撃ち、手下たちも撃っていく。コンピューターにも銃弾が撃ち込まれ、コンピューターは異常をきたし、松島の声で裏切り者は花岡と路代だとしゃべり出す。
手下たちが花岡と路代を追いかけ、啓子はコンピューターから出てきた紙が体に巻きつく。天野に追い詰められた花岡たちだが、島が殴り込みをかけ、天野と殴り合い。逃げたヒロミをユミと島で挟み撃ち。
コンピューターは、あっちにあるわよと島たちと合流した啓子。
島「ありがとう、啓子さん」
ユミ「よかった。これでキイハンターの名誉が守れたわけね」
でも、コンピューター壊れたよね…
花岡と路代は、ぐったり座り込んでいたが、花岡が啓子の顔を見てお礼を言う。
啓子「国際警察のコンピューターを盗んだ罪であなたを逮捕します」と花岡に手錠をかけた。やっぱりコンピューターの言ったとおりになったという花岡。
ハナオカサフ゛ロウ マエ
ヘデナサイ
花岡「はい」
オマエニコンヒ゜ユーター
カ゛ハンケツヲ イイワタス
コクサイケイサツノモノトシ
ツテ コンヒ゜ユーターヲヌ
スンタ゛イシ゛ヨウ コクサ
イスハ゜イノシ゛ユーサ゛イトミ
トメ ハナオカ サフ゛ロウ
ヲ シケイニシヨス
花岡「死刑。そりゃあんまりだ。ひどすぎるよ!」
コンピューター「コンピューターの判決は絶対のものである。おとなしく罪に服しなさい」
花岡「いやだ! 俺は最高裁に上告してでも闘うぞ!」
コンヒ゜ユーターハ ニンケ゛
ンノサイハ゛ンカントチカ゛
ツテ ケツシテ マチカ゛イト
イウコトカ゛ナイノテ゛ス
テ゛スカラ サイコウサイナ
ト゛ハアリマセン
花岡「そんな…そんな、むちゃな。助けてくれ~! 俺は、いやだ! 死ぬなんて嫌だ。助けてくれよ、お願いだ~!」
独房でうなされている花岡。啓子が情状酌量で保釈の許可を取ってきたと知らせに来たが、花岡は夢か現か分からず啓子に抱きつく。
プロデューサー:近藤照男
*
脚本:池田雄一
*
擬斗:日尾孝司
*
音楽 :菊池俊輔
主題歌:キイハンター
非情のライセンス
作詩 :佐藤純弥
作曲 :菊池俊輔
唄 :野際陽子
テイチクレコード
*
津川啓子:野際陽子…字幕緑
*
吹雪一郎:川口浩
*
島竜彦:谷隼人
*
谷口ユミ:大川栄子
*
花岡三郎:玉川良一
*
松島路代(みちよ):曽我町子
松島:冨田仲次郎
*
天野コウジ:上野山功一
ヒロミ:三笠れい子
医師:大泉滉
*
殺し屋:三重街恒二
祈祷師:谷本小代子
呪術師:団巌
西本良治郎
*
コンピューターの声:麻生みつ子
ナレーター:芥川隆行
*
監督:竹本弘一
<プロフェッショナル・キイハンター。次のカラーシグナルは…2000年間、眠り続けたツタンカーメン2世の墓から発見された黄金のカブトムシ。計り知れない価値と秘められた呪いの謎。黄金のカブトムシをガードするキイハンターに挑戦するのは少年探偵局のスタッフ。だが、奇怪なエジプト魔術師の魔力に考古学者の娘が壁画にされた。救出に向かったキイハンターも少年探偵たちも生き返ったミイラに襲われて、すべてを凍らせる妖婆の術にきりきり舞い。世にも不思議な次は…>
ミイラの
殺人
忘年会
1971年のコンピューター、面白いな。コンピューターに問いかけ、答えが出るというのも今のAIみたいな感じだね。
ボスは名前だけは出てくる。名前すら出てこない村岡室長は、いずこへ…