従来の消せるボールペンとは消し方が全く違う。“剥がし取って”消すセーラー万年筆「ケセラ」の面白さ
◆「ケセラ」で書いた線をマスキングテープのように使えば表現の幅が広がる
「剥がせるインクなので、マスキングができるのも、『ケセラ』ならではの使い方です。POPのようなデザインや画材的にも使っていただけます」(広報スタッフ) インクが紙の上に貼り付いている状態なので、まず「ケセラ」で絵を描いて、その上からカラーペンなどで色を塗り、その後「ケセラ」で書いた線を剥ぎ取ると、その部分だけ白く抜けます。マスキングテープなどを使ってもできますが、「ケセラ」ならより細い線を自在に書けるので、表現の幅が広がりそうです。剥がして消せるというアイデアを、ほかの表現にも使えるというのが、今までの筆記具にはない面白さだと思います。 0.8mmというボール径は、0.7mmでも太いと思われやすい日本の筆記具事情を踏まえると、かなり太く感じるかもしれませんが、マスキングとして使ったり、くっきりした黒い文字だけど消せたりする部分に魅力を感じる人には、このくらいの線幅で書けた方が使い道が広がると思います。技術的にもっと細い字や太い字が書ける製品が作れないわけではないそうですから、今後、細字や太字の製品が出てくる可能性もあるのでしょう。
◆レトロな見た目に最先端のインクというギャップも魅力的
また、キャップ式というのも最近のボールペンのトレンドからは外れるのかもしれませんが、水性ボールペンがキャップ式なのは珍しいことではありません。さらに、キャップ部分が長くなったデザインもよくできていて、個人的には、この少しレトロな見た目のペンが、最先端の「消せる」機能を持っているというのが面白いと感じています。 大量の文字や、広く塗ったものを消すのは少し大変ですし、あまり勧められませんが、物理的に完全に消えるというのはほかにはない「ケセラ」だけの機能です。当たり前ですが、夏の暑い社内に置きっぱなしにしても書いた文字は消えません。 これまでの「消せるボールペン」とは全く別物というか、用途も機能も違うので、どちらかを選ぶというものではないように思います。筆記具としてかなり新しい、特殊なペンなので、使う人のアイデア次第という気もします。使ってみると想像を超えてくる部分もあるので、とにかく一度は手に取ってみてください。
▼納富 廉邦プロフィール
文房具やガジェット、革小物など小物系を中心に、さまざまな取材・執筆をこなす。『日経トレンディ』『夕刊フジ』『ITmedia NEWS』などで連載中。グッズの使いこなしや新しい視点でのモノの遊び方、選び方を伝える。All About 男のこだわりグッズガイド。
納富 廉邦(ライター)