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北海道 高校生殺害事件 23歳被告に懲役27年 旭川地裁

おととし当時17歳の高校生を北海道旭川市の渓谷にある橋から川に落下させて殺害したなどとして殺人や監禁などの罪に問われた23歳の被告に、旭川地方裁判所は懲役27年の判決を言い渡しました。

旭川市の無職、内田梨瑚被告(23)は、おととし4月、当時17歳の女子高校生を車に監禁して連れ回したうえ、市内の渓谷、神居古潭にある橋の欄干に座らせ「落ちろ」と言うなどして川に落下させて殺害したとして、殺人や監禁などの罪に問われました。

裁判では、監禁の罪を認めた一方「殺意はなく橋から落下させていない」と主張し、殺意や殺人の実行行為を否認していました。

これに対して、被告とともに殺人などの罪に問われ、有罪が確定した当時19歳の受刑者は「内田被告が両手で被害者の体を押した」と証言していました。

22日の判決で旭川地方裁判所の田中結花裁判長は、被告が被害者を押して落下させた可能性や、被害者がみずからバランスを崩して落下した可能性のいずれも否定できないという判断を示しました。

そのうえで「被害者は執ような暴行や脅迫によって心身ともに追い詰められ、被告の命令に応じて橋から落ちる以外の行為を選択することができない精神状態に陥っていたと認められる。被告の言動は被害者が橋から誤って落下したか、みずから落下したかのいずれであっても、殺人の実行行為にあたると認められる」などと指摘しました。

そして「一連の犯行は被害者の人格や尊厳を踏みにじるもので、非常に残虐で卑劣だ。被害者が被告の写った画像データを無断で使ったことで金銭を支払わせようと被告が監禁に及んだ動機に大きく酌むべき事情は見いだしがたい。また、裁判でも不合理な供述で事実関係を否定しており、真摯な反省をくみ取ることはできない」などとして、検察の求刑どおり懲役27年を言い渡しました。

法廷に姿を見せた内田被告は白と青のストライプのシャツと黒いズボンを身につけていて、証言台に立った際は被害者の家族に向かって一礼しました。

そして裁判長たちの方を向いて静かに判決を聞いていました。

判決のあと内田被告の弁護士は「すぐに控訴はしない。控訴するかどうかは、後日、判決文を受け取って内田被告と面会して話し合ってから決める」と述べました。

判決について旭川地方検察庁の小池忠太次席検事は「検察官の主張が受け入れられたものだと考えている」とコメントしています。

【裁判が40分以上にわたって休廷】
主文が言い渡された直後、男が法廷の中に入ってきたうえで、裁判所の職員の制止を振り切り、傍聴席を仕切る柵を乗り越えました。

その際「死刑やろうが。何が27年だ。家族が報われないだろう」などと叫び裁判官の席に向かいましたが、警備員や裁判所の職員に取り押さえられました。

男は内田被告に近づくことなく、警察に建造物侵入の疑いでその場で逮捕されたということです。

警察によりますと、法廷にいた人にけがはなかったということです。

男は法廷を出る際も「こんな判決があってたまるか。死刑か無期だろうが。それが国民の声だ。これじゃあ、被害者家族が報われないだろう」などと叫んでいて、パトカーに乗せられて裁判所から連れ出されました。

この影響で、裁判は40分以上にわたって休廷しました。

【被害者の母親と父親が弁護士を通じてコメント】
判決のあと、被害者の母親と父親が弁護士を通じてコメントを発表しました。

この中で被告に対する刑の重さについて「残忍で想像を絶するほどの苦痛を受けて命を失った娘への罪が、こんなにも軽いものなのかと思っています」と述べました。

そのうえで「事件からおよそ2年がたちましたが、私たち家族は今もなお、つらく悲しい日々を送り続けています。そして、この悲しみが癒えることはありません。今後、娘のような被害に遭う人、私たち家族のような思いをする人を生じさせる犯罪がなくなることを強く願っています」としています。

【裁判員3人と補充裁判員1人の計4人が記者会見に】
判決のあと、裁判員3人と補充裁判員1人のあわせて4人が記者会見に応じました。

このうち、裁判員を務めた60代の男性は「注目を集めていた裁判で重圧を感じていたが、十分に議論をして進められた」と振り返りました。

また裁判員を務めた別の60代の男性は「被告の発言と証人の証言には食い違いがあったが、証拠の画像などを見ても被告のほうが矛盾しているように感じた」などと話していました。

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