G7でやり玉に
中国の「デフレ輸出」に対する国際社会の堪忍袋の緒が切れた。
ブルームバーグは6月20日、「ドイツのメルツ首相は、15~17日に開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)で『中国の人民元安是正のために国際的な為替協議が必要だ』との見解を示した」と報じた。
メルツ氏は中国に直接言及しなかったが、「欧州連合(EU)は、自国通貨を最大30%も過小評価している国との競争に直面している」と指摘した上で、「念頭にあるのは1985年のプラザ合意だ」と述べた。メルツ氏は「自身の働きかけに米国からの強い支持を得た」ことも明らかにした。
ドイツはEU内で中国に対して融和的だとされてきた。だが、自国産業が中国のデフレ輸出の脅威にさらされており、支持率の低迷に悩むメルツ氏はこれまでの方針を転換し、中国に毅然とした態度で臨まざるを得なかったのだろう。
これに対する中国政府の反応は出ていない。だが、1985年のプラザ合意後に見られた約3年で半値水準まで進むという急激な円高のような事態を警戒していることは間違いない。