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3人の孤児たちの叫びと愛『オーファンズ』――山時聡真×本島純政×村井良大インタビュー

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愛を求める3人の孤児たちの魂の共鳴を描くライル・ケスラーの傑作『オーファンズ』が上演される。6月28日(日)の初日に向けて稽古が進む中、愛情深いが凶暴な兄・トリートを演じる山時聡真、ナイーブな弟のフィリップ役の本島純政、そして、ふたりを導く謎めいた男・ハロルドを演じる村井良大が本作への思いを語ってくれた。

『オーファンズ』 (左から)山時聡真、本島純政

山時 僕は舞台に対して難しいというイメージがあって、最初に脚本を読む前は「しっかり理解できるのか?」という不安も少しありました。ですが、読み進めるうちに自然と物語の世界に引き込まれました。不思議な兄弟から始まって、どうなっていくのだろう?と思ったら、ハロルドが登場し、そこから家族の愛や孤独といったことが描かれていきます。3人ともすごく不器用で、お互いが助け合うようなところがあり、それぞれが愛を求めるという部分が、すごく人間味のある物語だと感じました。

本島 本当に登場人物たちそれぞれが不器用なんです。それでも愛を感じられて、みんな自分の居場所を必死に作ろうとしているのが印象に残っています。結末の描かれ方もとても印象深く、ここで終わりではなく、その後の彼らの人生を想像していただけるようなところも魅力だと思いました。トリートとフィリップの根本にある互いを“好き”という気持ちは最初から最後まで変わることなく、どんな未来へも歩んでいけるという彼らの絆の強さを感じました。僕にとっては、“希望”を受け取れる物語でした。

村井 すごく余白の多いお話だと感じています。ほぼワンシチュエーション、ひとつの部屋で3人が過ごしている様子を中心に描かれていますけど、想像できる余地がたくさんあると思いました。未来ある子どもたちに対して、大人たちがどのように道筋を築いていけるかを描いているところがこの作品の魅力だと思います。
若い世代に未来を託すということは、大人たちが子どもたちに対して何もできていない現状、解決できていないことを若い世代に丸投げするようなところもある。裏を返せばそれは、大人たちがダメだという現状について考えさせられました。『オーファンズ』でハロルドを演じる俳優はもう少し年上の方のことが多いんですけど、今回、あえて年齢設定を低めにしていることで、僕はとてもリアルに感じました。
ハロルドは若いふたりにいろいろ語りますが、実は自分がちゃんとしてない部分もあって(笑)、そういう不完全さが魅力的だし、3人の中で少し年上、ちょっとだけ自立できている孤児が、何とかふたりを立ち直らせようとするという点で、“大人じゃないハロルド”ってすごくリアルで楽しそうだとも思いました。

――山時さん、本島さんは翻訳劇のストレートプレイが初挑戦となります。

山時 まず、セリフ量を見て「覚えられるものなのか?」と不安になりました(苦苦苦)。役柄も凶暴で不安定なところがあり、ずっとフラフラしています。そうした変化やギャップも、どうアプローチしてつくっていくものなのか、当初は想像できませんでしたが、稽古に入ってそういう不安はなくなってきました。あとは自分をどう解放するか? 遊び心みたいなものを自分からどんどん出していくことができるか?そこは課題だと感じています。

本島 日本を舞台にした物語ではなく、時代背景や環境も自分が生きている世界とまったく違う部分が多いので、そこを踏まえて役づくりをしていくというのは大きな挑戦だと感じています。時代背景をかみ砕いた上で、ご覧いただくみなさんにどう伝えるのか?稽古を通じてさらに緻密に作っていかなくてはいけないと思っています。

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