カフェインを摂取すると眠くなくなるのはなぜ?【Tarzan】
カフェインは、時間と量を上手に管理すれば、睡眠の質も日中のパフォーマンスもアップ。その方法にまつわるQ&Aと、最適な用い方を解説。 カフェインを摂取すると眠くなくなるのはなぜ?
Q.なぜカフェインを摂取するとシャキッとするのか。
A.眠気を促す物質の働きをブロックするから。 「カフェインが、脳内で眠気を促す物質・アデノシンの働きをブロックしてしまうので、脳が覚醒したように感じるからです」(〈睡眠プライマリケアクリニック池袋〉院長・石橋由基さん) アデノシンは、睡眠にとって重要な物質。カラダや脳の活動が続くと増加し、全身に存在するアデノシン受容体に結合する。その結果、脳内では神経の興奮を抑え、眠気を促し、心臓では心拍数を調整するなど、頭もカラダもオフモードに切り替わっていくのだ。 「アデノシンとカフェインには化学構造上共通する部分があり、カフェインが先回りしてアデノシン受容体に結合してしまいます。その結果全身がオンモードに切り替わり、頭がシャキッとするわけです。カフェインが疲労そのものを回復させるのではなく、疲労の“自覚”を弱めているだけです」
両者は似た土台構造を持ち、分子のサイズや立体的な形が近い。そのため、カフェインがアデノシン受容体に結合でき、アデノシンの作用を邪魔する。
Q.カフェインのメリット、デメリットを知りたい。
A.体質や摂取量によっては、不眠症の原因になりうる。 最近の研究では、コーヒーを定期的に摂取している人のほうが、消化器疾患による死亡リスクが有意に低いことが示され、認知症リスクの低下や糖尿病、心血管疾患を抑える可能性も示唆される。 「さらに持久力向上などの作用も示され、パフォーマンスアップのため上手に摂り入れているアスリートも増えてきました」 もちろん、デメリットもある。カフェインの刺激作用が、心身を回復に導く深い睡眠を妨げてしまうことはよく知られている。 「体質の違いや摂取量の違いにもよりますが、実は不眠症の原因がカフェインだったということも。精神面では、不安や焦燥感が増す場合もあるので要注意です」 【メリット】 覚醒作用、倦怠感の抑制、消化促進、認知機能低下のリスク軽減、発がん予防、スポーツパフォーマンスの向上…… 【デメリット】 睡眠効率の低下、不眠症、頭痛、不安、イライラ感、心血管系への悪影響、中毒症状…… ※上記メリット、デメリットには因果関係が完全に示されていないものもある。