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中国軍機レーダー照射 許されない危険な威嚇だ

中国軍機によるレーダー照射について報道陣の取材に応じる高市早苗首相=石川県輪島市で2025年12月7日(代表撮影) 拡大
中国軍機によるレーダー照射について報道陣の取材に応じる高市早苗首相=石川県輪島市で2025年12月7日(代表撮影)

 武力衝突を招きかねない危険な挑発行為だ。断じて許されるものではない。

 沖縄本島南東の公海上空で警戒監視中だった航空自衛隊の戦闘機が、中国海軍の戦闘機から2回にわたりレーダー照射を受けた。この海域で訓練していた空母「遼寧」から発艦したものだった。

 戦闘機のレーダーは、周辺の捜索や、攻撃目標を自動で追尾する火器管制を目的に使われる。今回はレーダーを断続的に照射し、2回目は約30分にも及んだ。

 照準を合わせた「ロックオン」状態であれば武器使用に準ずる行為であり、反撃によって武力衝突に発展する恐れもある。

 中国海軍の報道官は「自衛隊機が訓練海空域に接近し、飛行の安全を脅かした」と主張した。一方的に日本を非難する姿勢は容認できない。

 高市早苗首相が台湾有事について「存立危機事態になり得る」と国会で答弁した後、中国は日本への圧力を強めている。これまでは人的交流や経済分野での対抗措置が中心だったが、軍事的な威嚇に段階を上げたとみられる。

 だが、偶発的な衝突から犠牲者が出るような事態にエスカレートすれば、日中両国にとって取り返しのつかないことになる。中国は武力を誇示するような振る舞いを控えなければならない。

 2013年にも中国海軍のフリゲート艦が東シナ海で海上自衛隊の護衛艦に火器管制レーダーを照射した。日本が沖縄県・尖閣諸島を国有化し、中国との対立が激化していた時期だった。

 海洋進出を強める中国は、南シナ海などでも力による現状変更の試みを続け、オーストラリアやフィリピンといった他国軍への挑発行為を繰り返している。日本は米国を含む各国と連携を強め、国際社会に中国軍の威圧的な行動の問題点を訴えていく必要がある。

 日中には防衛当局間のホットラインなどが存在するが、機能しているとは言えない。首相答弁を巡る対立も、収束に向けた対話の糸口を見つけられない状態が続く。

 今回のレーダー照射を受け、高市首相は「冷静かつ毅然(きぜん)と対応する」と述べた。中国の挑発に乗ることなく、あらゆるレベルで意思疎通を図るべきだ。

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