不思議なあの子
杏が昔出会ったあの子と再会する話
※若干闇司
※いろいろ捏造
書き殴りで色々ガバガバです。
続き↓
novel/20250710
少し裏設定(?)を書いておきます
・病人への対処がテキパキしている理由
こはねと冬弥はそういう授業もしっかり聞いてそうだから。彰人はもともと面倒見が良いし、絵名がリスカや病気などした際対処を学んだから。
・一応この前のえむちゃんバナー(星空オーケストラ)とこはねちゃんバナー(ひつじがいっぴき)の間の設定
以上です!
類くんバースデーとカラフェスなんで近いんだよおおおお
それでは聞いてください。「君の石をくれ」
ずっと回したかった
神代類の誕生日ガチャ♪
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子供の頃、この街で不思議な子と出会ったことがある。
夜空と同じ真っ黒なパーカーを着て、フードを目深に被った少年。色んな人が流れ着くこの街では珍しくはないはずなのだが、異様なほどに暗いオーラを放っていたのが少し気になった。毎晩公園のベンチに腰掛け、歌ったり手でピアノを引くフリをしていた。覚えているのはそのくらいだ。その子がいくつだったか、どんな顔をしてどんな話をしたのかも、不思議と思い出せなかった。
「ビビッドストリートにゆ、ゆ、ゆ、幽霊!?」
「ああ。最近な。夜だけに現れてさ、真っ黒な服着てて顔もわからないんだってよ。不気味だよな」
能天気にスマホをいじりながら彰人は言った。が、私は怖くてしょうがなかった。私の唯一苦手なゆ、幽霊が、ビビッドストリートに出没するなんて。
「本当か?彰人」
「さあな。」
「さあって、そこは否定してよ〜〜!!」
「やけに情報が細かいっつーか、ただのでっち上げにしてはリアルなんだよ。目撃情報も多いし。」
「う、うそ!?じゃあ本当に……」
「幽霊、らしいぞ」
彰人がさらっと呟く。私は悲鳴をあげた。
「い、いやぁぁ〜〜!!!今日帰りたくない!!!」
「うるせえな。他の教室に響くだろ」
「ご、ごめん!でも怖くて……」
今はお昼休みのため、周囲からの視線が集中してしまったようだ。私は周りの生徒に謝った。
「彰人、他はどういう内容だったんだ?」
「そうだな。……声が枯れてるらしい。」
「声?」
「毎回話しかけてもなんだが絞り出すような声で、ひどく疲れてそうなんだってよ。」
「苦労した幽霊なんだな…」
冬弥が的外れな返事を返す。
「で、毎回公園に現れるらしい。ベンチに座って歌ったり踊ったり。うめき声を出すこともあるみたいだぜ。」
「めっっっちゃ不気味じゃん…!」
「きっと音楽が好きなんだな。」
「やっぱりこの話やめようよ〜…私はもう一人で歩けないんだけど…」
「大袈裟だろ。まあ、オレは人じゃないかと思ってるけどな」
「え!?じゃあなんでさっき幽霊かもなんて言ったの!?」
「みんながそう言ってるってだけだ。俺は人間だと思う。きっと何かあるんだろ。」
「何かって……………あっ」
私はある可能性に気づいてしまった。
「もしかして、結構やばめの人だったり?」
「かもな」
彰人は困った顔をした。
「やばめ、とは?」
「あまり大きい声では言えないんだけど、ビビッドストリートってたまに、自殺志願者がやってくることもあるんだよね。実際何件か起こってるし。だから、その人も心に闇を抱えてる可能性もあるでしょ?」
「……なるほど」
「……オレらが会ったら話しかけてやろうぜ」
「…うん……!」
「ま、幽霊じゃなきゃいいけどな」
「ちょっと、思い出させないでよ!!」
「む、そこに居るのは、冬弥たちではないか」
天馬先輩だ。一年の廊下に出没するということは、私達か草薙さんに用があるのだろう。
「なんだ司センパイか……なんすか?」
「ああ。寧々を探していてな」
「草薙なら映画部に用があるみたいです。」
「そうか……ありがとう」
なんだか…違和感がある。
いつもの先輩なら、「なんだとはなんだ!」とか「そうか、ありがとうな!冬弥!」と言うはずなのに。
「なんか天馬先輩大人しくないですか?」
「………………な、オレか!?」
「ほら、反応速度遅いじゃないですか!明らかに元気ないですよ」
「む………実は役作りでご飯を抜いているんだ」
「え、大丈夫ですか!?」
「少しは食べたほうがいいんじゃないですか?」
「大丈夫だ。一週間くらいの断食なら問題ない。」
「問題ないっつっても……」
「類にも伝えてあるし、本当にまずくなったら止めてもらうつもりだ。だから心配するな!」
と、いつも通りの大声で言った。
「……ま、気をつけろよ」
「気遣い感謝する。では!」
そして、B組の方へ歩き出した。しかし、その足取りはいつもよりおぼつかなかった。
「……ねえ、本当に大丈夫なの?」
「さあな。神代センパイを信じるしかないな」
「……司先輩は、幼い頃から無理をする癖がある。それが良いところでもあるのだが……」
「……一応神代センパイに伝えに行くか」
「そうだね」
「え?僕は止めたよ?」
神代先輩は不思議そうに言うと、事を理解したのかすぐに顔をしかめた。
「はぁ……無理は良くないとあれほど言っておいたんだけどねえ」
「そうなんですね…」
「僕から強く言っておくよ。君達も、もし見かけたら彼の体調を気にしてくれないかい?」
「それはもちろん!やりますよ」
「助かるよ」
「……あの、センパイ達って今何やってるんすか?」
「司くんが今役作りをしているのは、ワークショップのためだよ」
「ワークショップ…?」
「彼はとてもいい役者だけど、世の中には他にも優れた役者は五万といる。そのギャップに苦しんでるのかもしれないね」
「そう、ですか……」
その気持ちは私も、私達も痛いほどわかる。夢に向かって上を目指す者なら、誰しも共感できる話だ。
「ま、彼なら乗り越えられるさ。でも、演出家として止めるべきところは止めるよ」
「はい」
確か、昔会ったあの子もそんな感じだった気がする。一人で頑張って、我慢して、無理をしてしまう。名前も顔も知らない、街に溶けるような子。今どこで何をしているんだろう。
続きくれないと泣きわめきます!