ベトナムのホーチミンで、日本語や日本の職場・生活のルールを教え、技能実習生や特定技能人材を送り出している「エスハイ」グループを視察しました。(5月上旬)
レロンソン社長は日本の大学を卒業後、2006年に同社を設立。技能実習や特定技能制度がテーマとなった衆議院と参議院の法務委員会で参考人として意見を述べ、質疑に応じた初めての外国人です。
グループのKAIZEN日本語学校では、様々なタイプの授業を見た後、5月と6月に日本に行く人たちの壮行会で激励の挨拶をしました。
さらに、日本の惣菜メーカー(中小企業)の社長が最終面接を行っている場面も見せてもらいました。
日本に働きに来るといっても、様々なタイプがいます。高校卒業程度で技能実習生として来る人(技能実習制度は2027年に廃止)にはベトナムの日本語教師が初歩的な日本語を、一方、ベトナムの大学を卒業して「技術・人文知識・国際業務」や特定技能という在留資格で来日しようとする人には、日本語試験でN4やN3を取らせるため、日本人教師が指導していました。
レロンソン社長自身、日本語教師の資格を持っています。
彼は、生徒たちにいつも、「日本ではすぐ『ごめんなさい』や『すみません』を言いなさい」と教えているそうです。
日本以外の国では、謝ると自分の失敗を認めたことになり、クビになるおそれもありますが、「日本では『ごめんなさい』と言われたら、それ以上は叱られない」というわけで、なるほど、と思いました。
施設の壁には、「KAIZEN姿勢七か条」というのが、振りがな付きの日本語とベトナム語で書かれていました。
(1)自分からあいさつする(2)自分から返事・反応する(3)まず謝る(4)「わかる・わからない」を伝えられる(5)時間・約束を守る(6)自分から報告・連絡・相談できる(7)感謝の気持ちをもつ、の七条です。
廊下に置かれたゴミ箱は「紙・その他」「カン・びん」「ペットボトル」の3種。日本社会で外国人に対する最も多い苦情の一つがゴミ分別に関したものなので、事前に慣れるためです。
視察後、1点だけ、社長に「これはやめた方がよい」と伝えたことがあります。
「良い集団生活をつくる方法」というグループ学習で、「譲り合い」「助け合う」などの言葉と並んで「団結する」という言葉があったのです。
「団結」という言葉は、日本の職場ではストライキなどをイメージさせ、好まれないおそれがあると思いました。ましてや、ベトナム人労働者だけが集団を作ると誤解されたら良くありません。
この件を、ホーチミン総領事館の幹部に話したら、「(今のベトナムを創った)ホーチミン主席が好きな言葉で、(漢字由来のため発音が日本の用語とよく似ていて)ベトナムでは日頃、『ダンケツ、ダンケツ』と言われている」とのことでした。
私が「日本ではまずい」と思った言葉は、まさに社会主義国のスローガンだったのです。経済が急成長を続けているベトナムで、若い彼ら彼女らが、社会主義思想のためにこの言葉を使ったとは思えません。
惣菜加工会社の社長は「機械化は進めているけれど、手作りでしかできない部分も残る。容器入りの麺類をコンビニに提供しているが、毎日違うものを作る。載せる具やスープが商品ごとに違い、とても複雑です」と話しました。
同社は、エスハイ社で学ぶ人を、「食品加工」の分野の実習生として年に何回も採用しているのですが、社長自ら、監理団体のスタッフとともに、毎回、最終面接に来ているそうです。
私たちが「外国人がいないと、都会のコンビニはやっていけない」と言うとき、レジの店員だけを考えていますが、商品棚に並んでいる食品群も外国人の手を借りないと供給できない状況なのです。
なお、エスハイ社には大手建設会社や自動車部品メーカーから「奨学金を出すので、ベトナムの工科大学出身者の日本語能力をN3レベルまで高めてほしい」という要請が来ることがあり、数多い希望者から人材を絞り、指導しているとのことでした。
同校での費用は、ベトナム政府の通達に従い、受け入れ企業が月額5000円以上(ベトナムの病院などでの実習がある介護は1万円以上)、それで補えない分は本人が負担します。
社屋は円借款(1億7000万円)を使って建設し、「あと5年で完済」だそうです。
同社は、愛媛県や新潟県、茨城県、埼玉県、三重県などの自治体とも連携し、日本の地域社会の担い手確保をサポートしています。中でも、愛媛県とは直接MOUを締結して人材受け入れの支援を行っているとのこと。
介護や製造業の働き手を獲得するため、自治体の「ベトナム詣で」が盛んです。
壮行会では「皆さんの先輩の中には、日本の勤め先の社長に認められ、ベトナムに進出する際の責任者や幹部として登用された人もいるし、日本で特定技能2号に進めば、ずっと日本で働くこともできます」と激励しました。
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在日外国人労働者257万1037人のうち、ベトナム人は60万5906人で最多です。(2025年10月末時点、厚生労働省調べ)
在留外国人全体の数では中国人がトップですが、「経営管理」「留学」「永住」などの資格で日本にいるケースがかなり多く、雇用されている労働者はベトナムの方が多くなっています。
また、昨年1月から10月の間にベトナムから外国に働きに出た労働者(全部で12万1190人)のうち、日本が5万5049人(45%)、台湾4万7135人(40%)、韓国9996人(8%)となっています。
中央の青いジャケットが松島みどりで、その横の男性がレロンソン社長










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人手不足解消
2896zelvy
2026-05-21 18:39:39
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