公立大学設立構想の見送りを受け、会見する「立初教育財団」の樋口祥子代表理事(16日、和歌山県田辺市東山1丁目で)
和歌山県田辺市が公立大学設立構想の見送りを表明したことを受け、市に構想を提案していた兵庫県宝塚市の一般財団法人「立初(たてそめ)教育財団」(立初創成大学設立準備財団から改称)が16日、市役所内の記者室で会見した。樋口祥子代表理事は「市の皆さんには、真摯(しんし)かつ建設的な検証をしていただいた。その結果を尊重する」と語った。
財団は、関西学院大学国際学部の關谷武司教授(教育開発学)らが設立し、2024年8月、市に大学構想を提案した。市は、大学設置の可能性について専門的見地から調査・検討する事業を実施するなど検討を進めてきたが、初期費用が増加して将来的な財政リスクも排除できないとして、事業化を見送ると16日に明らかにした。
市の表明を受け、この日午後に会見した樋口代表理事は「期待の声を頂くこともあった中で、地域の人々や子どもたちに公立大学という選択肢を用意できなかったことについては残念に思う」と話した。
田辺市を含む熊野地域について「AI(人工知能)が発達する時代だからこそ、いかに生きるかという問いに向き合う教育の場として、熊野には他に代え難い価値がある」と言及。これまで、地元の高校生を対象に「知の探究合宿」などの取り組みを行ってきたことも踏まえながら「今後も熊野地域において、地域の皆さんとのつながりを大切にしながら、実りある教育活動に引き続き取り組んでいきたい」と述べた。