- 1二次元好きの匿名さん26/05/24(日) 23:42:37
- 2二次元好きの匿名さん26/05/24(日) 23:43:20
保守漏らしてごめんよ……
- 3二次元好きの匿名さん26/05/24(日) 23:44:13
「私達は別の部屋にいるから、未来の夫婦ふたりでごゆっくり。」
お母様がゆらゆらと手を振りながら部屋を出て、他の大人達もその後を着いて行くと部屋には私と先輩だけが残された。
「…」
「…星南さん。」
「ひゃ!?」
未だ自体が飲み込めず呆然としていた私は突然頬を触られた感触に短く悲鳴をあげた。
「あ、いや…すみません。」
いつの間にか目の前に立っていた先輩がおずおずと頬に触れていた手を引っこめる。その惚けた表情からしてきっと混乱しているのだろう。それは私も同じだ。でも、
「…先輩!」
先輩を全力で抱きしめる。もう、サヨナラかもと思っていた。でも、そんな彼がここにいてくれている。それがどれほど嬉しいことか。
「先輩…私…私…!」
優しく抱き返してくれる感触に涙が零れそうになる。彼の前で泣くことはまだ恥ずかしいけれど、それでも今は…そんな中、耳元ですすり泣く声が聞こえた。
「…ごめんなさい…グスッ…見苦しい、姿を…見せてしまって…」
そう言いながら大粒の涙を流す先輩。涙で私の服を濡らさないためか一度体を離そうとするが、逆に私は先輩の頭を胸に埋めさせてから語りかけた。
「大丈夫。二度と先輩のことを離さないから。」
そうして、しばしの間くぐもった泣き声を聞きながら私は先輩の頭を撫で続けていた。…自身の頬に伝う涙を悟らせないままに。 - 4二次元好きの匿名さん26/05/24(日) 23:45:27
「…いや、本当にお恥ずかしいところを見せました…。」
「あら、私としては珍しいものを見れてとても良かったわよ。」
「やめてください…」
力無くへたりこみ手で顔を覆う先輩。その耳は真っ赤に染まっており、「よりによって自分だけ…」と呟く彼の心情が伺える。
「…それで、先輩。念の為聞いておきたいのだけれど。」
「はい。」
切り替えるように一度強く手を叩くと一瞬にして先輩の表情が真剣な面持ちへと変わる。
「私は今日婚約者と顔合わせをすると聞いてきたのだけれど、先輩も同じような事を言われてきたの?」
「はい。自分も昨日家から帰った後に母から聞かされました。」
「それで、その会場はこの店で間違いないの?」
「はい。店の名前を母から聞いた後自分でも調べたので間違いないです。」
「…それで、先輩が案内された部屋はここでいいの?」
「…おそらく、この部屋は店の中でも1番手前のわかりやすい場所なので、合ってるとおも…っ!?」
返答を最後まで待たずに座った状態の先輩を押し倒す。先輩は驚きつつも律儀に物を倒していないか心配していたが、その辺を気をつけた上で油断した所を倒しているので問題はない。
「ちょっ…星南さんんっ!」
そのまま間髪入れずに先輩の唇を奪う。以前と違うのはそこから更にこちらの舌を侵入させている点だ。
(はぁ…なんて素晴らしいのかしら…)
瞳を開ければ眼前に愛しの先輩の姿。驚き見開いたその目をこちらに向け、鼻声と共に少し待ってくれと懇願している様子。今、五感で感じている先輩の全てが今後一生私だけのものになるなんて…。
一度は全てを失ったと錯覚していた中、この世の全てを手に入れたかの様な高揚感に全身が満たされ、心が少し変な方向へと突っ走っていく。そして、それにあてられたか諦めたか、先輩は抵抗を辞め私を強く抱き締めた。密着した互いの胸の奥、いつもより不規則に鳴る鼓動が重なり、舌を絡ませ続け。私達ふたりの身体がひとつになったかのようなどこか官能的な感覚が湧いてきて、私と先輩がそれに身を委ねようとしたその時。
店の入口あたりでちょっとした騒ぎが聞こえてきた。そして、その騒ぎは少しずつこちらへと近づいてきて…襖が力強く開かれた。 - 5二次元好きの匿名さん26/05/24(日) 23:48:18
「その婚約!ちょっとまっっ………………????????」
勢いよく入って口上を述べようとこちらを見てそのままフリーズしたのは有村麻央。何故か手に持っている木刀が虚しく天井へと向き、顔は赤く染まり口はポカンと開いている。そして、そんな彼女と全く同じ表情が後ろに5つ…いや、顔を他より赤くしているだけの美鈴を除き4つ。その後、いち早くフリーズが解けた燕が私達の前に立ちかつてないほどの声量で「けっ…けしからーん!」と絶叫したのは説明せずともわかるだろう。一応、大爆笑の女将さんや従業員達に一同と私達夫婦が謝罪したことは追記しておく。 - 6二次元好きの匿名さん26/05/24(日) 23:51:12
数週間後、事務所の会議室にて。
「———それでその時先輩がね…!」
「へーそうなんですねー!」
「…ぐぐ…」
「ちょっとお茶を飲むわね。」
優雅にティーカップに口をつける星南の机の反対側には、ブラックのコーヒー入のカップを似たように持ちながら方やニコニコ笑顔のことねと方や悩んでいるかのように頭を抱える燕。そんな2人の対象的な表情がどこかおかしく見え、思わず手を口にあて微笑む星南。…彼女のその左手の薬指は今、リングにより眩い光を放っていた。
おわり - 7二次元好きの匿名さん26/05/24(日) 23:54:21
このレスは削除されています
- 8二次元好きの匿名さん26/05/24(日) 23:58:01
>>7主ではないです。
別スレからの誤爆です
- 9二次元好きの匿名さん26/05/24(日) 23:59:17
- 10二次元好きの匿名さん26/05/25(月) 00:00:55
ありがとう…ありがとう…待ってた…保守逃してショックだったんだ…お疲れ様でした!!
- 11二次元好きの匿名さん26/05/25(月) 00:36:19
結末分かってたのにすっごい満足感…ありがとう、ありがとう…
一度落としてしまって申し訳ねぇ…