日本ハム・水谷 同点2号ソロ&勝ち越し2点打「出来過ぎです」復帰2戦目躍動で今季最長6連勝導いた
◇交流戦 日本ハム4―2DeNA(2026年6月10日 エスコンF) 完全復活を告げる快音が、エスコンフィールドに響き渡る。高々と舞った白球が左中間席に吸い込まれるのを確認すると、日本ハム・水谷はバットを放り投げた。左手首骨折から復帰2戦目で待望の初アーチ。定番のパフォーマンス「パイナポー!」で、待ちわびたファンと呼応した。 「確信しちゃいました。根拠はないですが、今日は打てると思っていました」 1点を追う5回2死。先発・石田裕の初球120キロカーブを豪快に振り抜いた。3月27日の開幕ソフトバンク戦以来のアーチは貴重な同点2号ソロ。2―2の7回1死二、三塁では三遊間を破る勝ち越しの2点打と、2安打3打点に「出来過ぎです」と笑った。 忘れもしない4月19日の西武戦。7回1死満塁で水谷が一ゴロを放つも、一塁手の本塁送球が左手首に直撃した。自力でベンチ裏に戻るも、テーピングを施した瞬間に激痛が走った。折れているのは気付いていた。ただ「1分でも長くグラウンドでプレーする姿を見せたい」と気合で8回守備に就いたが、痛みからイニング途中で自ら交代を願い出た。 診断は試合復帰まで6週間。エックス線写真を見て全身の力が抜けた。3週間のギプス生活。自由が利かず、ファミリーレストランでは味噌汁を盛大にこぼすこともあった。自ら拭くこともできない不自由な生活の中、悔しさから1軍の試合を見ることもできない。それでも、前を向けたのは待ってくれていたファンの存在だ。 「街を歩けば多くのファンの方々に“待っているよ”と声をかけていただき、改めてこういう方々に喜んでもらいたい、喜んでもらえるようなプレーがしたいと思った」。チームは今季最長を更新する6連勝。24年交流戦MVPに輝いた頼りになる千両役者が帰ってきた。(清藤 駿太)