[篤寛]迷い猫。・居酒屋あつや・10[現パロ]
2023/12/21:このお話読み返すと番外だったのでタイトル変えました。
連投すみません!
いつもコメント、スタンプ、いいね、ブクマありがとうございます! 長文コメント大歓迎です^_^!!! 寧ろ欲しい!!!
また道に迷ってる寒い思いする寛とそれ迎えに行く篤のお話。寛最近心細い感じが続いてます。
※基本設定はシリーズのあらすじ読んで下さい。でも基本日下部さんが居酒屋の店主で日車さんが常連な両片思い相思相愛でひたすら日車さんが食べてると思っていれば間違い無いです多分。これ→ novel/21127227 の続きです。リンク先に番外編と本編(このシリーズ)を纏めるか否かのアンケート設置してありますので、よろしければご協力ください。※
追記:アンケートご協力ありがとうございました(^人^)!
拮抗していたので昼と普段のタイトルだけ分けて一本化し、目次からこっちのは読みたくないというのを外して読んでいただく形になります。お手間取らせてしましますが何卒ご理解ご協力よろしくお願いしますm(_ _)m!
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昼間の暖かさが嘘のように、夕方から夜にかけて一気に気温が下がる。
早く早くと気が急いて、自然早足になった。
早く彼に会いたい。
何故かなどとそういうことは今は考えたくない。
とにかくあの暖かい陽だまりのような店と笑顔に会いたかった。
日車はコートを着ずに表に出たことを早々後悔しつつ、足早に例の入り組んだ裏路地を歩く。
人通りも少なく、虫の声ももはや聞こえず、葉擦れの音が風が吹くとなる程度の静けさに、ぶるりと身体が震えた。
いや、何もホラー的なことが怖いわけではない。
ただなんというか夕闇の薄暗い中一人で寂しくしているのが、少し、そうほんの少し心許無く心細い程度のものなのだ。
決して幽霊の類が怖いわけではない。
などと、日車は誰かもしくは何かに言い訳しながら店を目指した。
しかし、いつもすぐに見つけるはずの暖簾は見つからず、まるで知らない道でも歩いているように先が暗闇で見え無い。
道筋を間違えかと後ろを振り返っても知ら無い道だ。
(…。迷った)
しくじったという思いと、何故こんなにも昨日からこの形ついていないんだと理不尽な怒りが半々日車の脳を支配する。
しかし打開策はない。
初めてここへ一人で来た時のように誰か連れて行ってくれ無いかと思うも、そこにはやけにふてぶてしく開き直ったような野良らしき茶虎の猫しかいない。
(寒いな……)
コートを何故持ってこなかったんだと己を誹るも、今更である。
仕方なしにスーツのジャケットの前合わせを千切れんばかりに寄せるも、無論そんなことで寒さが和らぐはずもなく、寧ろこんな状態の自分が情けなくていたたまれ無い。
その時指にコツリと何かが当たった。
なんだと思って取り出してみれば、携帯電話である。
日車は悩んだ。
ここが裏路地なのは間違いないが、上手く説明出来るか分から無い。
そもそも大の大人が「迷ったからすまないが迎えにきてくれないか」などと、単なる店の店主と客同士、とはいえそれなりに交流はしてきたつもりだが、そんな間柄の人間に助けを求めて良いものかと、逡巡する。
しかしこの寒さで朝まで過ごすのは勘弁願いたい。
早急に助けが欲しい。
(もう店は空いているだろうか……)
一縷の望みをかけて、日車は日下部へ電話した。
三回の呼び出し音の後、日下部が無愛想な声で電話に出た。
しまった忙しかったかなどと考えてももう遅い。
既に電話はつながっている。
「日下部さん、すまない。私だ。日車だ。分かるか?」
電話越しで先ほどの不機嫌さが嘘のように驚いた声が飛び出た。
どこか裏返っている気がするのは気のせいか。
「ああ、恐らく店の近くにはいると思うんだが……、その……、暗くて、な」
日下部が心配そうに、けれど冷静に今何が見えるかと聞いてきたので、日車は咄嗟に目があってしまった猫のことを伝えた。
すると、電話口で「ふ」と何やら息が漏れたような音がする。
(…笑ったな?)
思ったが、確かによく迷子になる人間の特徴として、地図の目印を動くものにして道順を覚えようとする者が多いことは知っていた為、文句は言えない。
代わりに他の動かない建物と丁度見えた煙草屋の看板のことを伝えると、直ぐに迎えに行くと言ってくれた。
念の為電話は切らないで欲しいとのことだったので、昨夜の自分の醜態を冗談めかして喋ったら何やらガタンッとひっくり返る音が近くでする。
何事かと思っていたら、電話口で「やべ、蹴っちまった」と聞こえた。
どうやら日下部は近くまで来ているらしいと、ホッとしつつ電話を繋げたままで良かったと日車は早々安堵する。
そうして日下部が日車を迎えに来た時には、日下部はうっすら額に汗をかいていた。
相当急がせたらしい。
日車の顔を認識した途端、「日車さん、あんたまた迷子になったのか。早くうち来てくださいな」と心底安堵したと言う顔をする。
そして、日下部は温かい手で日車の冷たくなった手を取り、見たことのあるトレンチコートを日車に羽織らせると、ここに来た道を日車の手を取ったまま引き返したのだった。
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道に迷い冷え切った寛を迎えに行って自分のコートやあったかいお風呂と美味しいご飯であっためる篤とのやりとりにほんわかしました(^^*)それと篤が作っていた美味しそうなメニューを私も作って食べたいと思います!!