[篤寛]君が良い。番外編・3[Dom/Subユニバース]
2024/12/19:行頭一字下げ済。
2024/12/18:一先ず誤字脱字推敲済。冒頭一字下げは近日中にします!
篤寛がカラーを買いにデートへ行くお話。行為の匂わせがあります。デートの帰りにちょっとした(?)触れ合いをするだれおま状態のあまいちゃ回です。基本三人称たまに販売員のおねぇさんが混じります。
※謎時空寛術師IF原作ガン無視Dom/Subユニバース。日本語コマンドです。 番外編の時系列はバラバラです。
Neutralと診断されていた寛がある日突然Subになり色々あって篤に処置としてのプレイを提案されて色々あってプレイパートナー兼恋人となったその後。
本編はこのシリーズ内で既に完結していてカラーを付けている描写もあります。一応これだけでも読めるようにはしています。※
2024/12/18
いつもお読みいただき感謝です。更にスタンプ含めたコメント、いいね、ブクマをありがとうございます。とても嬉しいですし励みになります。読んで下さった方々に少しでも楽しんでいただければ幸いです。
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日車が例の如くやらかして、それが日下部からカラーを貰いたかったからだと家入のもと白日のもとに晒された。
それから日もおかずに日下部は、この期に及んで「大丈夫だから」とのたまう日車の手首を引っ掴み、ダイナミクス用の装飾品、装飾具、道具の専門店が立ち並ぶ通りの、所謂一見さんお断りの敷居もお値段も中々に高いものの安心安全秘密厳守な装飾品店へと入った。
因みに入るまでにも日車は「もう帰ろう」だの「いやだやめろ」だの、さもいたいけなSubが乱暴なプレイパートナーから無理やり連れてこられたようなフリをしていた。
しかし、入ると突然何かのスイッチが切り替わったかのように顔つきがシュッとなり背筋もピンと伸び、さかさかとショーウィンドウに並ぶキラキラした装飾品をべったり張り付くようにして見つめ、「ふむ、色々あるな」などと余裕ぶった。
日下部はため息を呑み込み、代わりに日車の隣にスッと並んでさりげなく肩を抱き、「どれが欲しいんだ? 寛見」とちゃっかり名前呼びをする。
店員さんは玄関前の二人の状態を見ていて警察へ通報するかどうか迷っていたのもおくびにも出さずに、日車が「篤也……」と昔ながらの首につけるカラーと今密かに流行っている手首につけるカラーの二つを選びかねるといった様子で流し目をするのを見逃さず、「こちらとこちらの商品でお客様のサイズですと……」とスラーッと非常に購買意欲をそそられるセールストークを披露する。
「どの色が良いんだ?」
「君は? 君とお揃いで付けたい」
「んじゃお揃いの色のリードでも買うかねぇ? それとも俺もカラー付けるか? どうしたい?」
こういう時には店員は黙って置物と化していたほうがいい。
だが無論だがただ立っているだけではだめだ。
ささーッとさりげなく色見本と幾つかのリードはお客様の前にお出しする。
それからはにっこり笑いながらお客様イコールお金を落としてくれる人の出方を見逃さず、一言一句聞き逃さない。
「お、ピアスもあるぞ? 寛見胸にするか?」
「興味はあるが……シャツから透けそうで嫌だ」
「仕事の時とかは外しゃ良いだろ?」
すかさず目立ちにくい日常使いのピアスとプレイの時に盛り上がれると評判の見栄えの良いピアスをそれぞれ何点か出す。良し。お客様は興味津々と言った風で見つめていらっしゃる。
「篤也、あれ、あの、皮のマスクにチャックがついたのやら、手枷やらは君は趣味ではないのだろうか」
「俄然興味湧いてきたなあ? それならこの店じゃねぇ。取り敢えず装飾品だけ買おうや。それとも今日中に「欲しい」か?」
「ん……ほしい……」
「ん"ん"! …おねぇさん、赤色のこれとこれ、それと同色のリード、それにこっちのこのピアスを包んでくれるか?」
その時寛見と呼ばれていたお客様が篤也と呼ばれていたお客様の袖を掴んでツンツンと引っ張り、耳元で何事か囁いた。瞬間、囁かれた方の頭にガッと血が登ったのが分かる。
「ッ、あー……もう……。すまん、おねぇさん。カラーとリードはそのまんまでいい」
「付けて行かれますか? …はい! かしこまりました〜!」
「またのご来店お待ちしておりま〜す」
日下部の給料三ヶ月分、すなわち一級術師のバカ高い任務の命懸けのお手当含めた給金の三ヶ月分だ、合計数百万強のお買い上げである。
店の中で日車はいそいそと、赤い色で内側が柔らかく肌を傷つかない、手首と首に付けるカラーを付ける。日下部も日車の手首のカラーに繋がる同色のリードを装備してそのまま手を繋ぎ、店員のおねぇさんににこやかに見送られながら細やかなデートへと繰り出す。
装飾具と道具の専門店に行く前に先ずはこのままデート気分を楽しもうと、公共の場でも許される範囲内で耳元、口元、手元で気づかれぬよう密かに会話しながら細やかなプレイを行う。
「赤信号だ『止まれ、良い子だ』」
「『待て、良い子だ』」
「青だ、『歩け、良い子だ』」
そんなことを二人で決めた指での合図などから始まり、カフェでブランチと洒落込んだ二人はそこでもいちゃいちゃと食べさせ合ったりしたし、それらを人目も憚らずに行う癖してカラーを見られるのを恥じらいそっと隠したり、それに応えてリードを短く持ってサッと近寄り「いけない子だ。後で仕置きしねぇとな?」などと煽ったり。
ピアスを開ける時はきちんとクリニックで開けてもらい、痛みを堪えるために日車が逆恨み気味に自分の手の甲をつねるのを日下部がこのかわい子ちゃんめなどと思いながら結構な痛みに耐え、終わった後ギュッと抱きしめたり。
レンタルプレイルームに入って二泊三日して高まり猛り切って吐き出す場所を探していた欲情を空っぽにしてスッキリサッパリした後はまたドライブして食事をしてから海辺を歩いて見たりと、二人はなんとも充実した日々を過ごした。充実していたあまりに日車の心身の報告義務のことをすっかり忘れていた。
プレイ休暇はぶん取ったが日車の心身の報告義務まで怠ると後が怖い。
突如思い出した日下部は急いで携帯の電源を見た。
バッテリーがとうに切れている。
慌てて車の充電器に差し込んで暫くするとピコンピコンピコンと鳴り止まない通知音。
そこに着信音まで加わってはもはや恐怖しか湧かない。
携帯を取る手が震える。
どうしよう。
社会人失格だ。
抹殺される……!!!
その後、やらかした二人は夜蛾学長直々にお説教され、伊地知には心配してましたと泣かれ、家入にはこのおっさんどもがと目がすわった半笑いで説教され、乙骨以外の担当生徒からはこれはいつものことだが呆れられてバカにされた……が日車は逃れ何故か同情までされていた。日下部は納得いかなかったものの、日車が満足しているなら良いかとじわじわと浮き上がってくる幸せを緩みそうになる口元をもごもごと引き締めつつ、噛み締めつつ、さてと声かけをして教鞭をふるうのだった。
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- 小夜双☆スカィWebDecember 17, 2024