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[虎日(悠寛)+宿→寛]中華屋さんに行こう![現パロ同棲]/Novel by narrプロフ必読1\1加筆。

[虎日(悠寛)+宿→寛]中華屋さんに行こう![現パロ同棲]

3,186 character(s)6 mins

2024/07/10:誤字脱字修正済。

すくなんが出てきます。推敲は後日致しますm(_ _)m

こちらのシリーズでは基本虎君と寛しか出て来ません。虎君はこのシリーズ内で成人済。お話としては一応繋がっていてますが色々あって虎君と寛が恋人になってたまに二重人格的すくにゃんが出てくる同棲現パロ各話読切だと思っていただければと思います。カプタグどれつけたら良いのか分からんです……。

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 ある梅雨の時期のことだった。
 日車は仕事から帰ってくると、洗面所で諸々済ましてからキッチンへと行き虎杖の腰に腕を巻きつけて甘えた。
 いつものことである。
 今日の疲れが吹っ飛ぶようだなどと想いながら、虎杖へ明日は休みだからゆっくり出来ると話した。
 すると虎杖は驚いた様子で包丁を置いて日車の方へ振り向くと、その身体を抱きしめ返して日車の頬へキスをしてから急のことだねと返す。

「え、なに、寛見さん明日仕事休めんの?! ほんとに?!」
「ああ。もぎ取った」
「んじゃさ、昼ご飯か夕ご飯のどっちかこないだ言った中華屋行かない?」

 日車は虎杖の言う「こないだ行った中華屋」が以前自分が虎杖の浮気を疑った日に出たことを思い出す。
 確かあの時は伏黒と釘崎という、悠仁曰く友達と行って美味かったと言っていたなどと、またぶり返しそうな嫉妬を抑え込んだ。
その日は結局二人で日車の先輩が経営する喫茶店に行ってオムライスを食べたのである。
 ならば今度は悠仁が友達と行った中華屋へ行くのも良いかも知れないと、日車は「いいな」と微笑み虎杖の頬にお返しのキスをしてから、虎杖の肩へと顔を埋めて目を瞑った。
 虎杖は日車の食事も毎食作り、仕事では弁当を持たせてくれる上、料理が美味い。
 子どもの頃から色々なものを食べてきたのだろう。
 舌が肥えてるというよりも、美味いものを作るのも食べるのも好きといったところだ。
 そして日車と虎杖の味の好みは大体が一致している。青年と中年の仕方のない歳の差は無論あるが。
 それに、これまでの生活から虎杖の食事によって日車の肉体は作られたと言っても過言ではない。だからお互いに相手の味などの好みは分かっている。
 何より、たまには虎杖を休ませたいという想いもあった。
 だから、日車は二つ返事で是と答え、本日の夕食であるおかずの一つ、冷奴のネギ油のピリ辛胡麻醤油がけの皿を取り、惜しみつつ虎杖の頬にキスしてから離れてテーブルへと持っていった。

 そうして、ネギ油のピリ辛胡麻がけ冷奴、玉ねぎと豚肉の合わせ味噌和えをおかずに、白米とナスの味噌汁を食べ終えごちそうさまを二人ですると、当たり前のように一緒に風呂に入ってそのままベッドまで行き足りなかった分の埋め合わせをするように求め合い、それから眠りについたのだった。


 翌日の夕食時、日車は虎杖と隣り合って喋りながら例の中華屋へと向かった。
 昼に外出すると倒れる危険性があるほど暑くなった為、久々の二人での外出での夕食は夕方過ぎにしたのである。
 日車は中華屋ということで朝と昼を軽めにしてあったが、まだまだ食欲旺盛な虎杖にその必要はなかった。
 昼間よりはマシだがアスファルトの照り返しが充分熱い道行の末、虎杖に手を引かれて辿り着いたのは昔ながらの代々続く中華屋である。
 虎杖が暖簾をくぐって入るなり、明るい女性の「いらっしゃ〜い」と言う声の後に、店主の「…らっしゃい」という声が虎杖と日車を迎えた。
 スタッフの女性二人、おそらく店主の奥さんと娘さんらしき人で、中に入ってカウンターの真向かいを見れば厨房に店主と見られる年配と男性と息子らしき男性がいて、スタッフの若い女性の方にテーブル席をすすめられて着座する。
 日車は店内を眺めて何があるのか見つつメニュー表もながら見て、虎杖はもう食べるものが決まっているのか微笑みながら日車を眺めていた。

「麻婆茄子もあるのか……しかしラーメンも捨てがたい。…麻婆豆腐も良いし……そういえば天津飯も中々美味いものだと日下部が言っていたな……」
「…寛見さん、日下部って、誰?」
「い、いや、違う。学生時代クラスメートだった男だ。浮気ではない」
「俺まだ何も言ってないけど? そういえばこの間俺に浮気の疑いかけたよね?」
「悠仁、天津飯とラーメンと麻婆豆腐どれが良いと思う?」
「はぁ、も〜……。…寛見さんが残したら俺が食うから全部頼めば?」
「…悠仁、やけになっていないか?」
「そんなことないよ?」

 そのにっこりと言うのがふさわしい満面の笑みの、その奥に隠された薄暗いものに、日車はひくりと頬を引き攣らせた。

 これは……、確実に怒っているな……。

 これは夜手ひどくやられるかも知れないと戦々恐々しつつ、それでも日車は三品注文し、明るく注文を読み上げる声に続くはいよという返答の後調理する音を聞きながら、公衆の面前だというのに虎杖がしきりに自分の手を握って指を絡めてきたり指の股の部分を
摩ってきたりするのを耐える。 
 それはまるで子どもの魔の手に収まりながら震えながらも、懸命に耐えるご主人命の愛猫か愛犬のようだった。


 暑い時に熱いものを食べると、スパイスなど発汗作用のあるものを食べると気分がスッキリするとばかりに、日車は麻婆豆腐と天津飯とラーメンを前を食べるためにひたすら箸やレンゲを動かす。
 虎杖は店員に用意してもらった取り皿にそれらを少しずつ盛りながら食べつつ、そんな日車を盗み見た。

 食べている姿って……、エロいよね。

 などと想いながら目を細めるつつ、にやにやよろしくないことと先ほどの感情がごちゃ混ぜになり、結果虎杖の背後のみ不穏な空気を纏う。
 不意に寒気を感じた日車が恋人の顔を伺うと、そこには目を細めて嗤う虎杖がいた。

「やはり、お主は必死に食べている姿もまた愛いのぅ……」
「ふふはは(宿儺か)……!!!」

 日車は慌ててピコピコハンマーを探すも、そもそもこんなところにそんなものを持ってくるわけがなかったし、最近では鳴りを潜めていた為に完全に油断していた。
 それに今は食事中で口の中に咀嚼中の天津飯がご健在だ。だから、目と目を合わせて金縛りに合ったように顎をツイと上げられて頬を指の腹で撫でられても、抗議も抵抗も出来ない。

「ほれ、頑張れ頑張れ」
「〜〜〜!!!」

 日車が顔を背けようとしつつも宿儺に変わった恋人に口付けられようとした時である。
不意にバチンと音がして、それが遠のいた。
日車がそっと背けていた目を戻すと、そこには自らの頬を思い切り叩いて恋人を伺う姿があった。

「悠仁……か?」
「ん、ごめん、寛見さん。まさかこんな時に……ッあ〜〜〜! 折角寛見さんとのデートなのに!!!」

 そう言って笑う恋人の姿が痛々しくて、日車は大丈夫だ、なんともないと答え、店主や店員たちを気にすることなく自分から口付けた。
 普段の日車ならありえないことに、虎杖が固まっていると、日車はそれに口元を緩めつつ悪戯っぽい顔をしながら耳元へ顔を寄せ、埋め合わせに夜頑張ってくれと囁く。
 ついでに見えないように耳にキスをすると、何気ない風を装いつつ真顔で食事に戻り、チラと恋人の様子を見た。
 すると目をパチパチと忙しなく瞬かせながら口をぱくぱくして顔を真っ赤にした恋人の姿が窺える。

 …宿儺ではないが……これは、かわいいな。明日が心配だが……。

 などと思いながらちょうど三品三分の一ずつ食べた天津飯とラーメンと麻婆豆腐を虎杖の方へ寄せ、微笑んだ。もう宿儺に怯えていた幼い子は大人になり、自ら抑え込む術を得たのだ。
 喜び祝おうではないか。その前に食事を終わらせないといけないが。
 虎杖はカッカッカッと書き込むようにそれらを口の中に放り込んで咀嚼し味わい完食すゆと、ペロリと唇を舐めて、にやひと笑って日車に杏仁豆腐食べれる? と聞く。
 日車は苦笑しつつも一口だけ頂こうと言って運ばれてきた杏仁豆腐を一口食べて虎杖の方へ寄せ、虎杖が今度こそ完食した。
 それから、ごちそうさまを二人でして、金を払って店を出て、その夜は結局二人ともベッドでタガを外して求め合ったという。

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