NHK会長、受信料の督促強化で未収数6年ぶり減少に言及「受信料収入の下げ止まりの足掛かりに」
NHKの井上樹彦会長(68)が17日、東京・渋谷の同局で定例会長・メディア総局長会見を行い、督促強化で受信料の未収数6年ぶり減少したことにコメントした。 同局は16日、受信契約を結んでいるのに1年以上受信料を支払っていない世帯や事業所の件数が2025年度は約174万2000件となり、24年度から約3000件減ったと発表した。 減少は6年ぶりで、担当者は「書面での案内や放送による告知に加え、支払い督促による民事手続きなど未収対策を強化してきた結果」としている。 NHKは昨年10月に「受信料特別対策センター」を設置し、文書や電話で繰り返し支払いを求めても応じてもらえない場合、簡裁への申し立てで強制執行が可能となる「支払い督促」制度の利用を強化。督促の申し立て件数は24年度は125件だったが、25年度は1368件に増加した。26年度は2000件超の申し立てをする予定という。 NHKはコロナ禍などを背景に戸別訪問による営業活動を大幅に縮小し、20年度以降、未払い件数が増加していた。25年度の受信契約の総数は4033万件、支払率は77%(速報値)だった。 井上会長は「ご契約をいただきながら、長期にわたって受信料をお支払いいただいていない、いわゆる未収の対策について、2025年度の未収数を2019年度以来6年ぶりに減少へと転じさせることができました」と報告。「書面のご案内や、放送での告知、対面での説明などを基本に、支払い督促による民事手続きなどの活用をしながら、組織を挙げて未収対策を強化した成果であると考えています」と評価。「会長就任時にお示した収支構造改革の重要な課題である、受信料収入の下げ止まりの実現に向けて、一つの足掛かりになったと受け止めています」とした。 「こうした良い流れを確かなものにするために、7月に行います組織改正では、『視聴者局』の名称を『営業局』に変更いたします。この名称変更は、受信料制度を支える業務の役割と責任を、内外により明確に示すという意図があります」と説明。「もちろん、視聴者・国民の皆様との接点を大切にする姿勢に変わりはありません。視聴者・国民の皆様にNHKの価値をお伝えし、受信料制度の意義や、公共放送、公共メディアとしての役割をご理解いただいて、受信料の公平負担を進めていくというミッションを、これまで以上に確実に実行していきたいと思っております」と決意を示した。