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如何ともし難き体格差/Novel by かぼちゃ

如何ともし難き体格差

3,254 character(s)6 mins

フォロワーさんの素敵体格差イラストから生まれた、日下部さんはどこもかしこもぶっとくてエロい身体してて、その隣にいる日車さんは華奢に見えちゃうよね、というお話。虎杖君ピュア枠出演。
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「居合ってこんなキツイと思わんかった……」
 道場の床に転がって肩で息をしている虎杖から零された言葉にニィ、と唇を吊り上げる。
「お前みてえな体力馬鹿でもそう思うか?」
 訓練用の木刀で虎杖の脇腹を軽くシバいてやりながら聞いてやれば、「馬鹿は言い過ぎ!」と抗議してきた。
「でも俺、結構身体には自信あったんだよね。あ、変な意味じゃなくて。こう…筋肉とかもある方だし、自分の身体使いこなせてるって思ってた。けど、日下部先生に稽古つけてもらってからもう毎日身体バッキバキで……。これって今までちゃんと使えてない筋肉があったってことだよな?」
 よいしょっ、と腹筋で身体を起こした虎杖がデカい目でじっと見上げてくる。誰かさんほどではないが、確かにこの真っ直ぐすぎる目は長く直視するにはしんどいものがある。「そうだなぁ」と木刀を肩に担ぎ、考える風を装って視線を外した。
「お前が今まで使ってきたのは喧嘩筋肉が主だろうからな。居合はどこっちゅーわけでもなく、筋肉全てをバランスよく使うってのが基本だ。それには体幹の強さってのが重要になってくる。お前はその部分がまだ十分じゃねえからしんどいってなってんだよ。ま、それでも元が普通じゃねえからまだそうやって動けてんだろうけどな。他の奴なら指一本動かせなくなってるだろうよ」
「う~ん…やっぱ体幹かぁ。結構何でも体幹が大事だって言うもんね。俺こういう内から鍛えてくっていうの苦手なんだよなぁ」
「だから今そのツケが回ってきてんだろ。気張れ気張れ。せっかく素材が上等なんだ。磨いてもっと使えるようにしていけよ」
 ぐしゃぐしゃと乱暴に頭をかき混ぜてやっても虎杖は特に嫌がる素振りも見せず、代わりに「ハイッ!」と勢い良く手を上げた。
「先生!戦闘以外で体幹を鍛えるといいことって何かありますか!」
 全然元気じゃねえかコイツ、と若干引きつつも聞かれたことには答えてやる。
「まあそうだな、体感が鍛えられてる奴とそうじゃない奴ってのは筋肉の衰退速度がまるで違う。若いうちはいいが、歳をくった時に歴然とした差が出てくる。ジジイになっても現役でシャキついていたいなら体幹を鍛えるに越したこたぁねえな」
「ふーん。未来の自分への先行投資ってこと?けど確かに、日下部先生見てたらそうなんだろうなって納得できるわ。アラフォーでその身体ってすげえよ。刀扱うから腕もパンパンだし、腰とか足もぶってえもんね。首とかもガッチリしてるし。かっけー身体って感じ」
「そりゃどーも。ま、それなりに鍛えてっからな。言ったろ?ジジイになっても現役でいるためには相応の努力が必要なんだよ。かっけー身体って思わせるために俺は頑張ってるわけ」
「なんかそれって……、え?そういうこと?」
 手を口に当て、ハッとした顔で俺を見てくる虎杖に思わせぶりな視線だけを流して「さあな?」ととぼけてやる。
 えー!なになに!詳しく!と遊んでもらうのを強請る犬のように纏わりついてくる虎杖に木刀を突きつけ、「そんなに元気ならもう休憩はいらねえな」と特訓の再開を告げてやった。


◆◇◆◇◆


「君、本当に衰えないな……」
 汗ばんだ身体を抱き寄せ、よいしょ、と胸の上に抱き上げれば、赤く上気した頬を俺の胸に擦り寄せた日車が熱っぽい息と共にそんなことを呟いた。手は力の入っていない俺の胸筋をむにむにと揉んでいる。
「こら、揉むな揉むな。休ませてやれなくなんだろ。手はこっちな」
 胸を揉んでいた手を腰に移動させてやれば、「ケチだな」と文句を言いつつもちゃんと腰に手を回してくれた。よくできました、と額にキスをしながら上に乗った身体を抱き締めると、ン、と満足そうに首筋に擦り寄せてくる。あー可愛い。
「衰えない、ってのは身体のこと?それともアッチのこと言ってる?」
 日車の呟きがどっちについてか定かじゃなかったため直球で聞けば、日車は「う~ん…」と唸った後「一応、身体だな」と答えた。
「勿論、そちらについてもそう思っている。君とこういうことをする関係になって四年経つが、衰えるどころか頻度も回数も最初の頃より増えているからな。一体どうなっているんだとは思っている」
「なら回数なり頻度なり減らすか?」
 日車の形良く締まった尻を撫でながら聞いてやると、「そんなことは言っていない」と悪戯をしていた手を叩かれた。
「数も頻度も減らさなくて結構だ。思ってもないことを言うな。そうではなく、君の身体だ。この腰も、足も腕も胸も、ずっと全盛期みたいなコンディションでいられているのに感心しているんだ。俺も常日頃鍛えてはいるが、どうしてもこうはなれない。君、俺が知らないところで特別な訓練でもしているのか?」
 言いながら腰だの足だのをさわさわと触ってくる日車に「ウッ」と声が漏れる。今この体勢でそんなことをされると休憩が休憩でなくなる。だが日車は俺のシモ事情など知らぬ存ぜぬと更に煽ってくれる。
「背は大して変わらないというのに、この厚みの違いはどういうことなんだ。骨か?骨から負けているということか?何だこの大腿は。俺の1.5倍はあるぞ。尻もだ。君の大腿四頭筋と大殿筋はどうなってる」
「ちょ、日車さん……」
「居合がインナーマッスルの強化に適しているとはいえ、他の門下生に君ほどの体躯を持つ者はいないだろう?吐け、どんな特別な訓練をしているんだ。俺も同じことをする」
 俺も君みたいな身体になりたい、と訴えてくる日車の目はマジだ。まあ落ち着け、と汗で湿った頭を撫でてやりながら、どうしたもんかと考える。
 確かに、日々の鍛錬は欠かさずした上で、プラス強すぎない負荷をかけるようにしている。若い時のままでは現状維持をすることが難しいからだ。
 だが、それは恐らく日車もしているだろう。それでも日車が俺のような身体にならない…なれない理由は単純に骨格の違いと筋肉の付きやすさ、付き難さの違いだ。さっき自分でも言っていたが、日車は俺より骨が細いというのも一因だと思う。
 ただ日車はそういうことをちゃんと理解した上で、「なんとなく面白くない」という理由で無茶を言っている。だから、理論とかそういうのを全無視した答えを返してやった。
「ん~…でも俺は無駄がない筋肉が付いた今の身体が最高だと思うけどな。……言っとくが、別にエロい意味で言ってんじゃねえぞ?」
「そ、れは、分かっている」
「そ?まあでも、お前が俺と一緒にトレーニングしたいってんならそれは別にいいぞ。お前の身体に合うメニュー立ててやっから。今よりちょい、身体がデカくなるくらいのやつで」
 そう代替案を立ててやれば日車は興味をそそられてくれたようで、「それで頼む」と頷いた。
「んじゃそれについてはまた後でな。先に―――いいか?」
 上に乗っている日車の背中を意図を持って撫でてやれば、「ンッ」と可愛い声を上げて密着した足を絡めてきた。「いいぞ」の合図。休憩は終了だ。
 俺より細い腰を掴み、ヨッと上下を入れ替えてベッドに沈んだ日車の上に覆い被されば、期待の色を滲ませた日車の視線が俺の身体を辿る。なんだかんだ言いつつもこいつは俺のこの身体がお気に入りなのだ。
「なあ、俺が必死こいて身体鍛えてる理由、教えてやろうか?」
「死にたくないからだろう?」
 よく言ってるじゃないか、と俺の背中に腕を回しながら首を傾げる日車に片方だけ唇を引き上げて笑い、「もう一つ」と教えてやった。

「ジジイになってもお前のこと、この身体で満足させてやりてえからだよ」
「~~~~君はバカか!!」

 蹴り上げられた足を難なくガードし、お返しに深く唇を重ねてやった。


◆◇◆◇◆


「日車前より結構身体おっきくなったよね。鍛えてんの?」
「ああ。日下部の体力と持久力についていくにはこれくらいの筋肉は必要なんだ」
「ふ~ん」
(日下部先生とマラソン大会にでも出るんかな……)



Comments

  • Natukaze
    May 14th
  • ミッキー
    May 11th
  • nanao
    May 11th
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