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これは,ヴィラジオイタリア号という船だ.
ヴィラジオイタリア号は,中世ヨーロッパの海賊船を模したもので,排水量171t,定員200人の遊覧船となっている.


海賊船といえば,小田急箱根ホールディングス(HD)の箱根観光船(株)が運航している箱根芦ノ湖の海賊船ビクトリー(排水量282t/定員500人)や海賊船ロワイヤルⅡ(排水量315t/定員565人)などが有名だが,その船と比べれればかなり小さい.
かつて,ららぽーとTOKYO-BAY前身である総合レジャー施設の船橋ヘルスセンターにも,海賊船がりばあ号(東京湾クルージング)が運航していたことがある.


海賊船ヴィラジオイタリア号は,三重県四日市市に本社を置くセラヴィ観光汽船の所有だった船で,志摩スペイン村(パルケエスパーニャ)で運航していた.
船の名前から,もともとは名古屋港イタリア村(2005年4月開園-2008年5月閉園)で運航する予定で造船したのではないかと思われる.


その後,神戸港中突堤-ポートアイランド間と,神戸港中突堤-神戸空港間を結ぶ定期船として2007年に就航.
1日約10本運航していた.
だが,親会社のセラヴィHDの経営が傾いたことにより,セラヴィ観光汽船も2008年6月2日に自己破産する.
その定期運航を(有)神戸リゾートラインが船と航路運航権を譲り受けるが,乗客数の低迷などで(有)神戸リゾートラインの経営も悪化する.


2011年10月には,無資格の船員を業務に就かせていたとして神戸運輸監理部から行政処分を受けるなど,正規の運航ができない状態となっていた.
2012年1月末より定期検査のために国交省神戸運輸監理部に2012年3月末までの運休を届けたが,2012年4月に入っても運航は再開されず,無届け運休の状態となっていた.
船舶検査は定期と中間があり,検査証がなければ船の運航はできない.
定期検査のための費用を捻出できなかったためと思われる.
定期船は,仮に乗客がいなくてもダイヤ通りに運航する義務があり,無届け運休は海上運送法違反となる.
運航業者とも連絡がとれない状態となっていた.


2012年3月より1年近く神戸市への係船料(岸壁使用料)を滞納し放置され,海賊船から幽霊船状態となる.
運航会社とは音信不通の状態が続き,神戸市は係船料の滞納を理由に入札による公売に踏み切る.
だが,入札最終日に突然係船料が支払われ,公売が中止された.
船は,関東在住の個人に売却され,大阪で修繕されたあと東京湾へ移動していた.
今後は,横浜港を中心にチャータークルージング船として活躍する.
係船料の安い千葉港の船橋東ふ頭を一時的な係留地にしているものと思われる.




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