先住民族に対する過去の不正義を謝罪し、「真実委員会」を設置して和解につなげる取り組みは世界の潮流だが、日本は足並みが乱れている。昨年末までに大学や学術団体の一部が相次いで謝罪し、差別の是正に取り組む姿勢を見せたが、謝罪の「その後」が問われている。 (木原育子)
先住民族と遺骨問題 アイヌ民族の遺骨は1880年代から1970年代にかけて研究目的で墓などから収集された。全国12大学で遺骨約1500体に及ぶ。国は2018年に大学が保管する遺骨の地域返還の指針を示したが、アイヌ民族側に多大な負担をかけるため、返還は進んでいない。琉球民族も京都大学などの研究者によって遺骨が持ち去られ、いまだ返還されていない。
◆参加に否定的な機関はどう考えているのか
真実委員会に否定的な姿勢を見せるのが東京大と京都大、日本人類学会だ。
背景について、日本人類学会のある研究者は「私たちは、北海道アイヌ協会との信頼関係を改めて築き始めた。主催する『アイヌ ネノ アン アイヌの会』が道アイヌ協会と一線を画す中で、真実委員会への関わり方は慎重にならざるを得なかった」とし、「参加したくなかったわけではなかった」と内情を明かす。
日本考古学協会も「参加したいが協議中」とし「さまざまな立場のアイヌ関係団体からご意見をお聞きしたい」との回答にとどめた。
一方、東大は海外の学生とサマースクールをするとし「サステナビリティについて考え...
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