明治時代から戦前にかけて研究目的で国内の大学がアイヌ民族の墓地から遺骨などを無断で持ち去った問題を巡り、アイヌ民族らでつくる市民団体が「真実委員会」を設置する。真実委員会は、重大な人権侵害の真相を究明し、和解につなげることを目的としており、南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離)など、世界ではこれまでに100例以上設置されてきたが、国内では初めて。大学や学術団体に参加を呼び掛けているが、対応に温度差があり実効性が課題となる。(木原育子)
◆アイヌ民族の遺骨や副葬品は同意なしに収集されて
今回、真実委員会を設置するのは、北海道を中心にしたアイヌ民族らでつくる「アイヌ ネノ アン アイヌの会」。今月27日に札幌市内で初会合を開く。アイヌ民族、研究者、市民などで設置し、アイヌ民族の証言や記録、研究者自身の論文などから歴史的不正義を明らかにし、社会のあり方を提言していく。
アイヌ民族の遺骨や副葬品を巡っては、当時の日本を代表する研究者によってアイヌ民族の同意なしに収集され、今も大学などに留め置かれたままだったり、慰霊施設(北海道白老町)に集約されている。
同会は5月上旬、アイヌ民族など先住民族の遺骨を収集し、保管してきた東京大、京都大、北海道大のほか、日本人類学会、日本考古学協会、日本文化人類学会の6機関に参加を求める文書を送った。
◆「ご遺骨の早期返還を実現し新たな関係を築く一歩にしたい」
ただ、参加の有無を巡って6機関がそれぞれの立場を取...
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