ポケモンセンター池袋での惨劇も…「ストーカー殺人」に走る男たちの危険な前兆は「僕のために仕事をやめて」、ドイツの対策は「男性と付き合わない」!?
男性とつきあわない方がいい
多くのドイツメディアが「男性による女性の殺害」にフィーチャーし、専門家の意見を紹介しています。ドイツのSNSなどで最近話題になったのは、ドイツ刑事警察連合の会長であるDirk Peglow氏が、今年4月にZDFのニュース番組に出演した時の発言です。 キャスターに「事件を防ぐために、何か女性に対するアドバイスはありますか?」と聞かれたPeglow氏は「統計を見ると、(女性は)男性と交際しないほうが良いでしょう。女性は肉体的・精神的な暴力の被害者になる危険性が高まります。植え込みから飛び出てくる見知らぬ男性よりも交際相手の方が危険です」と言い切りました。 この発言の背景を説明すると、ドイツでは特に夏場、「植え込みから飛び出てきて、一人で歩いている女性を襲う男性がいるので注意すべきだ」という社会の共通認識があります。でも実際には、植え込みから出てくる男性よりも、「身近な男性」または「かつて身近だった男性」が、女性にとって大きな危険をもたらしていたのです。
暴力ふるう男性に電子足輪
ドイツでは、フェミサイドを防ぐための法律(刑法)が追いついていないと言われています。男性が妻や交際相手の女性を殺害すると、それがTotschlag(意図的に殺すつもりはなかったが、自分の暴力によって結果的に相手が死亡すること)と見なされ、懲役5年という非常に少ない年数の刑罰しか受けないケースがあります。 しかし、本来はMord(意図的に相手を殺害すること)として判決を受けるべきだという声が上がっています。その背景について、ドイツ連邦法務大臣のStefanie Hubig氏は、雑誌Sternのインタビューで「(ドイツの)社会には伝統的で古くさい女性像を持っている人が多くいます。法律関係者も含まれます」と踏み込んだ発言をしています。 スペインでは2009年から、女性に暴力をふるった男性にGPS付きの電子足輪を着用させ、男性が該当の女性に近づいたら、女性に通知がいくようになっています。同誌によると、スペインには「暴力の被害に遭い、元交際相手などの男性がGPS付きの電子足輪を着けている」という女性が1万3千人いるそうです。 興味深いのは、この1万3千人の女性のうち誰一人、殺されていないことです。つまり、GPS付きの電子足輪は効果的なのです。スペインはフェミサイドや女性に対する暴力への対策がヨーロッパの中で最も進んでおり、国は暴力防止のために5年間で10億ユーロを費やしています。学校、医療機関、警察などでも「女性への暴力」について頻繁に啓蒙(けいもう)活動が行われています。