ポケモンセンター池袋での惨劇も…「ストーカー殺人」に走る男たちの危険な前兆は「僕のために仕事をやめて」、ドイツの対策は「男性と付き合わない」!?
先進国で人権を大事にしている国であっても定期的に起きている事件があります。それは「ストーカーによる殺人事件」です。多くの場合、加害者は男性、被害者は女性です。 【写真】鈴木福さん21歳、あの「福くん」がまさかのブルマー姿に ドイツを含むヨーロッパでは、このよろしくない傾向について、近年「フェミサイド」という言葉を使うようになりました。「フェミサイド」とは簡単に言うと、「女性が女性(という性別)であるがために殺されてしまうこと」を指します。 こうした事件の背景には、一部の男性が、妻や交際している女性を「自分の所有物である」と捉えている事実があります。ですから、女性が自らの意思で男性のもとを去っても、男性はそれが理解できず、女性への恨みという感情につながっていくのです。
池袋ストーカー殺人事件
今年3月、「池袋ストーカー殺人事件」が日本中を震撼(しんかん)させました。池袋のサインシャインシティの中にあるポケモンのキャラクターグッズ専門店で、販売員の女性が男に刺殺された事件です。 加害者の男と被害者の女性は、かつて交際していました。女性は長年ポケモンセンターで働きたいと願っていて、その夢をかなえて勤務を始めると、男は「向いていない」と言って女性に仕事をやめさせようとするなど、束縛が激しくなりました。詳しくは後述しますが、「女性が好きなこと」をやめさせようとする男性は危険だというのが筆者の考えです。 その後、女性は交際を終了させましたが、男は女性へのつきまといを繰り返し、警察は「ストーカー行為等の規制等に関する法律」に基づき、加害者に対して女性への接近禁止命令を出していました。警察がキチンと対応をしていたにもかかわらず、男は女性を刺殺し、その場で男も自殺したのです。
ドイツでも同様の事件が
恐ろしいことに、似たような事件が多くの国で起きています。筆者の母国ドイツでは、南西部の自動車大手のコンプライアンス部門に勤務する女性が、交際相手だった同僚の男の束縛がひどかったため交際を終了したところ、男がストーカー化。警察が男に「女性への接触禁止」を言い渡すも、男は開き直って女性を殺害しました。男は警察官に追われていたところで自殺をはかりました。2025年3月の事件です。 女性が元交際相手に殺される事件は、他にも多数起きています。ドイツ連邦刑事庁によると、24年には132人の女性が殺害され、翌25年には88人の女性が殺害されています。 その中でも、この事件がドイツの社会に大きな衝撃をもたらしたのは、被害者女性の職業が法律家だったからです。女性は当然ながら法律に詳しく、警察や弁護士などに事前に助けを求めていたにもかかわらず、事件が起きました。情報弱者ではなく法律に明るい女性であっても殺されてしまったことに衝撃が走ったのです。