セブンがペットボトル飲料の「日付逆転品」納品禁止を緩和 効果は限定的 本気の食品ロス削減とは言い難い #エキスパートトピ
セブン‐イレブン・ジャパンが7月からペットボトル飲料や缶入り飲料について「日付逆転品の納品禁止」ルールを緩和する。先に納品された商品より賞味期限が最大1カ月短い商品も受け入れる。
食品業界は2012年から3分の1ルールの緩和など食品ロスを生み出す商慣習の改善に取り組んできた。なぜ今セブンはこの発表をするのだろうか。
公正取引委員会は2025年5月12日、5つの商慣行が独占禁止法の優越的地位の濫用にあたる恐れがあると発表した。今回の緩和はその対応ともみられるが、なぜペットボトルと缶入り飲料だけなのだろうか。
ココがポイント
「あとから賞味期限が短い商品を納品してもよい」というルールに変更されるというのだ。
出典:FNNプライムオンライン 2026/6/13(土)
公取委では今後も取引実態を注視し、独禁法上問題となるおそれのある行為等の把握に努め、違反行為に厳正に対処するとしています
出典:一般社団法人全国スーパーマーケット協会
2012年10月、農林水産省と食品業界が「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム」を立ち上げ、3分の1ルール緩和
出典:井出留美 2025/5/13(火)
製造から賞味期限(品質保持期限)までの期間が3月を超えるものにあっては、次に定めるところにより記載すること。
出典:全国清涼飲料連合会 2025/2/17(月)
エキスパートの補足・見解
農林水産省と食品業界は2012年10月「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム」を立ち上げ、3分の1ルール緩和などで食品ロス削減に取り組んできた。
今回セブンが緩和したのは公取委が問題視する5項目のうち、(3)日付逆転品の納品禁止だが、ペットボトル飲料の賞味期限は年月日表示から年月表示へ切り替わったものが多く、1ヶ月前のものを入れてもさほど問題にならないため、やると決定したのではないか。
公取委が指摘したうち4つの商慣習は今も続いている。
(1)3分の1ルール
(2)短いリードタイム
(4)日付混合品の納品禁止
(5)欠品ペナルティ
特に(5)の欠品ペナルティは過剰に商品を並べる状況を招き、食品ロスに直結する。
消費者のコンビニ離れが進む今、過剰に商品を並べるビジネスモデルを見直す時期が来ているのではないか。本気で食品ロスを減らそうとするなら他にまだやるべきことがあるのではないかということだ。
たとえば消費期限の短いおにぎりなどを半額にして売り切る、日持ちの短いものを食料支援団体に寄付するなど。
消費者の認知度がない「日付逆転品」で食品ロスを減らすパフォーマンスではなく、真の意味での食品ロス削減が求められる。