消費者の感覚は正しい
近年、スーパーやコンビニの菓子コーナーでポテトチップスを手に取ったとき、「なんだか以前より値段が上がった気がする」「袋を持ったときに軽い。量が減ったのではないか」、そんな印象を受けたことはないだろうか。
実は、その感覚は正しい。
日々の買い物のなかで私たちが肌で感じているこれらの変化は、企業の財務状況や外部環境の激変と密接に結びついている。
国内のポテトチップス市場において、シェアの7割近くを占める絶対的王者がスナック菓子最大手のカルビーだ(図表1)。市場を牽引する同社による値上げや内容量の変更は、日本の消費者の「ポテトチップス購買における体感」にダイレクトに影響を及ぼしている。
では、なぜカルビーはそうした痛みを伴う変更に踏み切らざるを得ないのか。
本記事では、カルビーの2026年3月期の決算をひも解きながら、現在の同社の財務状況と、身近なお菓子に隠された経済のメカニズムについて分析していく。