マネージャーに促されるまま、通話を切る。
あなたはため息をつきながら車窓を見た。
大量にかかってくる登録していないアドレスからの電話。
言うまでもない。サセンである。
最近、これまでの比でないくらいに電話が増えてきた。
そんなあなたを見かね、マネージャーが「大丈夫?」と声をかける。
あなたは小さく微笑んで、また窓の外を見る。
遠くに JYPの本社ビルがそびえ立っているのが見えた。
今日はStray Kids・PDニムとの対談がある。
環境保全を社内理念の一つとしているJYPでは、定期的に社内理念に沿った活動をする。
今回はその活動の一環で、YouTubeにあげた対談動画の収益をすべて慈善団体に寄付するらしい。
軽く受け答えをし、スタッフに促されるまま椅子に座る。
Stray Kidsを待っている間、PDニムとあなたは近況について話した。
主にあなたのことだけど。
最近ご飯は食べているかとか、そんなことを。
ちょうどそんな話をしてる時、廊下をドタドタと走る音が聞こえた。
「押さないでよ!」「だから朝早く起きろって言ったじゃんか!」などと声が聞こえ、バァンッッと会議室のドアが開く。
Stray Kidsの登場である。
PDニムは8人を「大丈夫だよ」とたしなめながら座るように促す。
冗談を言いながら、あなたの隣にアイエンが座る。席的にそこしか空いてなかったので。
PDニム・バンチャン・リノ・チャンビン・ヒョンジン。
あなた・アイエン・スンミン・フィリックス・ハン。
この2グループにわかれ、向かい合う形になる。
これからここで少し打ち合わせをして、社内にあるスタジオに移動する。
話し合いはPDニムの一声で愛嬌対決に落ち着いた。
ちなみにあなたが言っている『以前持ってきてくださった件』というのは、次世代ボーイズグループオーディション【Nizi Project Season 2】番組MCの件である。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。