<独自>中国海警局、増備大型船の9割が元軍艦 「第2海軍」化加速

中国海軍のフリゲート艦を改修したとみられる中国公船の「海警1108」=5月1日、沖縄県石垣市(海上保安庁提供)

尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で活動する中国海警局が令和3~4年に増備した大型船の約9割が、中国海軍の軍艦を改修した転用船とみられることが23日、関係者への取材で分かった。転用船には大型の76ミリ砲を搭載しており、海警局の「第2海軍」化が加速している実態が浮き彫りとなった。専門家は「中国海軍の軍艦を海警船に転用することで、大型化と武装化を一気に進める狙いがうかがえる」と指摘している。

海上保安庁によると、千トン級(満載排水量)以上の海警船は3年から4年にかけて25隻増加したと推定されている。関係者によると、このうち22隻が中国海軍のフリゲート艦を改修したものとみられる。尖閣周辺では今月1日、転用船とみられる「海警1108」の航行が初めて確認された。23日も領海外側にある接続水域で航行が確認された。

関係者によると、海警1108は外観の形状などから「056型コルベット」(江島型近海用護衛艦)を改修した可能性が高い。元海将の伊藤俊幸・金沢工業大虎ノ門大学院教授は「コルベットは小回りの利く駆逐艦。改修時に武装解除されたとはいえ、76ミリ砲は海保の巡視船の甲板を貫通する能力を持っている」と指摘する。改修時にミサイルシステムなどが取り外されるなど「武装解除」(関係者)されているものの、大型の76ミリ砲は存置され、電光掲示板などが新たに装備されたとみられるという。

海警局は2018年7月に軍の最高指揮機関、中央軍事委員会の指揮下にある人民武装警察(武警)に編入された。伊藤氏は「軍艦を新造することで海軍力を増強し、余剰となった軍艦を海警船に回すことで海警局も増強できる。中国側はこの一石二鳥の効果を狙っている」と分析している。

大型船は過去10年で4倍に

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