「少子化の決定要因は初婚減」出生率過去最低よりも重視すべき数字 #エキスパートトピ

荒川和久
独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター
提供:イメージマート

2025年の人口動態概数が公表され、出生数67.1万人、出生率1.14と過去最低が話題である。但し、出生数は前年比2.2%減と依然マイナスだが、2022-2024年は毎年5%以上の減だったことを考えれば減少幅はかなり改善された。それは、2024年の婚姻数が前年比2.2%増だったからである。

出生数は前年の婚姻数に依存する。言い換えれば、その両者は長期にわたり強い正の相関関係にある。少子化問題では常に出生率ばかり取りざたされるが、重要なのは婚姻数の方である。

婚姻数と出生数の推移からご説明したい。

ココがポイント

高市総理大臣(中略)若い方々で結婚したいとか子供が欲しいとか思ってらっしゃる方が、その夢を諦めなくて済むように
出典:FNNプライムオンライン(フジテレビ系) 2026/6/4(木)

経済的な理由で産みたいけれども産めないということがなくなる社会の仕組み。20代、30代の中間層の手取りをいかに増やすか
出典:au Webポータル 2026/6/3(水)

GACKTはさらに2000年から2024年の間に、婚姻件数が4割も減っていることをあげつつ、問題は出生率ではないと思う
出典:SmartFLASH 2026/6/2(火)

荒川和久@wildriverpeace

エキスパートの補足・見解

上記のグラフのように、初婚数と第一子出生数は完全にリンクしている。そして、第一子と第二子出生数も同様である。むしろ、初婚の減少より第一子、第二子の減少の方が抑えられている。第三子以上に至ってはそれ以上に持ちこたえている。

つまり、結婚した夫婦の出生は減ってはおらず、全体が少子化になるのは初婚減によることは明白である。初婚数が減れば、それだけ第一子出生のための母数が減る。第一子出生数が減れば、第二子の母数が減る。以下、第三子以降も同様。

第一子がなければ第二子以降は永遠にないのと同様、日本では初婚がなければ第一子は産まれない。そして、現状ずっと激減しているのが初婚数である。

言い換えれば、少子化対策というならば、若者の初婚を増やさない限り決して実現できない。2025年韓国の出生数が7%弱増加したのも、2024年の婚姻数約15%増によるもの。

日本の2025年婚姻数は48.9万組で前年比0.8%増となった。2026年に向けて明るい兆しのようにも思えるが、この増加率では足りない。最低でもあと5%増、51万組が必要だ(あのコロナ禍の2020年でさえ婚姻数は52.6万組)。

少子化対策にはそうした数字目標が必要ではないか。

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独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

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広告会社において、数多くの企業のマーケティング戦略立案やクリエイティブ実務を担当した後、「ソロ経済・文化研究所」を立ち上げ独立。ソロ社会論および非婚化する独身生活者研究の第一人者としてメディアに多数出演。著書に『「居場所がない」人たち』『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』『結婚滅亡』『ソロエコノミーの襲来』『超ソロ社会』『結婚しない男たち』『「一人で生きる」が当たり前になる社会』などがある。

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