「松井さんのおかげで勝てた」自民総裁選、高市氏秘書から小泉氏批評動画で謝意 衆院選でも「ネガキャン」証言、「世論操作の一環だ」「全て無償」作成者を駆り立てた動機とは…
これらの動画は、松井氏が独自に開発したAIシステムを使って作成された。字幕の内容やナレーションのせりふまで、ほぼ自動で決めてくれるという。法令違反にならないよう、デマや中傷を含めないようAIに指示し、自社開発した複数のソフトでチェックもしたという。 約300個のアカウントを作成し、1000~1500本ほどの動画を作成。X(旧ツイッター)、ユーチューブ、インスタグラム、TikTokなど主要SNSに次々と投稿。瞬く間に拡散された。 ▽「印象悪い」投開票日にはアカウント削除 松井氏は取材に、秘書から2日に1回程度、情勢報告などを電話で受けたと説明。総裁選に勝利した後、秘書から「松井さんのおかげで勝てた」と電話で何度も感謝され、「次回の選挙でも協力をお願いします」と頼まれたと振り返る。 松井氏は「誰かが恣意的にやっていたと分かると印象が悪く、候補者に迷惑がかかる」として、投稿に使ったアカウントは投開票日に削除したと説明。期間中に作成した動画は現在、大半が見られなくなっている。 総裁選では、小泉氏陣営がインターネット配信に際し、小泉氏を称賛するコメントを投稿するよう陣営内部に要請していたことが既に判明している。広告であることを隠して宣伝する「ステルスマーケティング(ステマ)」のようだと問題視された。
陣営は「ビジネスエセ保守に負けるな」との文面例も示しており、高市氏や小林鷹之氏を念頭に置いた可能性がある。小泉氏自身は「知らなかった」が、「行き過ぎた表現があった」と謝罪に追い込まれた。 ▽衆院選「与野党50人から支援依頼」 総裁選で協力関係を築いた松井氏。続く衆院選でも、秘書から支援を依頼されたと説明した。「中道改革連合を批判し、大物候補者をたたいてほしいと依頼を受けた」という。 「標的」にしたのは旧民主党政権幹部。動画で、以下のように評した。 東日本大震災の際に官房長官を務めた枝野幸男氏は「不都合な真実を隠蔽し、国民の命より政権の延命を優先した国家のスポークスマン」。 流通大手イオンの創業者一家である岡田克也元外相は「彼が裏で進める規制緩和の本当の狙い。それは地方の商店街を根絶やしにし、巨大スーパーだけが生き残る『弱肉強食の国』を作ること」。 衆院選で自民党は公示前から大きく議席を伸ばし、単独で定数の3分の2を超える議席を獲得。歴史的圧勝だった。中道は立憲民主党出身の幹部やベテランが相次ぎ落選し、惨敗を喫した。