使われるはずない薬「調製時混入の可能性」 埼玉・小児医療センター
埼玉県立小児医療センターで白血病患者5人が抗がん剤の髄腔(ずいくう)内注射後に神経症状を発症し、使われるはずのない薬剤「ビンクリスチン」が髄液から検出された1人が死亡、2人が重体となっている事案で、センターは12日、医療事故調査委員会がまとめた報告書の概要を発表した。「薬の調製時にビンクリスチンが混入した可能性を否定できない」としている。 発表された概要は2ページで、事故調の委員でもある中沢温子臨床研究・治験センター長と岡明病院長が会見して説明した。 発表によると、ビンクリスチンが通常の投与方法である静脈内投与で中枢神経に移行するのはきわめて限定的だとして、髄腔内注射時に使われた薬に「混入した可能性が高い」と指摘。混入経路を特定する客観的証拠は確認されなかったが、薬の調製時に「ビンクリスチンとの空間的分離がなされていない工程があった」「複数名によるリアルタイムの相互確認体制も整備されていなかった」と指摘し、調製時に混入した可能性を否定できないとした。
朝日新聞社