KADOKAWA夏野社長に株主「解任」提案 行使助言2社「賛成」

堀篭俊材

 24日に開かれるKADOKAWAの定時株主総会で、夏野剛社長の解任を求める株主提案を投資ファンドが出している。米ISSとグラスルイスの議決権行使助言会社2社が「賛成」を推奨したことが11日、わかった。海外投資家に影響力のある助言会社がそろってトップ解任の提案を推奨したことで、議決権行使の行方が注目される。

 株主提案を出したのは「物言う株主」である香港のアクティビストファンド、オアシス・マネジメント。KADOKAWA株の13.8%を持つ筆頭株主でもある。

 オアシスは、夏野氏が2021年に社長に就任した後、株主のお金を企業がどう有効に使ったのかを示す「自己資本利益率(ROE)」が8.2%から0.5%に低下したと指摘。KADOKAWAが持つ知的財産を成長や収益に結びつけることができず、「取締役として不適任」と解任を求めている。

 ISSとグラスルイスはオアシスの提案に賛成するように機関投資家に推奨したほか、夏野氏の再任を求める会社側の提案に「反対」を推奨。両社はROEや業績を元に判断しており、夏野氏の「実績」が基準に抵触したようだ。

 夏野氏はかつてNTTドコモで「iモード」の開発を手がけ、KADOKAWAと経営統合したドワンゴの社長を経て、21年にKADOKAWA社長に就任。政府の規制改革推進会議議長も務めた。

 KADOKAWAの株主構成は助言会社の動向に左右されやすい海外投資家が4割近くを占めている。KADOKAWAは「助言会社の意見を真摯(しんし)に受け止めている」としながらも、「社長を取締役から解任することは経営の安定性に不確実性をもたらす」として株主提案に反対している。

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この記事を書いた人
堀篭俊材
経済部|金融担当
専門・関心分野
金融、ガバナンス、エネルギー

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